分かち書きと幸せの分かれ目

「分かち書き」という書き方をご存じでしょうか。実は私は昔図書館で働いていた時に目録を作っておりまして、その時に使ったのが「分かち書き」でした。

本のタイトル、著者名などを目録カードにタイプ打ちするのですが(わーーー、時代がわかるーーー)、タイトルや著者名をカナ表記します。

「吾輩は猫である」→ワガハイ ワ ネコ デ アル 

こんな感じ。へはエ、ヲはオ、ハはワ と表記する(だったと思う)

こんなことをしていたので、ある旅行ブログの作者が分かち書きをしていることにはそれほど違和感はありませでした。同じように「私は・・・そう・・思ってはいませんが・・・ただ・・」こういう書き方をする人もいて、それは柔らかい印象を与えたいのかなと思っていました。

”旅行に行ったら 旦那様は少し 疲れていたので ちょっと 休憩しようかな”と書かれている旅行記を友だちに紹介したのは、この分かち書きがどうのという話ではなく、この中のエピソードが「あらあら」と思ったからです。

ところが友人はそのエピソードを読む前に「なに?!この書き方。気持ち悪い」と言い出し、「なんでこんな気持ちの悪い書き方するの?!」とそちらの方に興味というか怒りが行ってしまったようで。

ネットはPCよりもスマホで見る方が多くなり、私のこのブログも8割以上がスマホで読まれていますので、スマホで読みやすいように改行を多くしたりなど、少し工夫はしています。

ただ、上にあるような分かち書きがスマホで読みやすいかはどうでしょう。「分かち書き 気持ち悪い」で検索すると結構沢山の記事が出てきますので、気持ち悪いと思っている人は少なくないようです。

さて、分かち書きはともかく「あらあら」と思ったエピソードとはこのようなものでした。

とある夫婦が海外クルーズに行きました。お金持ちのご夫婦のようで、たくさんあちこちに海外旅行されています。船に乗る前の日、とあるレストランに食事に行ったところ日本人夫婦と知り合って意気投合。楽しい時間を過ごしました。

さて翌日、妻はそのレストランに入る前に換金していたお金の束をテーブルの上に忘れてきたことに気づきました。写真に撮ったテーブルの上には確かにお金を包んだ包みが置いてありました。そしてそのまま外に出てきてしまい、気づいたのは翌朝。

店に問い合わせても当然あるわけない。これからクルーズ船に乗るお金持ちだから、換金が数万円のはずはなく、きっと十万単位のお金だったと思いますが、「お金忘れた、無くなった」と夫に言っても、夫は一言も責めなかったそうです。

ブログには「夫はマイペースの人だから」とありましたが、さてモラ夫だったらどういう展開になったでしょうか。

自分のしでかした失敗すら人に転嫁するような夫が、妻がお金を失くしたとなったらちょっとやそっとの騒ぎでは収まらない。おそらく死ぬまで悪口雑言の限りをつくし、時々思い出したようにこのエピソードを持ち出して責め続けるでしょう。

お金を失くした妻は「これで厄落とししたと思いましょう」と綴っていました。いいな~、いいパートナーに巡り合えて。

結婚相手を選ぶときに幸せのくじを引く人と不幸のくじを引く人。この分かれ目は何なんだろう。たった1回のくじで一生不幸になることもある。本人だけでなく、子々孫々まで影響が出る。

それにしても、大金をテーブルに上に置いたままなら、誰かひとり「仕舞ったら?」と言ってあげてもよかったのにね。アクシデントは後から「ちょっとあの時こうすれば」で防げるもの。私は山ほどありすぎて、後悔の海で溺れそうです。

GWには実家へ

まだモラ家で暮らしていた頃、GWには夫の親戚が泊りがけで訪ねてくるのが常でした。夫は親戚をもてなすのが大好きなので、その期間はとても機嫌が良く、親戚の方々もみんな良い方で、GWはそれほど気を使わなくても良く、助かったものでした。

ただ、それを快く思わない人物がいました。プーチンスカヤ(母)です。

よその家では続々と子どもが帰ってくるのになぜ自分の家の子は来ないのか。ちょっとは孫の顔でも見せに来るものだと小言も度々でした。でも元モラ夫は車の運転ができないので、私がいないと親戚をもてなす買い出しや、親戚が行きたいという観光地に連れて行くことができないので、私は身動きがとれません。

「ったく毎度毎度帰ってくる人たちだこと!ちっとは遠慮したらどうなんだ!」と電話口で怒鳴り散らし、「1日だけでも帰ってこないか?」と言うけれど、「それは無理」と言うと、「じゃ、がんばってや!!!!」と怒鳴ると電話をガチャ切りしました。

母にはモラ夫に逆らうと機嫌が悪くなり、その後、何週間も無視をするのだと言ってあったのですが、その「何週間も無視」ということが理解できないようなのです。母は近所の手前、子どもが誰も来ないことは世間体が悪い、世間話のタネがないから「実家に来い」という理由です。

元モラ家のGWはひたすら親戚のもてなしの日々ではありましたが、何しろモラ元夫は外面大将なので、その時は機嫌がいい。

そしてそのストレスはGW明けにやっているのでした。

将来が不安だから夫から離れられません

モラハラは離婚した方が良いとわかっていても、後1歩の足が出ないことがほとんどです。今までの生活を一変させてしまうわけですから当然です。更に子どもの転校など、子どもに苦労を強いてまでやっていいことなのか、そこは本当に考え抜いてやめてしまう、子どもが高校を出たら考えると後延ばしにしてしまうことも当然だと思います。

では高校を卒業したら決行するかと言えば、「大学の費用が」「子どもが就職するまで」「結婚するときに不利になっては」とさらに先延ばしになります。

このような理由がないにも関わらず離婚を先延ばしにする、後一歩が出ない方の場合、まずは夫と離れることを提案します。離れたら、今の生活がどれほど人間性を欠くものだったかに気づくはずです。

ただ、離れた後に襲ってくるのは将来の不安です。経済的にやっていけるのかという不安。

年金、老後というキーワードで検索すると、みなさん不安のようで様々な情報があふれています。老後は夫婦ふたりでも不安なのです。モラ夫とふたりの老後は経済の不安の他に、モラ夫の発するケチケチビームの発射が常にあります。

電気をケチる、水をケチる、通信費をケチる、食事にケチをつける、交通費に文句を言う、病気をすると嫌味を言う、あらゆるところに目をつけてはケチケチビームを飛ばします。

ひとりの場合はひとりで経済不安とおりあいをつけますが、ふたりの場合は定年過ぎて常に在宅している夫のイライラをずっと受け続けなければなりません。さらにふたりでも経済的な不安はあります。「夫婦」「年金暮らし」でググってみてください。貯金はいくらあっても不安は残るのです。

将来の不安があるからなかなか一歩が踏み出せないという方。ふたりでもひとりでも将来は不安なのです。

目の前で見る戦争

両親からは戦争のことは本当に耳にタコができるほど聞きました。ただ、戦闘機からの爆撃や、極度の食糧難を経験している母と、農家だったこともあり、あまり食べ物に不自由したことのない父では語る内容も違います。

ウクライナの戦争はこれまでと違い、市民が自ら撮影したものをネットに投稿するといった、情報を拡散させることが武器をひとつになっています。

考えてみたら、自分の周辺で起きていることをwebで公開することをしたのがモラハラが大きく広がっていった理由のひとつだったと思います。今までは親や友だちに愚痴っては「あなたにも悪いところがあるのでは」「どこも同じ」と言われて終わっていたのが、自分に起こっていることをネットのあちこちに披露したら「うちも」「うちも」という大きな賛同の波がこのモラハラの広がりに繋がったと私は思っています。

「モラハラ被害者同盟」が始まったばかりの頃、掲示板に投稿されたひとつに私の目が釘付けになりました。

「また始まった。今度は何なんだ」という投稿です。

ああ、私と同じだ。夫が急に口をきかず、不機嫌になった時にいつも思うことでした。

「今度は何なんだ」

不機嫌になった理由がわからない。その前に何があったのか、思い返してもわからない。「今度は」というからには何度も繰り返されていることを意味しています。私と同じ思いをしている人が同じ日本にいたんだ。これは大きな発見でした。

夫と同じ人がこの日本にいるんだ。それも結構たくさん。

同じようにウクライナの戦争は、市民ひとりひとりが自分の目の前で起っている出来事をネットに送っていることが今までの戦争と違っています。

オリパラの時にしつこく言われたのが「SNSに投稿しないでください」でした。記念写真の撮り方という指導もありました。写真は映りこんだ人がネットに公開されたくない場合もありますので当然かと思いますが、結構いろいろな(オリパラ委員会にとっては困った)情報がTwitterに投稿され、(私のとっては)とても役にたったこともありました。

その投稿を見た人と見なかった人の間には「すごく得をした人」人と「損をした人」に分かれました。後から「知らなかった」「見た人だけが得をするなんて不公平だ」という声がネットに投稿されました。私は得をした方でした。

情報はとにかく取る。片側だけでなくあらゆる方向から取る。それを自分なりに精査して動く。動かなければ取らないのと同じ。

太平洋戦争の時、市民が生きるためには口コミという方法で情報を取り、人知恵を駆使して暮らしていました。

証明書・診断書はどこまで有効か

調停や裁判で夫から精神的に虐待された証拠として、公的機関で相談していたとか、うつ病になったなどの証明書を裁判所に提出することがあります。立証が難しいモラハラはこういった証明しかない場合が多く、これを利用する方もいることと思います。

ただ、心療内科の場合「うつ病」と診断書に書いてくれても、その原因が夫であるとまで書いてくれるところは少ないと思います。心の病気は検査をするわけではないので、受診した方の話だけで判断しますから、原因が本当に夫だけなのか、それとも他にもあって複合的なものなのかの判断は、1回受診しただけでは難しいからではないかと思います。

夫からの暴言や生活費をもらえないといった日々のストレスが、うつ病の原因だとはっきりと確証が取れるまで、医師は「夫が原因」とは書いてくれないでしょうし、医療とはそういうものだと私も思います。たった1度受診しただけで「夫の暴言によりうつ病を発症」と書く病院があったら、むしろ私はその病院の姿勢を疑います。

役所にも相談していた記録の開示を求める方がたまにいますが、その方が1回2回ではなく、足繁く何度も相談に来られ、事情をしっかり聞いて、非常に困難な状況にある場合などは喜んで記録開示の仕事をしますし、「何かありましたら協力しますから、ご遠慮なく言ってくださいね」とお声もかけます。

そうではなく、1回だけ来て「相談したという証明書が欲しい」と言われたら、証拠づくりに来たのかと思うし、役所もそういう人を嫌います(と思います)。

初診で「夫からの暴言によりうつ病」と書く病院から診断書をもらったら、証拠としようとした本人の姿勢を疑います。そういうことをする病院、人なんだと。

よく弁護士さんは「診断書はないよりマシという程度」と言いますが、こういった胡散臭い診断書は「ないほうがマシ」です。

モラハラは本当に立証が難しいDVですが、しっかりと思いのたけを「読みやすく←ここ重要」書いたものを持っていけば、変な診断書よりもよっぽど効果があると思います。

電話相談&避難応援プロジェクト追加募集

3月分の電話相談の受付を開始しました。今回は3月18日~28日の間に行います。
詳しくはこちらからどうぞ。21時までのご相談を受けています。

https://morahara.cocoon.jp/denwasoudan.html

いつもご電話相談を受けていて思うのですが、夫が家にいるとか、いつ帰ってくるかわからないなどの理由で車の中や公園からなど家の外からかけられている方がとても多く、状況の切迫感が伝わってきます。

モラハラあるあるなのですが、話をしている途中で「誰か来たので」と、ぷっつり切れたり、開始の時間に「なぜかいつもだったら仕事に出るのに、今日はまだいるんです」というメールをいただいたりします。

開始が遅れた場合は時間や日程をずらすなどして対応させていただいておりますので、安心してお申込みください。私もみなさんの生のお声にふれることができる貴重な機会で、毎回とても楽しみです。

また、「避難応援プロジェクト」も追加募集しております。今回個人面談を予約されていた方が日程をずらされましたので、個人面談枠も空いています。土曜日に経験豊富なDV相談員と弁護士を独り占めして相談できる貴重な機会です。

電話相談・避難応援プロジェクト、両方ともお申込みはこちらから
https://morahara.cocoon.jp/form.php

物は捨てずに残しましょう

断捨離がブームになり、コロナで自宅にいることが増え、スッキリと物のない空間に暮らすことがトレンドになってきました。私の母はその先取りのような人で、超がつく潔癖症のこともあり、いつも私の実家に来る人たちの第一声は「きれいな家ですね~」でした。廊下も舐めたようにピカピカで、チリひとつ埃ひとつありません。

ならばその子である私も同様かと言えば全然そうではなく、来客がある時にはとりあえず押し入れに目障りなものを突っ込んでおく派です。そういう娘ですので、母の口癖は「お前はだらしない」。常に「だらしない、だらしない」と言われ続けた子ども時代でした。確かに物は無くすわ、忘れるわ、どうも片づけは苦手で、こんまりさんとは真逆の性格です。

その片付けられない一番の理由は、なかなか物を捨てられないことですが、こんまりさんの「胸に抱いて『今までありがとう』と言ってから捨てる」」ことをしてからかなり片づけが進みました。そして年も取り「私が死んだらどうせ全部捨てられるのだ」と思うことで、捨てられるようにはなりました。

でも、捨てられないことで命拾いしたことも何度もあります。「家庭モラルハラスメント」に書きましたが、調停委員から「家の土地は旦那さんが自分で全額を出したと言っていますから、あなたに権利はないですよ」と言われ、何度も「私も出しました」と言ったのですがまったく元夫の言葉を信じ込み、私の言うことを聞いてくれません。

さらに「あなたも出したというならば、その証拠を出しなさい」と言われました。夫には出しなさいと言わずに私には出せという。私は資金を出しているのだから、夫は証拠を出せるわけがない。夫の言うことは全部正しいと頭から信じている調停委員たち。男だからか、社会的地位が高いからか、見た目が誠実そうだからか。

#何が調停委員は中立だ

ただ、私にはこの時私が資金を出したという証拠を持っていましたので、動ずることはありませんでした。

はるか昔、家を建てることになり、登記は夫がしたのですが、送られてきた登記簿には私の名前がありませんでした。半分ずつの持ち分にすると約束したのに、勝手に自分だけのものにしてしまった元夫が許せなくて、郵便局からおろした払い出し票を取っておいたのです。その払い出しは夫がやったものでした。私は貯金通帳を取り上げられていたので、私は出せません。払い出し票に書かれた私の名前を書いた文字は夫のものでした。うまくいったとばかりに箪笥の上にぽいと置かれたその紙を私は手に取りました。

「いつかこれが私を救ってくれる」。何の保証もなく、クローゼットの中のバッグに密かに隠した数枚の紙。

それから十数年。その時は来ました。調停委員の前に並べた払い出し票。その日付は住宅金融公庫の申し込みの前日でした(詳しくは

毒は吐き出さないと死ぬ

モラハラ家庭で暮らしていると、それはもう筆舌に尽くし難い様々な夫からの嫌がらせがあります。そのひとつひとつは些細なことで、家庭生活をしていればどこにでもあるようなことかもしれませんが、夫が自分を嫌っている、妻のしたことをあげつらってはお前はダメだ、死んでしまえ、出て行けと言い続けられると、どうしてこんな不幸な目に遭うのかと床に座り込んでは茫然としてしまいます。

少し元気のある人ならば、友人に愚痴として話すことで、わずかではありますが気持ちの荷物を下ろすことができますが、友人がいなかったり、親きょうだいともうまくいっていない場合は誰にも話すことができません。

そうしているうちに、夫から吐き出された毒は体中に回り、やがて死んでしまいます。どこかで毒は吐き出さなければなりません。

「毒を吐く」とは夫から受けたものを外に出すこと、誰かに話すことです。言葉を変えれば「愚痴を言う」ということになるかもしれません。ですが、「愚痴を言う」ことと「吐き出しをする」ことは別です。吐き出しは文字通り受けた毒を吐き出すことですので、同じ行為でもポジティブです。これは絶対にしなければならないことです。

気を付けなければならないのは、毒を吐き出す相手はひとりではいけないということです。あまりみっとも良いことではないし、できれば隠しておきたいとなると「言う人を限定して」と思われるかもしれませんが、毎度同じ吐き出しを聞かされる方は気が重くなります。あなたにとっては「吐き出し」でも、吐き出しを受ける方はそれを飲み込むわけですから、決して易しいことではありません。だからカウンセリングは料金が高いのです。

一度や二度なら「うんうん」と優しく聞いてくれても、同じような話を毎度聞かされるとだんだん重くなって嫌になります。嫌になるとあなたから離れていこうとします。聞かされるのが「たまに」なら身を入れて聞きますが、「しょっちゅう」なら「えーまた旦那の愚痴?さっさと離婚すればいいのに」となります。

吐き出す相手を複数名にすると、その恐れは数段少なくなりますから、ローテーションでも組んでいろんな人に聞いてもらいましょう。そんな友だちはいないというなら、区役所や無料で話を聞いてくれるようなところを探しましょう。

私が相談員をしていた時に「初めてです」と言って何度も電話をかけてくる人がいました。人の声や話し方は結構特徴があって、「この人、前にもかけてきたな」と気づくものです。どうやらあちこちの無料相談電話にかけているので、自分がどこにかけたのか覚えていないらしい。

そんな感じに無料で吐き出しができる場はありますので、探して利用してみてはいかがでしょうか。

コロナが変えた調停

一昨年はコロナで全国の裁判所がほとんど業務停止になりました。調停は全面ストップでした。そのコロナのおかげで思わぬ副産物がありました。電話調停が大いに進んだのです。今までもあったのですが、設備整備があまり充実しておらず、もし電話調停を望むなら設備のある部屋が取れないので、調停はずっと後になってしまっていました。それがコロナのおかげで整備がぐ~んと進んだのだそうです。

電話調停とは文字通り裁判所に行かなくても自宅から調停に参加することができます。こちら側が用意するのはスマホだけです。

この電話調停の良いところは、調停は相手方がいる場所の管轄裁判所へ申し立てるので、もし「実家に帰りたい」「どこか別のところに避難したい」場合は調停のたびに相手がいる場所へ出向かなければならなかったのですが、これをしなくてよいことになります。


もし弁護士を依頼していた場合は弁護士の事務所に行き、弁護士と一緒に電話で調停に参加します。弁護士だけが裁判所に行って、あなたが他の場所でスマホで参加することも可能です。弁護士がいなくてもあなたたけ参加することも可能です。

とにかく裁判所に行かなくてもいいので時間が省け、交通費が相当楽になります。ただ離婚の場合は成立したときは裁判所に行かなくてはいけません。他に1回目は少し手間ですが裁判所に行き、人となりを調停委員に見てもらった方がいいと思います。

なにしろ「人は見た目が9割」なので、最初にあなたがどういう人か、調停委員にイメージしてもらった方がいいんじゃないかなーと思います。ただ、設備があるところが限られているので、なかなかスケジューリングが難しいので時間が長引く場合があることを覚えておいてくださいね。

二月の雪 ー マザーグース

毎年同じようなことを書いていますが、今年もあと2日になりました。夫の機嫌を伺いながらのお掃除、買い出し、お節づくりはまだ続いていますでしょうか。あの、目をぎらっと光らせて因縁をつけてくる様子には胸を締め付けられますね。

ただ、これはあなたに非があってのことではなく、彼はそういう気分になっただけ、仕事も休みなのでいつものルーティーンでなくなり、いつもと同じ動きができないのでイラついているだけ。自分に逆らえないと見下しているあなたにそのイライラをぶつけているだけです。

人間、何かを守ろうとすると臆病になって何もできなくなります。今の生活を守ろう、子どもを守ろうとするとフリーズして動けなくなります。動かない選択肢を決めたと思っている相手にハラッサーは徹底的に絡んできます。

無くしてもいいと腹が座れば、次の段階に進めます。それは何も離婚・別居するだけではありません。相手がこちらを甘く見なくなると相手の態度も変わります。中には懲らしめと離婚調停を申し立てる人もいますが、始まると大体早々に取り下げます。懲らしめなので最初から離婚するつもりはありません。めんどくさいですが、子どもの遊びと思って付き合ってあげましょう。

でも、日常的にこんなことをして、心が休まるわけがありません。体も弱ります。被害者の方はほぼ全員体の不調を訴えます。ストレスから早い時期に痴ほうが始まる方もいます。痴ほうで人は死にませんが、こんな人生は送りたくないものです。

私が「家庭モラル・ハラスメント」を作った時に、扉の後ろに書いてほしかったマザーグースの歌があります。編集の都合で本文の中に入りましたが、今年の最後にここに置きます。

二月の雪  

 三月の風  

  四月の雨が 

   五月の花を連れてくる

五月に咲いた花を見るとき、この花を咲かせるために、二月の雪や三月の風や四月の雨が必要だったのだと気づきます。きれいに咲いた五月の花を見るまでは、どうぞお体に気をつけて。