胸キュン♪レスカ

「レスカ」と聞いて、ちゃんと現物が目に浮かぶ方がどれくらいいるでしょう。
大体「胸キュン♪」も死語だと思うけど、それ以前の世代の話ですから。

「レスカ」はレモンスカッシュの短縮形。古代、喫茶店でよく若い女性が注文しました。若くない男性は「レイコー」と言って、アイスコーヒーを注文しました。「そんなに略したらわかんないじゃん」っていうけど、君ら若い人の言葉はおばちゃん、全然わかんないんだよ。

レモンスカッシュから連想するのは>>>「ちいこい(小さな恋のものがたり)」>>>チッチとサリー>>>さくらんぼ  かな。ああ、爽やかな風が吹いてくるようだ。

この頃外から帰ってくるとまず冷蔵庫を開けて、春に漬けておいた「レモンのはちみつ漬け」の瓶からレモン3枚と漬け液のはちみつをグラスに注ぎ、100均で買った大きな氷を入れて炭酸を注いで作る「レスカ」を一気飲みします。

( ̄▽ ̄)=3 プハァー    生きかえるーーーー!!

レスカってまだ市中で通用するのだろうかと思ったのは私だけではないようで、レポしたサイトがありました。

https://dailyportalz.jp/kiji/111024149137

なんだかこの蝋細工のレスカもオムライスも、ラベンダーの香り(「時をかける少女」だ)と共に時を戻してくれるようです。

高校生の夏休みは部活と昼夜のバイト(当然学校には無許可)で明け暮れていました。親からは長い小言無しにお小遣いはもらえないので、それを聞きたくないからバイトのお金は1年間のお小遣いにしていました。そんな私にレスカは高根の花。それは今も変わりなく、600円でレスカを飲むならランチを食べる。

レスカはおしゃれな時を過ごすためのアイテムなのだな、昔も今も。そして喫茶店のレスカもスタバのフラペチーノも、私には無縁のものなのよ。悲しくもなんともないけど。

土下座はポーズ

こちらの続きです。

オトシマエって何か特別なものではなく、もう離婚すると宣言し、成立させたときにもうついているのです。夫は一生自分の奴隷だと思っていた女に反旗を翻され、「お願いです。離婚はしたくありません」と言った時、大いなる敗北感を感じたでしょう。

ただ、気をつけていただきたいのはこの時にたとえ土下座をしたとしても、それはポーズ。手を下にして、頭を下げたというポーズです。謝ったという意識はありません。こうすれば妻がまた奴隷になるというのなら、どんなポーズもするし「反省する」と言います。「は ん せ い」という言葉を並べただけで、意味はありません。

「反省すると言ったのに変わらない」という方は多いですが、最初から反省の意味がお互いで違うのです。反省→悪かったと思い、今後しないという意味に勝手にとらえたと相手は思っています。自分はそんな意味で言ったんじゃない、もしくはそんなことは言っていないとさえ言うでしょう。彼の頭の中の自動忘却システムにより削除されているか、自動改変装置によって塗り替わっている可能性があります。

こんなのをまともに相手にしては、時間の無駄です。早くこの自動忘却システムや自動改変装置が作動できない第三者がいるところで決着をつけるに限ります。

第三者がいるところで正体がばれ、離婚は避けられないと分かった時、オトシマエをつけさせたことになります。立派な二重丸です。さらに財産分与や養育費や婚姻費用、さらに慰謝料がついたら花マルです!

これで充分オトシマエはつけさせました。あなたは勝ちました。自分の力を振り絞って自分の人生を自分で切り開きました。これからもこの力を使って生きていけます。

いろんな意味で、あなたは勝って相手に一泡吹かせたのです。それを誇りにしましょう。

死ぬほど簡単なお惣菜3品

暑いですねー。暑いから死ぬほど簡単な料理を3つ作ります。

1【無限キュウリ】これは竹脇まりなさんのYouTubeで紹介されていたものです。
 キュウリを少し厚めの輪切りにする→タッパーに入れる→塩昆布を1本につき10g入れる(普通100円程度で売っている塩昆布は30gなので1/3くらい。計らなくても誰も死なない)→ごま油をひとまわし→七味唐辛子をぱぱっと好きなだけ→タッパーにふたをして冷蔵庫へ。
最初はお試しだから1本でと思わずに、最初から2本で作ってください。後から必ずキュウリを追加しようと思うから。所要時間30秒
キュウリが高くて大量に作れな~い(涙

2【パプリカのマリネ】赤と黄色のパプリカを太めの千切りにする→タッパーにを酢と砂糖と塩を適量調合してその中に入れる→冷蔵庫へ 所要時間30秒
漬け液を作るのが面倒な時は「カンタン酢」でもいいけど、これだけのために買うのなら、自分で作った方が経済的。私は酢は米酢一本です。緑色が欲しかったらキュウリでも入れて。

3【ピーマンとカニカマのレンチン】ピーマンを千切りにする。カニカマをほどいてピーマンと混ぜ、ほんだしと麺つゆを適当に入れてレンジでチン。 30秒+レンチン時間

プールは大賑わい

コロナ禍の中、プールが閉鎖されているところもあるようですが、私が通っているジムはまったく問題なくやっています。元々コロナが始まった3月から、スタジオは閉鎖になりましたがプールは継続されていました。プールの水は塩素がたっぷり入っているから消毒になるんだとのこと。

#コーチの方々は口の前にアクリルマスクをしていますが、あれ、意味があるんだろうか。

梅雨が明けたとたん猛暑になり、プールは大賑わいになっています。家にいるよりプールに入っているだけで涼しいから、特にご年配の方たちが大勢来て、水中ウォーキングやエアロビを楽しまれています。

私はジムでエクササイズをした後、混雑しているので15分ほど泳いで後はスパへ。ジムに行くのはエクササイズとスパが目的。もちろん光熱水費をケチるためよんw

元々ジムに通うことになったのは、私が以前住んでいた所では毎日夜1時間のウォーキングをしていたのですが、今住んでいる所は閑静な住宅街で、「夜の一人歩きはやめましょう」の看板が沢山ある。「都会では夜のウォーキングはできないのか」ということで、友人お勧めのジムへ行くことになりました。

このジムを選んだのはもうひとつ。プールがあったからです。私はスポーツが大好きですが、水泳はダメ。クロールで25mを泳いだらもうその後は泳げないという程度。

私にはスポーツに関して懸念がありました。年配の方たちは口をそろえて「腰が痛くて動けない」「関節が痛くて歩けない」と下半身の不調を言います。どうやら年を取ると、足腰が悪くなるようだ。これは良くない。運動しないと結局体重が増え、更に負担が増えることになる。何よりイルカ体質の私には動かないことが辛い。

水泳なら足腰が悪くなってもできるんじゃないか、でも、しっかり年を取ってから水泳を始めても上達が遅いのではないかと思い、ジムに入って慣れたころ、週2回、ジムのスイミングスクールに入りました。

私は背泳ぎができなかったので、「ひよこコース」という超初心者コースで「まず、水に慣れましょう!はい、水に顔をつけて、ブクブク.。o○はい、良くできました~!」から始めなければなりませんでした。

アホくさいけどしかたがない。

そして2年間、ひよこコース→初心者コース→中級者コース→上級者コースと順調に出世し、クロールと平泳ぎしかできなかったのが、4泳法マスター。クイックターンをしながら遠泳もできるようになりました。一番好きなのはバタフライ。スクールのバタフライはよく競泳で見るようなバッタンバッタンと忙しく水をかくようなものではなく、ゆっくりもぐってゆっくり水上に上がるもの。そのゆっくり水上に上がるとき、自分が人魚になった気分になるのが好き。

ひととおり泳げるようになったところでスクールは止めました。これで年を取って歩けなくなくなっても運動を続けられる準備ができました。何事も準備が大事。

ジムには池江璃花子さんのアップに「2020+1」のポスターが貼られています。「水の申し子マーク・スピッツ」やら「ドナルド・ショランダー」やらの名前が頭に張り付いているわ。昔は水泳競技で日本人は成績が振るわなかったものだけど、今は各地いたるところにスイミングスクールができて小さな頃から泳ぐ子どもが増え、世界大会でも日本人選手が上位に入るようになりました。水泳は全身運動になるから年配者にはもってこい。

ともかく暑い時にはプールに行く。コロナでもプールは大盛況です。

オトシマエをつけてもらおう

前回からの続きです。私はしっかり落とし前をつけさせたのでスッキリです。フラッシュバックも無ければ元夫を恨むこともない。元夫に対しては何の気持ちもない。そういえばそういう人もいたなーという程度。まったく存在感なし。

先日子どもと会った時、「パパから送ってきたけど多いからあげる」と、甘栗を1パックもらいました。あー、このデカい甘栗高いんだよー。1個100円くらいするんだよー。「さすがパパ、お金持ちだねー」と言って受け取り、家に戻ってパクパクいただきました。美味しいわー。

まだ、夫の影響を引きずっている方は、甘栗の後ろに夫の姿を見るからできないと思いますが、私にとって夫は影も形もないので、目の前にあるのは棚から甘栗。なんの意味もありません。ただの美味しい甘栗。

私が夫につけさせた落とし前とは、夫から一番大事なものを奪い取ったことです。
私は夫が一番大切にしていた「家族」を奪い取りました。機能不全の家庭に育った夫にとって、それは欲しくて欲しくてたまらなかった宝物でした。そして自分は世間に良き家庭の良き夫で父親であるとアピールできる、大切なアイテムでした。

更にその奪い取ることになった原因は自分であると、しっかり認識させました。その原因は拙書「家庭モラル・ハラスメント」に書きました。これはどう理屈をつけようが、原因を作ったのは夫自身です。もっとも今は「離婚するほどのことではなかっただろうが」と恨んでいるだろうけど(笑

オトシマエはきっちりとつけていただかないと、いただいた清算をしていないからもやもやを引きずることになる。そうだ、「復讐」と言わずに「オトシマエをつけてもらう」と言おう。それなら罪悪感はないでしょ?

半沢直樹~みんな復讐が好き 2

「半沢直樹」がまた放送されていますが、視聴率は好調のようです。なぜみんな「半沢直樹」が好きなのか。それはもちろん「やられたらやりかえす。百倍返しだ!」があるからです。

このセリフと水戸黄門の印籠出しは、テレビの2大決まり画面かもしれません。

虐められ、貶められ、視聴者がイライラジリジリとしている時にパッと出てくる印籠や倍返し。でも、最初から印籠を旗に吊るして歩けば、事件も起こらないのではないかと思ったりもする(・_・?)

ともかく、視聴者はそれぞれ自分がやりたくてもやれない復讐願望を持っています。その怨念を半沢直樹が代わってやってくれているようで、スカッとします。

#余談ではございますが、このドラマには歌舞伎役者さんが重要人物をされているせいか、セリフを言うたびに大見得を切っているように見えるのは私の気のせいだろうか。。芝居が大げさすぎやしないか?

さて、半沢直樹は大物に対して最初から「倍返しだ!」と宣言しますが、これはハラッサーにはやらない方がよいのは当然です。油断させてスキを作らせ、そこを突くのが定石だからです。そして(家庭モラハラはできませんが)自分が報復したのだとは気づかせないようにするのも大事です。半沢直樹はテレビだからこれで終わっていますが、本来ならば百倍返しのさらに百倍返しで返って来てもいいケースです。

そんなことできるの?と思われる方は、知恵をめぐらせましょう。小さなひとりでもできることはあるものです。ただし、私利私欲によるものだったり、勝手な逆恨みだったりした場合はうまくいかないかもしれません。

世の中って、そういう風にできているものなのよ。不思議ね。

「復讐なんてそんな悪いことはできない」と思う方もいるでしょう。そういう方は復讐なんか考えずに、潔く清廉潔白に生きたらいい。でも、だったらなぜ半沢直樹を見るのでしょうか。

以前「返報性の法則」について書きました。

人は相手から何かしてもらったらお返しをしなければならないと考える生き物です。これはしてもらったものが厚意でも悪意でも変わりなく、人間の心理に組み込まれたものだからです。

だから「倍返しだ!」は当然の行動です。でもなぜ「復讐は良くない」と考えるのでしょうか。もちろん「テロにはテロを」といった争いの場合は人の命がかかっているし、実際そういう場合の報復はエスカレートするだけで何も残りません。だからやるべきではないと思う。でも、モラ夫から何かされたら、「倍返し」はあっていいと私は思う。それでスカッとするならやった方がいい。

私はモラハラ禍からの脱出には「勝利感」が不可欠だと思っています。この勝利感が無くやられっぱなしで終わったら、お返しは心理による正常反応なのでいつまでもモヤモヤが残ってしまいます。ただ何をもって勝利と思うかは人それぞれです。

以前掲示板に笹ベアさんが書いて下さいました。

”モラからの和解金は、生活費には使いませんでした。
和解金は、シミ取りレザーやネイルジェル、ライブ代に充てました。
モラは、私の美と楽しみのために15年間働いたのです。
私の腹の虫には”ザマーミロ”が必要でした。”

勝利感とはザマーミロです。

半沢直樹は日本中の人にザマーミロという、自分にはできない報復を小気味よく見せているから、喝さいを浴びるのです。

半沢直樹~みんな復讐が好き 1

人は復讐が大好きです。その証拠に小説も映画もテレビも復讐劇だとアツくなります。世界中の文学や映画で復讐を取り扱ったもののめちゃくちゃ多いこと。

わが母が人に話す話の十八番があります。

パート勤めをしていた時、同僚にとても意地悪な男性がいた。聞こえよがしに母の悪口をいう、何か聞いても知らぬふりをしたり、怒鳴りつけるような返答をする。しかしながらこの男性はキーになる仕事をしていたので、ケンカを売るわけにもいかず黙って耐えた。

月日が流れ、母はパートを辞めて家にいたが、ある日たまたま家の外に出たところ、この男性が乗っていた車が故障で止まってしまっていた。10人程度が乗れるバンで、他の人たちも暑い中、修理業者がなかなか来ず困っていた。

母は「アイツだ」と思ったが、「ここで仕返しをしてはいけない。広い心を持たなければいけない」と思い、「さぁさぁ、ウチに入って涼んで」と家に招き入れ、冷たい飲み物や果物を出して接待した。件の男性はたぶん自分が母を虐めていたのを覚えていたのだろう。当初居心地が悪そうだったが、修理業者が来て車が動くようになり、車に乗り込む前に母にぺこりと頭を下げ「ありがとうございました」と礼を言って帰った。

その後、たまたまその男性が作業をしている場所に出くわした時、その男性から「この人はとてもいい人だから」と周りにいる人に大きな声で告げ、母がやろうとしていた用事を全部やってくれた。

別れるときには「またな、またな」と大きな声を出していつまでも手をふっていましたとさ。

                               ちゃんちゃん♪

日本昔話ではありません。この話を沢山の人たちひとりひとりに聞かせるのを私は横で聞いていました。もう耳にタコやらイカやらが張り付いちゃって(笑

母がこの話を好んで人にする理由はみっつ。

◎たとえ昔意地悪をされても、それを恨んで困っている人を助けないなどということはいけない。広い心を持たなければならない。

◎その時は必ず相手は虐めたことを恥じ、助けた人に感謝し、恩返しをするものである。

◎自分は昔意地悪をされた人を助けた、広い心の持ち主である。

早い話、これは母の自慢話です(笑
大体年寄りは教訓話が好きなものだし。

でも、ハラッサー相手にはこれは通じません。恩返しなどという言葉は彼らの脳にはありません。どう利益を得るか、得をするか、自分が相手を支配するかしかありません。それでも母のように「忠義を尽くせばきっと相手もわかってくれる」という昔話に脳が占領されている人たちにとって、「夫に優しくすればきっと相手も変わる」と固く思っている人は相当多いです。もはや昭和を通り越して明治時代のようなことを書いている「モラハラ夫への対処法」もあります。

テレフォン人生相談ーモラハラ回

なぜ妻が自分と離婚したいと言っているのかわからないという相談者。妻は発達障害なのではないかと言い出して。

https://bit.ly/2PHclcV

この放送回をお聞きになりたい方は「テレフォン人生相談 7月29日」とYouTubeの検索窓にいれてみてください。

いろいろと妻のことを言っていますが、大体モラハラ加害者はウソをつくので、どこまで本当なのかわかりません。確実なのは

①妻は精神科に入院した
②妻の親から「あなたがいると子(妻)は精神的にまいってしまうので離れて欲しいと言われたので「妻を私の家」に置いて自分は実家へ行った(「妻の家」はどこだろう?)
③家庭内ルールを作って妻に守らせようとしていた

この部分は相談者が矮小化はしていると思いますが、彼にとってネガティブな情報なので、本当のことなのだと思います。聞いている限りでは、相談者に問題がありそうですね。だいたい「自分のものである家を妻に明け渡し、自分は妻のために(不便であろう)実家に帰った」というところが印象操作的。

加害者の言うことがあてにならないというのは、離婚裁判では相手側から「妻のないことないことないことないこと」が山ほど出てきます。多いのは「妻が〇千万円持ち逃げした」という話です。「どこにそんなお金が!」とビックリだよ!どうやって〇千万円のヘソクリ貯めるんだよ!

これから避難を予定している方。調停や裁判で「妻が〇千万隠した」と言われてもビックリしないでください。モラハラあるある話です。

加害者更正プログラムの目的 3

実はこの「意地悪ではないが、自分勝手で思いやりに欠け、高圧的に家族に接する夫」というのが相談では一番多いかなと思います。これは多分幼いころから「女は男より劣っていて、俺様が一番エライ」というジェンダー思想があるためというのが大きいでしょう。

被害者の方のお話を伺うと、たいていこうい方は夫が育った家がそうだったという証言がザクザク出てきます。夫は育った環境で男尊女卑ががっつり入っていますから、当然自分の家庭では王様でなければならないのです。少しでも目下の者たちが自分を尊敬しないそぶりをすれば、怒鳴りもするし、壁に穴も開けます。

大体こういう人は自己肯定感がまるっきり低いし、劣等感は強いし、プラドは高いしという三重苦を背負っていますので、周囲の人たちは一緒に暮らすのはとても大変だと思います。ただ、このタイプは加害者更正プログラムをやってみてもいいかなーと思います。

何度も言いますが、このプログラムを受けても真人間になるわけではありません。とりあえず今までのような自己中親父のままだと離婚されるので、しかたなく我慢するようになるかもしれないという程度です。ただ、行くようにするのが難しいでしょうね。やっぱり、三下り半を叩きつけるしかないかも。

前に書いた「真正モラハラ夫」の場合は、このプログラムを利用して悪だくみをする可能性があるので要注意です。調停で「更正プログラムに通って一生懸命がんばっているのに、妻が認めてくれない」と、調停委員に訴えたという実例もあります。調停委員から「夫が頑張っているのにあなたは」と責められ、自分も「夫も頑張っているのだから、少々のことは大目にみなければ」と、また我慢の生活を選ぶようになる可能性があります。

とても悲しいことのひとつは、この「加害者更正プログラム」は大きな都市にはありますが、地方都市ではないことが多いです。一応アウェアさんが一覧を載せてくださっていましたので、URLを貼っておきます。

このページに「アウェアで学んだあと、アウェアとはまったく違う独自の考え方・やり方で実施している人・団体、アウェアの考えや教えに反することをしている人・団体は削除しています。」とありますね。私も、とある加害者更正プログラム実施団体の講座に行って、目が点になったことがありました。まだこれからの分野なのかもしれません。

早くDVを行った人は、加害者更正プログラムを受けることが必須になるようになればいいのですが。

加害者更生プログラムの目的 2

「愛を言い訳にする人たち」は、アウェアさんが出版された本ですが、誤解していただきたくないのは、ここに登場する「自分は妻にひどいことをした」と反省チックなことを言う夫は、本に登場するくらいですから加害者更生プログラムの優等生か、私見を言わせていただければ、この場で自分が求められているのは何かわかった上での発言なのではないかと思います。

プログラムが目指すのは、加害者が自分のしたことを悔い改め真人間になるという、やたら高い目標ではなく、とりあえずここで妻を罵倒すれば妻は事務局にチクって、事務局からお小言をがあるし、とにかく離婚をしたくないので我慢するといった程度のものだそうです。

そうなのです。第三者が入ると我慢できるのです。罰があると我慢するのです。第三者がいない家庭だから我慢しないし、する必要もないし、罰もないから好き放題するのです。我慢しようとすればできるのです。ストレスでつい妻子に声を荒げてしまったというのはウソです。そこに第三者を連れてくれば我慢します。

特にタチの悪いモラハラ加害者は、「家に帰ったらどう妻をいたぶろうか」とつくる表情を考えます。怒鳴った方がいいかな、いや、むしろ何も言わずにスーパーの総菜を買って、妻の料理に箸をつけない方がもっと効果的ではないか。いやいやそれさえやらずに部屋でじっと2時間でも3時間でも立って天井をにらんでいた方がヤツはビクビクするのではないかと、表情を練ります。練るのが楽しい。それがモラハラの神髄です。

ちなみに私がこの「加害者更生プログラムはどうでしょうか」とお勧めするのは、加害者に邪悪性を感じない場合です。長年モラハラとつきあっていると、この邪悪性がない加害者が時々います。

「私も悪いんですけど、がーーっと問い詰めてしまうんです。でも、何も言わないし、ずっとそのままだからこっちも頭にきて、またがーーーと言いますよね。そしたらばーんと殴られたんです」というようなケースです。

こういう夫は暴力ではなく、言葉で会話をするという教育や訓練があれば、もしかしたら改善の余地があるかもしれません。

上に書いた「妻をどういたぶろうかと考えている加害者」というのが本物のモラハラ加害者です。と相談に来られた方に言うと、「ウチの夫はそういうところはないです」と答える方も結構います。ただ自分勝手で高圧的だと。でも、それでは一緒に暮らす人は大変ですよね。