自営業の将来、老後の暮らし

私の実家はサラリーマンだったので、自営業の家の金銭感覚がわかりませんでした。私のサイト内の「OGのお仕事紹介」コーナーでシナモンティーさんがカフェ経営について書かれていますが、その中で

”融資を受けることは借金を作ることなので勇気がいりますが、 飲食経営は「借金は財産」です。滞納しなければ融資の額が増えますので、それだけ信用が付くことになります”

と書かれているのを見て、そういうものなのかーと目から鱗でした。

勤め人しかしたことのない私にとって、自営業は未知の世界です。いっとき「好きな時に本を読んだり、ネットしたりできて快適だよ」とお誘いを受けたことがあるのですが、何しろ臆病なので、お金がどんと入る時もあれば、まったくない時もあるというこの不安定さはとても怖いものがあります。

何時から何時までは体は勤務先のものだから自由にすることはできないという縛りはありますが、その報酬として決まった日に決まった額が振り込まれる安心さには代えられません。

さらに自営業の場合、満額でも65,000円の老齢基礎年金しかもらえないので、勤め人ならもらえる厚生年金の代わりを自分で何とかしなければなりません。

自営業で羽振りのいい人はそれなりにしっかりとたまっているでしょうが、個人営業的な自営の場合は老後2,000万どころの話ではないと思います。もっともっと必要です。あるいは定期的に入ってくる収入を確保する必要があるでしょう。

私も還暦を過ぎ、「友人との会話は健康と年金」というご多分にもれない状態になっています。

シングルマザーの老後は子どもたちが自立した後自分一人の生活になりますから、口うるさいモラ夫といるよりもずっと快適ですが、自分の食い扶持を、確実に自分ひとりで用意しなければならないという重荷もあります。

私は「だれかに生活の面倒をみてもらう」という発想がそもそもないので、すんなり自分の老後の生活設計をしてうまく軌道にのっていますが、生活費は誰かが稼いでくれるものと思っている方が離婚をすると、老後はかなり厳しいものになります。

個人事業主は定年がないからいつまでも働けるとは言いますが、いつまでもは働けません。60歳を過ぎると体力も気力も脳力も衰えますし、客商売ならば沈む一方ということもあります。

私は個人事業主一本よりも、勤め人をしながら副業で仕事をするというのが一番いいと思うので、ずっとその方式で仕事をしてきました。

年金を手にするようになって、それは正解だったなーと思います。