サンドイッチ屋の朝

ある年の年末、どこの家も大掃除やお節づくりで忙しいであろう時間帯、ひとり住まいの気楽さでテレビをつけっぱなしにして、あれやこれやと遊んでいたら、ふとテレビに映ったのは札幌で24時間営業をしているサンドイッチ屋のドキュメント番組。

途中から見たので全容はわからないのですが、札幌のすすきのの近くにあるサンドイッチ屋にカメラを据え、72時間その店で行われる仕事や買いに来るお客さんたちのインタビュー番組でした。

すすきのの近くなので、ホストもいればホステスさんも来る。家族連れも来る、結婚していない中年カップルも来るといった感じで、インタビュアーに語るそれぞれの事情は、ちょうど年末に見たこともあり、またそれぞれに背負った人生をかいま見るようでした。

先日ふと「行ってみよう」と思ったのは、我が家から徒歩30分ほどのところにあるサンドイッチ屋。こちらのテレビ番組で紹介されていた朝6時から営業しているこのサンドイッチ屋は、カフェのようなオシャレなサンドイッチではなく、お惣菜をパンにはさんだのがメインの、老夫婦が切り盛りしているテイクアウト専門のサンドイッチ屋です。

具材はすべて手作りで、早朝2時だか3時だから起きて作っているのだそう。

近くのこともあり、ウォーキングついでに寄ってみました。ハムカツ、照り焼き、チーズハム、ツナマヨと、フルーツなど20種類程度あり、どれも刻まれた野菜がみっちりとメインの上に覆いかぶさり、バランス良し。

#その辺のコンビニにある、レタス2枚に具が乗っかっているやつと全然違うの

あれこれ迷って「スペシャル」と「デラックス」の2種類を買って520円。テレビでは刻んだ野菜をぎゅーっと絞って使っていましたが、マヨネーズなど、塩気のあるものと混ざった後に水分が出るのか、具がトロトロ。マヨネーズも手作りしているそう。

PayPayでお勘定をしていたら、軽トラックが止まり、ガテン系のお兄さんがふたり降りてきて、「ハムカツ」「ハンバーグ」「たまご」と選んでいき、最後に「イチゴサンド」。

うわっ、萌える~~。かわいいわ~~。ウチの子と同年代。わかるわかる。しょっぱい物の後には甘い物が一口食べたくなるものね。仕事前にイチゴサンド食べて、今日もがんばれ!

今日の朝食は、サンドイッチとめったに飲まないたっぷりカフェオレ(紅茶派なのです)。

あの24時間営業しているすすきののサンドイッチ屋さんでの定点ルポにあったように、サンドイッチに挟まれた人生模様は、その具の数だけ彩とりどりです。