単身赴任の夫が帰ってくる日

ご相談でよく耳にするのが、「単身赴任をしていた夫が帰ってくることになった。どうしたらよいか」というご相談です。今まで離婚せずに済んだのは、夫が単身赴任で家に居なかったから。これからずっと居ると思うと、とてもじゃないが一緒に暮らすのは精神的にまいってしまう、ということです。

一緒に暮らせないのならば家を離れるしか手段は無く、「その日」が来るのは予想できたはず。でも、「仕事はパート程度なので、自活する自信がない」というもの判で押したように同じです。

夫が家に戻ってくるまでに時間はあったはずなので、自活の道を探しておかなければならなかったのですが、なんとなくズルズルと先延ばしにしていたというのもみなさん同じです。

私は父が長く単身赴任をしていたので、単身赴任家庭の状態はわかります。母は父が週末ごとに帰ってくるのをとても嫌がっていました。父は酒さえ飲まなければ穏やかな普通の人で、家で威張り散らすということはありません。それでも普段の日に居ない人がそこにいるというだけで、違和感があるのです。

一家を支えてくれている人にこんなことを言うのもナンですが、普段はいないものがそこにあると、邪魔とは言わないまでも、いらないものがあるという感じはどうしてもします。食べるものも母と子だけなら、夕食がうどんでもチャーハンでもそれで済ませられますが、男がひとりいるとそういうわけにはいかず、主菜、副菜と作らなければならない。それがとても手間だし、さらにいるだけで緊張感のオーラが漂うモラ夫ならばなおさらです。

中には「お願い」して家から通えない場所へ飛ばしてもらったという方もいましたが、大抵は単身赴任が終わる日は必ず来る。長く単身赴任をしていると、家の中で邪魔者扱いをされてしまうという話は聞きます。「私とお母さんはこっち側。お父さんはそっちの人だから」と線を引かれてしまったという人の話を聞いたことがあります。まぁ、その方は「そういう方」でしたから、それは仕方がないよねと心の中で思いましたが。

事務的な会話のみの冷たい仮面夫婦ならば一緒に暮らすことは可能ですが、夫が長く家におらずのびのびしていた分、急に窮屈になってしまい、その落差も体と心に堪えるでしょう。

夫が単身赴任を終える日。退職して1日中家に居る日。その日は必ずやってきます。それは考えておいた方がよいと思います。