返報性の法則

前の投稿で、「なぜお金をもらうと投票してしまうのか(私はしないけど)」についてちょっと調べてみました。日本人は義理堅いからからなのかと思いましたが、でも諸外国でも選挙の収賄は禁止されています。そうしたところ、これは「返報性の法則」という「もらったら返さなければならないと思う」という心理からだということがわかりました。

いただいたらお返ししなければならないというのは、人間に埋め込まれた心理だそうです。ワタシだって普通はそうです。お隣から「おすそ分け~」と何かいただいたら、何かお返しをしなければと、戸棚をかき回したりします。「空の皿をそのまま返すのは失礼」の作法が身についているからです。

ではなぜ私はお金をもらっても投票しないのか(もらってませんよ!)は、私は相手からいただいたとは思っていないからです。相手が私に勝手に渡したと思っています。大体こ~んなお金で票を集めようとするヤツなんか落ちてしまえ~と心の中では思っているので、顔で笑って心では軽蔑してます。

きっと純真な方は「はっきりと断るべきだ!」と思うかもしれませんが、選挙に限らず、こういった場面は普段の生活でもよくあるもの。いちいち角を立ててお互い気分の悪い思いをして後からぎぐしゃぐするよりは、表面はつるっと平らにしておいた方が社会では生きやすいものです。

モラハラ被害者の方とお話ししていて気になるのは「夫は結婚前~してくれたので」「夫も我慢して~してくれているので」というワードを出される方がいることです。お話を伺えばその中身は大したことではなく、当たり前のこと。「夫は何度も家に送ってくれたので」「よく子どもと遊んでくれているので」と、夫のしたこと、していることは当たり前のことです。それを「~してくれている」と感謝にしてしまうところが問題です。

これはモラ夫と暮らしている中で、そう思わなければ今なぜ自分が耐えているのか辻褄があわないので、そう思うように自分に言い聞かせていることもあれば、子どもの頃からそう思うように親からコントロールされてきたということもあるでしょう。

夫のしたこと、していることはあなたが人生を夫に捧げるほどのものなのか、じっくり考えてみた方がよいと思います。