今年度避難応援プロジェクト終了しました

10月29日(土)に今年度最後の避難応援プロジェクトがありました。コロナになってから冬が流行期になるので、2回開催とさせていただいています。

今回のプロジェクトは質問が盛りだくさんで、しかも一般的なことではなく、個人毎の事情がたくさんあるものが多かったです。

この頃目立つのは夫がASDのケースです。モラ夫の場合は人間的に(抒情的に)アウトですが、ASDの中には完全自滅型の方がいます。

ASDの中には過去と未来がわからない。今しかないという方もいます。過去のことは忘れていて(だから経験が積み重ならない。思い出が消えている)、未来のことは想像できない。考えられるのは今だけという方です。

過去が消えているから、一緒に過ごした思い出を語りあうこともできない、失敗を覚えていないから、何度も同じ失敗をする。未来のことを想像できないから、財布の中にあるお金を全部使ってしまう。勤め先をぷいっと辞めてきてしまう。

こういった方と生活を共にし、家族として生きていくにはすごい覚悟と並大抵ではない忍耐力が必要だろうなと思います。今生活ができないほどに困難になっている大元に惹かれて結婚したという方もいます。そこが魅力だったけれど、生活をしていくにはそこが大きな足かせになるという展開。

こういう方と一緒に暮らしている方に伺うと「モラ夫は大切なものを隠して相手が必死で探しているのを見てイヒヒと笑ったりします」と言うと、「あ、うちはそういうところはないです」と仰います。モラ夫とASDの大きな違いですね。

避難応援プロジェクトは何度やっても毎回参加者の傾向が違っていて、一言にモラハラの家と言っても様々なものだと感じ入ります。

来年は5月と9月を予定しています。もし参加を希望される場合は前もっての予約が可能ですのでこちらまでご連絡ください。

https://morahara.cocoon.jp/form.php

あさイチ感想の続き

こちらの続きです

モラハラのことを「言葉や態度によって精神的苦痛を与えること」と説明していましたが、私が考えているのとは少し違います。相手に精神的に苦痛を与え、苦痛を回避するために相手に迎合するようになること。相手から見たら苦痛を与えることで支配すること、です。

だから、通りがかりの人に嫌がらせをされたところで、それはただのハラスメントでしかありません。通りすがりの人は知らない相手に支配するためにいたずらや嫌がらせはしないでしょう。そういうのは一時の気まぐれや変な性格ですることで、モラハラとは言いません。

だからモラハラをする側とされる側は一定の距離内にいなければなりません、がしかし、電話やメールでもモラハラは可能ですので、コミュニケーションのとれる関係において、ということになるでしょうか。

モラ逃げ経験者の座談会に出てきた「逃がし屋」ですが、避難応援プロジェクトでも何度も出てきています。たぶんキーワードで検索をすると一発で出てくる業者ですが、今のところ他よりも多少高め以外に悪い話は出ていません。

何より昼逃げに慣れているので、ささっとやってくれそうですね。

この3人の座談会で「セックスを断ると機嫌が悪くなる」「応じると機嫌がよくなる」と、性的DVを受けていた話が出てきています。性的DVはなかなか被害を打ち明けるまで時間がかかるので、私も沢山は伺ったことはないのですが、たぶんものすごくたくさんの妻たちが「嫌なお勤め」のために、早く終わってと嫌々演技をしているのだろうなと思います。

この性的DVをもっと突っ込んでやって欲しかったですね。

NHK「あさイチ」のモラハラ特集

本日NHKで放送された「モラハラ夫から逃れた妻たち」をご覧になられましたでしょうか。こちらでの広報が遅かったので、見逃した方はNHKプラスで10月31日までご覧になれます。

ふとNHKあさイチ モラハラで検索したところ、yahooの記事になっていました。あさイチの中でゲスト出演していたココリコの遠藤さんが「最初に夫が食事に文句を言った時に『いや、なんで?』と言う勇気で、ひとつひとつ、潰していくのが大事なのかな。OKしてしまったら、旦那さんが調子に乗ってエスカレートしていく」」というコメントに批判が殺到したそうです。

ココリコ遠藤、モラハラ特集で“反論”勧めるも「何もわかってない」「それで治らないのがモラハラ」と視聴者から大反論

ありがたいですねー。20年前と隔世の感がある。20年前だったら「そうだよね」と言われてしまったかもしれない。このコメントが「モラハラのことを何もわかっていない」と非難されたことで、世の中が進んでいると実感し、感動しました。

さて、臨床心理士の本田りえさんが出演され、的確な解説で場を引き締めて下さっていました。特に「モラハラを受けている妻の危険なサイン」では「感情の起伏が少なくなった」という項目を挙げていました。

「怖かった夫が怖くなくなったと感じるのは慣れてきたのではなく、楽しいことも嬉しいことも感じなくなる、感情の平板化が始まって危険」(外部からの刺激に対して、自然に起こるはずの喜怒哀楽の感情が起こりにくくなる)と仰っています。

自分が今悲しいのか嬉しいのか、どういう表情でいたら夫は機嫌がよくなるのか、夫に合わせることばかりを考えていると感情がバラバラになってしまいます。それはとても恐ろしいことです。

そうなる前にまずモラハラに気づくこと。私は20年前からモラハラの啓発運動をしてきましたが、いまだに知らないままで苦しんでいる方が多いことに焦りを感じています。

NHKは全国放送ですから、この放送でひとりでも多くの方が気づいてくださるよう願わずにいられません。

10/24 NHKあさイチ放送「実録 モラハラ夫から逃れた妻たち」

10月24日のNHKあさイチ(午前8時15分~)で、モラハラ家からどう避難するかの特集があります。モラハラ被害者同盟もこの番組の制作に協力いたしました。

https://www.nhk.jp/p/asaichi/ts/KV93JMQRY8/episode/te/5W4X6XJXK4/

ディレクターの方からご連絡をいただいたのが9月2日。それから1か月以上かかっての放送です。よくあるようなモラハラの構図などではなく、どう逃げるかに特化した内容のようです。

オフィスウィンド(モラハラ被害者同盟)では、毎年「モラハラからの避難応援プロジェクト」という講座を行っていますが、それのテレビ版なのかどうか、そこは私も知りません。

今までにないモラハラを扱った番組になりそうですので、ぜひご覧くださいね。

「避難応援プロジェクト」満員となりました

10月29日(土)に開催予定の「モラハラからの避難応援プロジェクト〜効率よく安全に別居・離婚するための戦略会議」は個人相談も併せて満員となりました。来年度は早くても6月以降になります。

毎回開催日1か月前はそこそこ席が余っているのですが、間際になるとどどどっと参加希望があり、結局参加をお断りしなければならなくなります。参加費をいただきますので、当日にきちんと来れるとわかってからお申し込みをされるためだと思いますが、オフィスウィンドではもし参加ができない場合は次回への振り替え(1回のみ)、もしくは私の電話相談30分への変更ができます。

決して捨て金にはなりませんので、早めのお申し込みをお勧めします。

29日は今年最後のプロジェクト。まずは行動する糸口を見つけるためでもいいですから、行動してみましょう。ここから避難された方もいらしゃいます。清々しい気持ちでお正月を迎えられるよう、アドバイザー一同、精一杯応援いたします。

仕事を選ぶ時には通勤時間も労働時間に入れる

ずっと長い間正規の仕事を続けてきて、その仕事を辞めて東京へ移住してから13年になります。東京に来た頃はまだ子どもを食べさせ、学費も稼がなければならない身の上だったので、最初の半年は失業手当でしのぎましたが、その後の半年は非正規アルバイト、派遣業などで食いつないでいました。

何しろ2009年と言うのはリーマンショックの後遺症を引きずっていて、一緒の派遣をしていたプロの派遣業の方が「長年仕事をしてきたけど、こんなひどいのは初めて」と言いなさったとおり、仕事にありつくのも一苦労の時代でした。

とはいえ、さすが東京。なんやかんや言いながら仕事にあぶれたことは1度もありませんでした。待遇や職種や賃金やその他に贅沢を言わなければ不景気でも仕事はあるのです。

初めてハローワークに行って仕事を検索したときに、希望の職種や雇用内容のところはどうしたらよいのかと思って、どうでもいいから時給が高いものと思いましたが、いやいやそうではなかった。

時給の場合、月に働けるのは21日程度です。GWや祝日が多ければ19日程度しか働けない。休日が困るという、人生初めての経験をしました。

#時給職より月給職です←超当たり前ですが、こんなこともわからなかった

短期の仕事を繰り返しながら、やっとこさありついたフルタイムの仕事は10時~18時という仕事でしたが、何しろ遠い。通勤に往復2時間以上かかりました。その上仕事が面白くない。

仕事の合間、手元のメモ帳にふと計算してみると、時給はそこそこいいのですが、この通勤時間も仕事のうちとして計算すると、それほど良い給料ではない。

そこに気づいてから会社のそばにあったマザースハローワークに通い、その非正規仕事から抜け出す準備をしました。

その準備期間として派遣登録していた会社が募集していた私の家から自転車で10分の仕事場を探し、そこで働きながら月給をもらえる仕事を探しました。

以前は8時過ぎに家を出て、帰ってくるのは20時過ぎという仕事でしたが、家から10分ですので、低賃金ですがストレスもプレッシャーもない体にとても楽な仕事だったので、そこに勤めながら月給仕事を探しました。

これから仕事を探す方は、まず通勤時間を考えましょう。長い通勤時間は体にもきついし、時間に追われて余裕がなくなります。労働時間に通勤時間も入れて計算しましょう。

母のお正月の場所

今年の夏はずっと暑すぎたことやコロナ患者の異常発生で、母と会うのは2か月ぶりくらいでしたが、暑さもコロナも和らいだので久しぶりに外で一緒に食事をしました。

さすがに90歳を超えると足元がおぼつかなくなりましたが、消化器は元気。私でも残すランチをぺろりと平らげ、デザートのあんみつもしっかりと完食。

母はいつものように施設の人はみんなボケているので話にならないことなどをひとしきり話すと、「来年のお正月はあんたのところに居させてくれない?」と言い出しました。

弟は長男の責任を感じているので、お正月はいつもは弟が預かってくれ、私も安心していたのですが、母は来年は私の家に来たいと言う。

「ヒデト(弟)んとこじゃないの?」と聞くと、「ヒデトはなんだかイライラしてて、居たくないんだよ」

大晦日の31日から3日まで、いつもはいない母親がいればイライラもしたくなるだろうなとは思うけれど、私のところは子どもたち家族全員がやってきて泊まる予定。

お正月のイライラと言えば、母は昔からいつもイライラしていました。母はキャパの狭い人で、同時進行でいくつもはできません。2つが限度。そして極度の潔癖症と完全主義者。お正月を迎えるにあたり、彼女なりの手順と完成図があり、それに沿った進行をしないとイライラ爆弾がさく裂します。

常に彼女の思うとおりの行動を求められ、時間がずれただけで怒号が飛んでくる。正月に限らず、旅行やいつもの生活の休日の過ごし方も彼女の思うとおりにしないとイライラが爆発します。

お正月に弟宅にいたときもたぶん弟が自分の思うとおりに動かなかったり、期待する言葉を言わなかったりすると、あからさまに嫌な顔をしたのでしょう。

母は弟がイライラすると言っているけど、あなたはいつもお正月前はイライラしていたから、人がイライラすると不満を言えた義理ではないと思うけど。

人は自分の思う通りには動かず、自分の期待する優しい言葉を言わないからと、あからさまに不満そうな態度をとるのはもう卒業したらいかがでしょうか。

よもや彼女は自分が施設送りになり、子どもに正月に居させて欲しいと懇願するようになるとは思わなかったでしょう。子どもは親を敬い、大切にするものなのだとしか考えつかなかったのでしょう。

時代は変わるのです。人の考え方も生活様式もみんな変わるのです。あなたには考えられないことかもしれないけれど。

あの頃もう少し優しい母であってくれれば、喜んでこちらからお迎えに行きますけど。自分は聖母マリアのような母だったと思っている人には、なぜあなたに子どもたちは冷たいのか理解できないでしょうね。

内村選手はどうなったのだろう

今年の1月、体操の内村選手が家庭内モラハラ疑惑のニュースがありました。

#この頃多いですね。有名人のモラハラニュース。

さて、内村選手のモラハラ記事の中で気になったのは「彼は妻が食事を作ったのにウーバーを頼んだ」、これはモラハラ行為であると書いてあったことです。

確か妻が一生懸命作った食事を前にしてウーバーを頼むのは妻の心を傷つける行為ではあると思います。でも、私が報道された記事だけを読んだ感想を申し上げると、

内村選手はこの家が嫌なんだろうな

内村選手は離婚したいんだろうな

このふたつです。

モラハラの嫌がらせは相手を支配するためのものです。この家の中で一番上にいるのはオレ様である。だから言うことをすべて聞け。全部自分が心地よいようにふるまえ、行動しろ、そのために相手に恐怖を与えて言いなりにするための嫌がらせがモラル・ハラスメントです。

内村選手は妻子を支配したいのでしょうか。なんとなく漂うのは、恋愛関係のカップルの片方が別れたいときに行う冷たい仕打ちです。

別れたい片方は相手に自分は別れたいのだと知らせるために冷たい仕打ちをします。わざと嫌なことをいう、待ち合わせをすっぽかす、連絡をしなくなる、全部相手が「ああ、彼は私のことが嫌いになったのね」と気づかせて自分から離れるようにするための古典的な行為です。

モラ夫の場合は離婚はしたくないので、妻が「では離婚しましょう」と言えばあわてて「そんな気はなかった」「今までのことは悪かった」と平謝りしてきますが、さて内村選手はどっちだったのでしょう。

離婚したというニュースはないので、平謝りしたのか、それともやっぱり離婚したのかはわかりません。でも、ちょっとしたモラハラツールをすべてモラハラにしてしまうことが、私には危うく感じます。

ただ、もし離婚になったとしたら、結婚し、子どもが誕生した以上、それ相当の償いはしてほしいですね。

男女参画センターの役割

男女参画センターの名称は、各地で様々です。

「男女共同参画センター」「男女平等参画センター」その他、愛称をつけているところもあり、その名前を聞いただけでは参画センターがどうかはわからない場合もあります。ですので総称して「女性センター」と呼ぶこともあります。

被害者の場合はまず、地元の女性センターに行って相談を受けるのが早道です。ただ、相談員の質がバラバラで、その身分もこれまたバラバラです。正規の役所の職員だったり、非常勤だったり、どこかの民間に委託されていたりと様々です。

女性センターはまず都道府県にひとつ、その下に各自治体のセンターがあります。また、配偶者暴力センターという名称のものはDVに特化した施設で、婦人相談所という名前の場合もあります。

夫から暴力を受けている場合は、まず、このどこかのセンターを訪ねて相談を受けてください。もし県のセンターがピンと来なければ、お住いの区市町村のセンターに行ってみてください。それでもだめなら配偶者暴力センターです。本来は、身近なお住いの市町村にあるセンターが一番いいのです。なぜならDVはいろいろと手続きをしなければならないことがあり、それを行えるのは居住地の役所だからです。

たとえば住所については戸籍がある係だし、子どものことは学校を通さなければならないし、病気や障害があれば保健担当だしと、サポートがいくつかの課に分かれていて、県のセンターでは話は聞けても、この手続きはできないのです。

また、県庁所在地に住んでいる方は県の施設でも市の施設でもどちらでもいいでしょうが、そうでない場所に住んでいる方は、県の施設にわざわざ出向いていかなければなりません。ですので、相談は地域ごとの女性センターが良いのです。

DVで悩まれている方は、全国共通の電話番号(#8008)から相談機関を案内するDV相談ナビサービスをご利用ください。発信地等の情報から最寄りの相談機関の窓口に電話が自動転送され、直接ご相談いただくことができます。

自分の居住地のセンターに相談したけれど、イマイチだったという場合は隣の市でも相談を受けてくれるかどうかはその市によります。受けてくれる場合もくれない場合もあります。ただ、受けてくれたとしても、手続きが必要な場合は結局自分の市しか対応できないので、隣の自治体の相談員さんがとてもいい方でも、手続きはできません。

とても面倒見のいい、責任感にあふれる相談員さんだった場合は、該当地区のセンターに「こういう人がいらしてまして」と連絡をしてくれるかもしれませんが、結局その後は最初から話をしなければならないといったことになります。

体力は衰えるもの

こちらの続きです。ショコラさんの2冊目の本を図書館から借りて読みました。ショコラさんは正社員のストレスから病気になり、56歳で正規の仕事を辞めてパートタイマーとして再就職されました。

ああ、わかる。私も正規で働いていました。確かにお給料は良いし、待遇的にもしっかりしているのですが、その責務の重圧は厳しいものがありました。女性社員は一生コピーとお茶くみを退職までゆったりと仕事をすればよかったのはほんのわずかな時代です。

総合職という言葉が生まれ、男性並みの仕事のスキルを要求され、その重圧も大きなものになっていきました。仕事自体は面白かったのですが、小さなミスにびくびくし、夜も眠れない日々を何度送ったことか。

さらに60歳を過ぎると体力は衰え、9時から5時までという恵まれた労働時間ながらそのたった8時間、机に座っているのが辛くなってきました。15時頃には目がかすむ始末(16時になると元気になる(笑))。

よく60代の方が「まだ働けると思うけど、今までのような働き方は無理。週2~3日くらいのパートならできると思う」と口をそろえていう状態に私もなりました。

ホントですよ。今は老齢基礎年金が65歳からになり、逃げ水のように手を伸ばすときえてしまう。

フルタイム勤務は実際体力的にしんどいので、ショコラさんのように週3くらいで月数万が稼げるパートタイムに移った方がいいと私も思います。

子ども叱るな来た道だ 年寄り笑うな行く道だ とはよく言ったものです。アラカンから確実に体力も気力も衰えます。だからその前の老後の準備には、それを想定の中にいれて計画する必要があります。