ザ・ノンフィクションー結婚したい彼女の場合 後編

待ちに待った(笑)後編が放送されました。こちらの続きです↓

ミナミさんは40代資産家の人と交際を続けながら、もうひとりともお見合いをしていました。この結婚相談所は複数平行のつきあいを認めています。

その人(町田さん)は介護職で収入が低いけれど女性の扱いがうまく、言葉も巧み。男性と付き合った経験がないミナミさんは有頂天。こっちにしようかなーと心は傾きます。そんなミナミさんにアドバイザーは言います。

「この人と結婚したら、あなたの希望する専業主婦ではなく共稼ぎになりますよ。いいんですか?」

ワーキングマザーがどれほど大変かアドバイザーから説明され、ビビるミナミさん。

結婚はしたい。子どもが欲しい。働くのは嫌。貧乏も嫌。でも、町田さんに会いたい気持ちは募る。

そんなミナミさんの気持ちはあっけなく散ります。誘われて行った彼の家が質素で節約が行き届いた、彼女の恐れる貧乏くさい部屋だったのです。

町田さんをお断りし、結局資産家の長谷川さんのところに舞い戻りましたが、デート中気分が悪くなったミナミさんを介抱した長谷川さんが「僕もパニックになることがあります」と言った言葉を「僕はパニック障害です」と言ったと勘違いし、「アドバイザーに騙された!」と悪口雑言のメールを送りつけたのです。

以前、アドバイザーから「自分の気持ちはきちんと相手に伝えないとダメだよ」と言われたので、それからは「自分の思ったことは相手に伝える」を実行したミナミさん。だから思ったままのメールをアドバイザーの送り、アドバイザーを激怒させたのです。

モラハラ被害に遭う方の中には、相手に合わせる習性がついていて、自分の気持ちを押し殺す方がいます(それが主流かもしれない)。そんな方たちは相手に譲ってしまうことでモラハラ被害に遭ってしまったのだと反省し、自分の気持ちにウソはついてはいけない、自分の気持ちは相手にわかってもらうために言葉を惜しんではいけないと、一念発起して意識してそれをするのですが、何分慣れないので、思ったことを全部口に出してしまう方がいます。あなたは練習中のつもりかもしれませんが、言われた方は失礼千万、怒ったり傷ついたり、もう金輪際この人と関わるものかと決心します。

相手の気分を害させず、自分の主張を伝えるのは「アサーション」です。このアサーションの技術を知らず、ただ、「今までの私は自分の気持ちをきちんと相手に伝えてこなかった。これからはしっかりと伝えよう」と慣れないことをすると、ミナミさんのようになります。

あのアドバイザーさんは良い方ですねー。激怒してみせたものの、結局ミナミさんを反省させ、婚活を続行させるように勧めます。

昨日の後編ではこのミナミさんの他にもうひとり、23歳帰国子女、IT企業勤務のみさきさんがこの事務所に婚活希望で来所。顔は映っていないけど、プロポーション良し、来ている服も上品なピンクで質も良さそう。ミナミさんと同じように髪にピンクのリボンをつけていても、こうも違うかといういうくらい良く似合ってかわいらしい。帰国子女だから語学も堪能。

コロナ禍になって20代の女性の来所がとても増えたとのことでした。みさきさんは今年収3千万の開業医や歯科医と交際中ですが、44歳の方とも同時進行しています。年齢差は「話が合うので気にならない」という余裕ぶり。つまり、自分の価値観と合うならば年齢などは関係ないという結婚の目的を自分の中でしっかりと持っています。みさきさんも専業主婦志望です。高い年収は基本条件です。そのうえで価値観の合う人を探しています。

なぜこのふたりを対比させたかですが、もちろん容姿や年齢もありますが、何のために結婚するのかを持っている人と持たない人の違い。みさきさんはぶれない。ミナミさんはぶれまくり。

結局ミナミさんは長谷川さんとも町田さんとも成婚にならず、婚活を続けています。そうしているうちに年齢が上がり、さらに希望から遠のく。

#これだもん。解雇候補になるわよな。私だったらミナミさん、選ばない。努力しようとしないんだもの。全部他力本願なんだもの。

このミナミさんの性格は、後編で登場したお母さんの影響が強いだろうなと感じました。ミナミさんはずっとおかあさんの操り人形として生きてきたのです。

いろんな問題を孕んだザ・ノンフィクションでした。Twitter界隈では「神回」と言われています。