モラハラのある危険な家から避難した後、夫に住所を知られたくない方は多いと思います。ではどうやって転居した住所を夫は知ることができるのかを説明します。
戸籍は本籍があるところで何があったかが記されています。本籍のあるところで結婚したら筆頭者とその家族が記入されていきます。
この時戸籍には生まれた日や父母の名前、届出人の名前などが書いてありますが、住所はありません。戸籍謄本や抄本にに書かれるのは本籍の住所で、住んでいる住所はないのです。
住所を知るには、戸籍の附票というのを別に取る必要があります。そこにはその住所に来る前の住所と引っ越した後の住所と引っ越した年月日が書いてあります。
この戸籍の附票は親子や配偶者であれば委任状なしで取れるので、夫は妻や子が引っ越した先を知ることができます。もし離婚した場合は、妻は他人になりますので妻の附票は取れませんが、子どもの附票は取れますので、子と一緒に住んでいる場合はわかってしまいます。
百聞は一見にしかずで、この附票を取ってみましょう。がっつりと記載されているのがわかると思います。
ではどうやって夫がこの附票を取るのを防ぐかというと、「住民基本台帳事務における支援措置申出書」というのを住んでいる役所に提出します。
ただ、誰でも支援措置が受けられるわけではなく、DVがあったと認定された場合に受けられます。認定するのは警察や配偶者暴力相談支援センター、児童相談所等で、認めのハンコが必要になります。
この場合、警察の対応が各地バラバラで、とても嫌な思いをしたという方が大変多くいます。年1回の更新が必要ですので、更新月が来ると具合が悪くなるという方もいます。何しろ警察は犯人の取り調べが日課なので、そういう態度になってしまうのかもしれませんが、もう少し考えて欲しいところです。
逆に更新するのを忘れていたという方もいます。役所では忘れるくらい些末なことならばしなくてもいいのでは?という声がありました。
1度支援措置を受けたらずっと効力が続くようにして欲しいという声も聞かれますが、これは役所にとってイレギュラーな特例措置なので、今のところ変わる様子はありません。
支援措置はDVばかりでなく、虐待などで親から逃げたい子や子から逃げたい親なども支援措置を受けますので、相続などで親や子の居場所を知りたい場合に居所をつきとめる手段が無くなってしまいます。
ともかく戸籍の附票を自分で一回取ってみれば、どういうものなのかを実感できると思いますので、取ってみましょう。