今年は鉄道開業150周年だそうで、BSNHKでは鉄道に関係する映画が連続して放送されました。そのひとつが「阪急電車片道15分の奇跡」です。
阪急電車今津線は片道15分を往復している電車だそうですが、その短い乗車時間の中で様々な人の様々な人生が描かれ、同じ電車に乗り合わせたことで縁が繋がる人たちのオムニバスのような映画でした。
その中のひとりが同棲相手からDVを受けている女子大生、戸田恵梨香演じるミサです。もうわかりやすい身体的DVで、傍から見たら「なんで別れないの?」と言われまくるであろう生活です。
彼女のちょっとした言葉にいきなり物を投げつける、体を押し倒すといった暴力を受けても「カッコええんよ」と友だちに自慢した彼氏を何とか怒らせないように、ビクビクしながらなんとか一緒に暮らそうと頑張るミサ。
別れた方がいいとわかっていても、サヨナラの言葉を記したガラケーの送信ボタンが押せないミサ。
一人ぼっちになってしまうさみしさを思うと、DV彼氏でもいないよりマシとか、彼を怒らせないようがんばれば一緒に暮らすことはできると、DVを受けている女性がみんなするように逡巡した末にやっと別れる決心をします。
主たる登場人物は女性で、電車の中で大声で笑いしゃべくりまくる関西マダムファッションの団体やら、恋人を後輩に寝取られた嫌がらせに、純白のロングドレスで結婚式に行くOLやら、芦田愛菜ちゃんの懐かしい子役演技から、すごく若い女の子から宮本信子が演じる65歳のおばあちゃんまで、様々な女性の生き方とはっとするような言葉が散りばめられた映画でした。
しかしながら、65歳という設定の宮本信子さんですが、75歳くらいに見えるんですけど。私の周りの65歳はあんな風なおばあちゃんおばあちゃんしてません。ちょっとひどくないですかと、似たような年齢の私は違和感マックスでした。