心からの感謝

こちらからの続きです。ほとんどの自己啓発本には「感謝をしよう」と書いてあります。「あなた生きていられるのはすべて何かからいただいたものなのだから、それに感謝しよう」というものです。

幸せになるための黄金律というものもあります。わかりやすく書いたものがあるのでリンクしますね。私がモラハラに気づいてから離婚し、このサイトを開き、沢山の方と交流をするようになってから、もう血液を全交換したように変わりました。

昔は科学ですべてを説明できると思っていましたし、成功しない人は努力しないからで、すべて効率第一主義でした。これが全部ひっくり返りました。ひっくり返してくれたのは、私の周りにいる方たちの沢山の愛でした。

2003年に私が「モラハラとは」に書きました。

”沢山の人が私の手を握り、肩を抱き、一緒に涙を流し、がんばってねと励ましてくれました。そしてある日、私の中に変化が起こりました。 「世の中のすべてのものを愛したい」「すべてのものを慈しみたい」「すべてのものに感謝したい」そんな感情が湧き上がったと同時に、明るい太陽がさんさんと降り注いできたのです。 「罪を憎んで人を憎まず」を私は今まで理解できませんでした。でも今はできます。前の私は「罪と犯した人」はイコールでしたが、 今は「罪と人」は別々です。夫に対しても憎しみはまったくありません。”

2003年の、なんてピュアな私(笑)

今はちょっと濁ってるな(笑)

2003年ははつらつとしていますね。たぶん血液も勢いよく流れて循環し、すごく健康だったと思う。血液がきれいに循環すると肌もつやつやだし、やる気十分だし、どんなにハードな仕事をして疲れても翌日はばしっと起きられる。

この中で「すべてのものに感謝したい」と書いています。私は自己啓発本の類は読みませんので、自然に沸き上がった感情です。沢山の方の善意に触れると、感謝の心というのは自然に沸き上がるものです。もしそうならなければ、この後の幸せはない。

「成功は俺様の実力(←モラ夫が言いそう)」という方向に行くと、幸せを掴めない生き方をしていると思います。

ただ、前に書いた

「私はちょっと気になることがあります」ですが、ネットを見渡すと、「感謝します」「感謝しかありません」というフレーズが沢山出回っていますが、この方たちは黄金律に「感謝しよう」と書いてあるからそう言っているのか、本当に自身の心からそう思っているのか、リターン狙いの「感謝しかありません」なのか、どっちなのだろうと思われるものがあります。

大抵自己啓発本を読んでいそうな方がそう言っているので、特にそう思うのかもしれません。

でも、感謝の心というのは、その気持ちになれば自然に湧いてくるもので、方程式ではありません。「感謝しかありません」という言葉が方程式がそうなっているからと口にしたのであれば、なんだか気持ちがよくない。何か違うなぁと思います。

感謝は感謝したいと思うようなことに出会うと自然に湧いてくるものです。特別大きなことでなくてもいい。私は探し物が見つかった時に「ああ、あった!神様ありがとう!!」ともう声に出していいます。

こんなものでいいんじゃないかな。感謝は次の感謝を連れてくるものだもの。

ロジハラとモラハラ

あまりSNSを見ることがないので、世の中に「ロジハラ」という言葉が出回っているのを今日「モーニングショー」を見て知りました。世の中の動きに気付くのが遅くてすみません。

ロジハラとは「Logic Harassment」のことで「正論を並べて相手を言い負かす」ことです。

なんだ、これってモラハラの極意じゃんと思ったな。東大話法とも一緒でしょ。

マスク警察や自粛警察も同じ。正論を振りかざして相手を攻撃し、自分優位を築き、相手に詫びさせて優越感に浸るやり方です。

「モーニングショー」では家庭内を例にとって説明していました。

夫:この料理、まずい。ちゃんと分量とか計ったの?

妻:計ってない。。

夫:なんで計らないで作るの?もう、マズいから外で食べてくる。この料理全部お前が食べろよ、自分で作ったんだから、自己責任だろ。

↑ これはもう、モラハラの王道です。毎日作る家庭料理を大さじ小さじで計る人はあんまりいないと思う。計ったら計ったで「何年主婦やってるんだ。計らないと料理も作れないのか」って言うくせに。

ロジハラとモラハラの違いは、ひとえにこれを言う人が気づくか気づかないかの差です。「モーニングショー」でもコメンテーターの二人が自分もやっていたと言いました。そして私もやったことがあります。ただ、コメンテーターも私も同じなのは「私は何のために相手にこのようなことを言っているのだろうか」とある時に気づいたことです。

相手に何かを言うのは問題を解決するためで、相手を責めるためではありません。モラハラ加害者はひたすら相手を攻撃する材料としてロジカルな話をしていきますが、「なんのための言葉なのか」に気づいた人は、相手にこれをわかってもらうためにはどう言うべきかを考えます。

これ、特に子どもに対する小言の時に特に気をつけました。相手を委縮させてはならず、責めてもならず、でも理解力に乏しい子どもに対しては、順々に時間をかけて言わなければならない。そして子どもには逃げ道を作っておくことです。

「これはうっかりしたんだよね。人はうっかりすることは誰にでもあること。だから誰でもすることをあなたはしたので、うっかり屋が悪いわけではない」

「でも、これで困った人、傷ついた人はいるので、それはごめんねって言おうね」

「そして『もうしません。気をつけます』って言おうね」

「これをしないと、ずっとこのまま引きづってしまってお友だちを無くすよ。そしたら嫌でしょ」

うっかり屋が悪いわけではないという逃げ道で、大人だって救われるんだから、子どもは救われます。そしてまた同じうっかりをしちゃうのよね(笑、  人間だから(笑

それでもいいんじゃないかなと思います。一歩ずつでも前に進めたらいいんじゃないかな。

これができないのがモラハラ加害者。「自分は悪くない」という自分に甘い思考癖を覚えてしまった人が加害者になります。

ロジハラねぇ。モラハラが世に出た時「何でもハラハラと言うな」と言われたものだけど、ロジハラも広辞苑に載るようになるのかな。そしたら用語解説で「マスク警察など」と入ったりして。その頃には毎日マスクをしなくてもいい生活になっていればいいな。

ヤクルトレディの働き方 2

この記事の元になったニュースはこちらでした。

「ヤクルトレディ」3000人を正社員に 宅配増、人手不足で待遇改善
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8efc8932ec31d6aba6e2f5bf55c17225d8bfbae

ヤクルトさんはずっと前から事務所内に託児場所を作り、すぐに働ける状態にしている会社です。子どもを連れて出勤し、働いて、仕事が終われば保育園に子どもを迎えに行くことなく、子どもを一緒に連れて帰ってくることができます。

そしてヤクルトレディはパートではなく個人事業主なので、税金面で優遇されます。実際私はこの記事を書くにあたって、たまたま出先でばったり会ったヤクルトレディさんに突撃インタビューをしました。

熊:ヤクルトレディさんが正社員になるんですってね。よかったですね。

ヤ:う~ん、あれは私たちじゃなくて、事務所で働いている人たちなんですよね。

熊:え、そうなんですか。。。

ヤ:でも、私たちは個人事業主なんで、こちらの方が得なんです。だからこのままでいいです。

ということでした。扶養の範囲で働けて、保育所に苦労しなくてもいい職場だそうです。以前ヤクルトさんに取材に行った時に伺った話ですが、あのヤクルトレディさんたちが乗っている自転車やバイクは有料貸与で、制服も有料貸与です(個人事業主なので)。だから、お給料から、保育料・制服代・バイク代を差し引くと、あれ??っという感じの金額だったりします。

しかも、あの暑さの中、雨の中、バイクならともかく、自転車は大変だろうなと思いますが、彼女たち、それほどの悲壮感は感じられません。なんだか楽しそう。大体コロナの今は無理ですが、仕事が沢山ある中であえて選んでいるのだから、楽しい職場なのかもしれません。

私が知っているヤクルトさんは、職場に来て「今日はいかがですか?」と声をかけてきますが、定期的に頼んでいる人もいるし、顧客との会話も必要最低限。お店だと嫌な客にいちゃもんつけられることが多いかもしれませんが、こちらならそれほど難しい接客はなさそうです。

とはいえ、収入を多くするにはにこやかな営業は必要不可欠だし、それができる人はそれなりの売り上げがあるのでしょう。私の職場に来られていた方は、結局チーフになって活躍していました。

先日お話を伺わせていただいたヤクルトレディさんにはお礼として「ミルミル」を買いました。私、ミルミルファンなんですよー。30年以上前からのファン。人参味で、これを飲むと腸の調子がすっごく良い!

ということで、職場で飲み続けていたのですが、いつの頃からか人参味がヨーグルト味に変わってしまい、効き目が違ってしまって何となくやめてしまいました。

その話をヤクルトさんにしたら「あ、ありますよ。人参味」と言って出したのは、あの懐かしい初代ミルミルのパッケージ。「それから、こちらは私たちヤクルトレディだけが販売している『ミルミルS』です」との営業に乗り、両方いただきました。

両方試してみたら、効能はきっと後発の方がよいのでしょうが、やっぱり先代の人参味の方が私は好き。今度会ったらまとめ買いしましょう。

ヤクルトさんは保育所があってすぐ働ける他、就労証明が出ますから、保活や就活もできるんですよね。あ、これはヤクルトさんにとってはマズイ情報だったかも。

「家庭モラル・ハラスメント」がアマゾンKindle Unlimited 読み放題に入っています

アマゾンのKindle Unlimitedは月額980円で対象の本や雑誌が読み放題になるものです。これに私の「家庭モラル・ハラスメント」がただいま対象になっているので、利用していただければ他の本と一緒に利用料金で読めます。

Kindle Unlimitedは現在私も利用中です。対象のものだけですが、何しろ読み放題なので、沢山読めるコミックを中心に読みまくっています。「〇〇放題」だとなんでもかんでも利用しないと損をしてしまうと焦りまくる貧乏性。

先月は1週間ほど時間がとれる状態にあったので利用したものですが、ちょっとお勧めの本もありました。

「子宮がヤバイことになりました。 筋腫&内膜症&卵巣のう腫闘病記」

https://amzn.to/3nlLcvs

私も筋腫持ちです。とりあえず2年に1度、市が無料で行っている子宮がん検診は受けていますがあまり気にしたことがありません。筋腫があっても放置が基本みたいです。でも、この作者は「病院に行くのが怖い」と、ひどい生理を我慢し続け、結局手術になりました。

「笑える」と書いてあるとおり、笑えるのですが、いやいや、大変だったでしょう。とにかく施術の前も後も検査や術後の痛みで七転八倒する姿が絵で描かれているだけにリアルすぎる。特に婦人科の検査は屈辱的で誰でも嫌だと思います。

衝撃だったのは「子宮内膜症の再発を防ぐため、薬を閉経するまで毎日飲み続けなければならない」というくだり。作者の場合は20年間(驚

「病気です」「手術です」と言われるのが怖いからと、事実から目をそらそうとする人がいるようですが、私はむしろさっさとやることをやってしまってスッキリしたいタイプなので、そういう人の気持ちはよくわかりません。びくびくしている時間がもったいないと思うのです。ああ、これってモラハラ禍からの脱出とも通じるかもしれませんね。

ともあれ、作者は長い間病院に行かず、結局6時間半の大手術になりました。最悪腸も摘出しなければならない事態だったそう。

やっぱり検査して、早めの治療が一番ですよ。婦人科系の病気は私も含めて結構持っている方が多いので。

何があっても驚かない

今年はコロナに始まってコロナに終わりそうです。2009年の新型インフルエンザの時は、世の中大騒ぎをしていたけれど、結局そう大事にもならずに終わったので、今回もそれかと思っていました。が、そうではなかった。

だいたいマスコミが騒ぐときは肩透かしで終わることが多いので、自分の身に降りかかってくるとは全然思いませんでした。

でも、世の中は不思議な必然であふれている。

池江璃花子選手が白血病を発病したのはオリンピックの前年。このタイミングでの発病は悲劇としか言いようがない、と思ったら、コロナでオリンピックは延期。私は水泳競技のことはよくわかりませんが、東京オリンピックもアリなのでは?奇跡の璃花子さんならやっちゃうんじゃ?

バトミントンの桃田選手はリオオリンピックに不祥事で出場できませんでした。さぞかしクサっていると思っていたら、見事に復活。東京オリンピックへの出場が確実となっていたら、今年交通事故で目を負傷。これはまずいと思っていたら、オリンピックが延期。

こういうのはこのふたりだけではないんだろうなぁ。コロナはいろいろな人に最高の幸福と、最悪の不幸をばらまいています。

トランプ大統領がコロナに感染。「あんなの風邪だ」と言っていた人は、今病院のベッドで何を思うのでしょうか。簡単に済めば「ほぉら、言ったとおりだろう」とか言いそうで面白くないよなぁ。

テレビの「世にも奇妙な物語」秋編に出てきそうな結末があってもいいんじゃないかと思う秋の夜。

DVについての信田さよ子さんのインタビュー記事です

「東洋経済オンライン」に掲載されている信田さよ子さんの記事です。

https://toyokeizai.net/articles/-/377854

記事の中で「警視庁は全国の警察に比べても進んでいます。DV被害者からの通報があると、(刑法の暴行罪や傷害罪などの容疑での)逮捕を厭わない方針になってきました。これは、すごいこと」とありますが、それは私も感じます。もう、電話1本で複数台のパトカーが警察官を乗せてやってきます。

これは信田さんがおっしゃっているとおり、家庭内の問題が殺人事件になり、世論が警察の落ち度を責めることで、やっと警察が本気で取り組むようになったからと思います。これはストーカー事案も同じ。

ただこれは「警視庁」、東京都の警察の話。地方ではどうなのかが気になります。

十六夜もまた美し

今日のニュースはどの放送局も昨日の十五夜がとても美しかったと、様々な動画や写真と共に紹介していました。

月見るの忘れてた(!

ということで今十六夜を観察。この時間(18時45分)だと低い位置にあるから、赤銅色の月です。我が家の前が煌々と明かりが燈っている店舗なので残念。

今年はコロナなのに、月はいつもと同じように上ってきては天空を嘗めるように周り、そして下りていく。宇宙の営みは、人間の都合に合わすことなく淡々と行われますなぁ。

人生は運しだい

タイトルのとおりです(笑 。自分は運が悪いと思っている方にとっては絶望かもしれませんね。これは、私が長い間生きてきて、自分の人生を振り返った時、私の周りを見渡した時、沢山の方のお話を伺ってきたこと(モラハラに限りません)を総合すると、やっぱり「人生は運しだい」だと。

モラハラの相談を受けていると、「そんなのおかしいじゃないですか!」「法律ではそうなっていないじゃないですか!」と言われることが度々あります。法律を持ち出すなら、

”日本国憲法第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別を受けない。”

もはや絵空事でしかない。世の中理不尽なことであふれているのです。調停も裁判も、「運ですね」としか言いようがありません。ご相談を受けると「運しかないので、祈って下さい」とお伝えします。

がっくりしている方にひとつだけ言うとしたら、「運しだい」と言うのはあなたにとっても相手にとっても同じだということです。そこは平等。ではどうやって運を引き寄せるかという話は、もう世の中に散々出回っています。いわゆる「運を引き寄せる術」の類です。もうもうもう山ほどある。よく数珠のような「ラッキーストーン」の腕輪をつけた方がいますが、さすがにそれははめようとは思いません。ただ、運の引き寄せについてはあるよなぁと思っています。

私は「後ろめたいことはしない」というのが第一です。たぶん今の時点で後ろめたいことはしていないので、お尻がむずむずしませんが、紙くずひとつ落としたままにしただけで、お尻がむずむずします。「あー、やっちゃいけないよなー」って。で、一生懸命紙くずを拾います。

ウソは基本つかないです。ただ、人間社会において、ウソが必要な場合もありますから、それはケースバイケース。

それから、人の喜んでくれるようなことをします。よく「エレベーターのボタンを押すだけでも親切になる」と言いますが、本当にそう。小さな善行はこちらの心もほっこり温かくなって、気持ちがいい。

ただこれ、以前も書きましたが、リターン狙いは本当にダメです。だいたいそういうのは心が卑しい人がやるもの。そんなことをするなら、何もしない方がまだまし。

まぁ、こういった「運を引き寄せる方法」は本当に沢山出回っていますが、私はちょっと気になることがあります。

竹脇まりなさんがテレビのレギュラーに

この小部屋でも何度かご紹介してきたYouTuberの竹脇まりなさんが、今日からTBSでレギュラー番組を持つことになりました。

https://www.tbs.co.jp/Lets-bi-body/

月~木9:55~です。

彼女、やっぱり華があるのよね~。もう他の宅トレとはまったく次元の違う華やかさと人を引き付ける磁力があるので、これは当然でしょう。オリジナルブランドのTシャツも売り出すそう。こういう事業は全部夫が駆けずり回っているそうで、当然夫は仕事を止めてますよね。

今まで住んでいた高知県から東京に転居すると聞いた時には、「やっぱりバリバリ仕事をするには東京に来るしかないもんね」と思っていましたが、まさかテレビのレギュラー番組を持つとは思っていませんでした。

さらに出版も控えているそうです。彼女がYouTubeにアカウントを開いたのは2019年。苦節何年の人もいる中での快進撃。

まさに銀の匙を咥えた娘です。

すぐ死ぬんだから

こちらからの続きです

今BSNHKで「すぐ死ぬんだから」というドラマが放映されていますが、内館牧子さんの原作を読んだこともあり、毎週録画で見ています。

https://www.nhk.jp/p/ts/MKQG8VMRZ3/

この原作を読んだとき、ドキッとしたのが「老人たちが身に着けるのは流行遅れか安い服」「リュクを背負って帽子をかぶり、ウォーキングシューズを履いている」

う。。私、そのままっす。日焼けしたくないから帽子必須。荷物は二つ持つとひとつはどこかに忘れるか落とすかするので、ひとつにしたい。手に持つと重いので自然とリュックになりました。私はなりませんが、50肩の方たちもそうみたいですよ。足元はNBのスニーカーです。これが一番歩きやすい。夏はアシックスのサンダルを履いてます。ウォーキングシューズ並みに歩きやすいので。足元は歩きやすいのが一番です。

私はファッションセンスはあると思う。ただ身に着ける物にお金を使おうと思わないの。お金は有限だから、必要なものにはドンと使うけど、必要ない物には使わない。ファッションは優先順位がずっと下なのです。

いつの頃か忘れましたが、とても体が疲れる日があり、どうしてなのかと考えてみたら、デニムを穿いた日(ジーンズと言ってはいけないらしい)がそうであることに気付き、デニムを止めました。重いのと、体を締め付けるのが良くないらしい。老いは知らず知らずのうちにしっかりと体に入ってきています。

ともあれ、内館さん的老人像としては、私はしっかり老人ですっ。いいですよ、もう老人で。私は年に抗わないことにしたので。

後残り少ない年月を、静かに穏やかに生きていければいいなぁと思っています。何しろ人生のほとんどが苦難や波乱万丈だったりしたので、もう老後くらいおとなしくしていたい。

老人たちは「すぐ死ぬんだから」と言いながらテレビCMに流れてくる健康食品を「今から30分以内なら半額」の声にフリーダイヤルのコールセンターへ電話し、健康体操を欠かさず、テレビの「血圧を下げる食品特集」に食いつく。

私の母は腰も曲がらず、頭もはっきりとし、とても元気です。

ただ、母は生きていることが幸せそうではない。口から出るのは愚痴と不満。どうも不幸そうです。生きているのが辛いのであれば、早めに父のところへ行った方が本人も楽なのではと思います。とは言え、これは本人の意思ではどうにもできないこと。

「すぐ死ぬんだから」「もう長くないんだから」と言いながら我が母、そろそろ90歳を超えようとしています。私は母が長く生きていることに特段何も思っていません。ただ、幸せな気持ちで生きていて欲しい。彼女の幸せとは家族がみんな彼女の生活を心配し、彼女に感謝し、彼女を第一に考え、週末にはこぞって施設にやってきて褒め称えることです。何より私が母と一緒に暮らすことです。それができないのは、それは彼女がそういう生き方をしてこなかったからです。ツケは最後にやってくる。

去年の参議院選で「安楽死制度を考える会」という政党があるのを見た時、心が動きました。そう思ったのは私だけではなかったようで、同僚が「私、入れたわ」と言っていました。死ぬ時を選べたらいいのになぁ。死ぬ前に全部整理して、心おきなく死ねたらいいなぁ。

次回の選挙にこの党が出たら、考えてもいいなぁ。