今の調停の傾向

パブにこちらの記事を読まれたあやめさんから感想の投稿がありました。やはりあやめさんもハズレの調停委員にあたり、嫌な思いをされたそうです。

私も弁護士をつけていなかったので嫌な思いをしました。弁護士がついているのといないのとでは態度が違う調停委員がいるというのは周知の事実です。以下、パブに書いたものですが、こちらにも書いておきます。

————————以下「モラハラパブ」から転記+付け足し

本来あの仕事は裁判官がするものです。ところがその裁判官の数が圧倒的に足りない。そのため、一般公募してやりたい人を募っているものです。

試験で合格した一般の人が調停委員をしていますが、法律もカウンセリングも知らないままに調停委員をしていますので、そこは裁判官からご指導を受けながら調停をしています。調停の最中に裁判官に来てもらい、「これ、どうしたらいいですか?」と聞きながら進めています。

ところが調停の数に比べて裁判官の数が少ないので、いつもでも呼び出すというわけにはいかないようです。

私も全部裁判官とは言わないけれど、調停官みたいな人を育成してこの仕事をさせるべきだと思います。国は「調停委員で間に合ってるでしょ」とばかりにこれをやろうとしない。人を育成するためには膨大なお金がかかるからです。

また、調停委員という職業も、元々地元の名士のような方が「まぁまぁふたりとも我慢するところは我慢して」などと言いながら治めてきたという歴史があるようです。ただ、さすがに調停委員に対する苦情が相次ぐので裁判所も考えているようで、今は大都市圏はちょっと傾向がかわりつつあるそうです。現在はその過渡期のようですが、地方ではいまだに名誉職、推薦がないとなれないままなのではないかと思います。(私の想像です)。

この人達の予定も考えた上で、次回の調停日を決めないといけないので、予定がたてづらいし、常勤の裁判所の職員だったらいいのにと思ってました。

私もそう思います。当事者二人、弁護士がいたら二人、調停委員二人、調査官、裁判官の予定を合わせなければならないので次回の予定がずっと後になったりします。

決めなければならないのは養育費や婚姻費用の金額なので、もうAIを使って計算してもらった方が手っ取り早くていい。

もし何らかの事情で算定表に以外にはじくときは、それをプログラミングしておけばいい。

もし私が弁護士をつけていたら机をバンバン叩いて「生意気だ!」なんて言わなかったと思います。

だから、調停は弁護士がいた方がいい。必要経費だと思ってつけるべきです。

やっぱり弁護士は必要だ

離婚を考えているで弁護士を依頼すべきかどうか悩んでいる方もいるかもしれません。何しろ手付金だけでなく、成功報酬も必要となると、かなりの金額がかかることになります。どうしようか迷っている方にお伝えします。

絶対に弁護士は必要です!

弁護士に依頼しない場合、すべての交渉をひとりですることになります。特に裁判所というところに初めて行く方も多いと思います。最初に会うのは調停委員という人ですが、(調停委員でググってください)この方たちの質があまりにもバラバラです。

私はこの部分をAIでやった方がいいのではないかと思うくらいバラバラです。人の心情を機械が理解できるかと思われるかもしれませんが、それはプログラミング次第。人間だから心情を理解できるわけではありません。とんでもない調停委員も確実にいます。

裁判所にいるからといって法律を知っているわけでもない、勉強もしない人もいます。高圧的な人もいます。初めて裁判所を訪れ、必死で自分が受けた被害を話すのに、木で鼻をくくったような話し方をする人、専門用語をまくしたてる人、全然DVを理解できない人、ひたすら偉そうな人、そういう人とやり取りをしなければなりません。

これからの生活のことだけでも頭がいっぱいなのに、そういう人と交渉するのは相当厳しいと思います。

私は沢山相談を受けて来ましたが、「夫は口がうまいので調停委員は騙されると思います」と仰る方が非常に多いです。はい、一番身近なあなたがそう思われるなら騙されるでしょう。だったら、弁護士に依頼しましょう。こちらの言い分をきちんと伝えてくれる専門家にお願いしましょう。

必要な時に使うお金は惜しんではいけません。そのためのお金を貯めましょう。そして弁護士に依頼して使ったお金を回収しましょう。そのための必要経費です。

毎度ここでご紹介していますが、使うべきところでお金を惜しむと結局後から後悔するという回です。ちなみに我が母は使うべきところに使わなかったので、現在不満たらたらで施設におりますー。(あ、ちゃーんと今週はひっさしぶりで会いに行きますよー。この後忙しくなって時間がとれない予定なので今のうち)

裁判所を甘く見てはいけません。いろんな人がおります。もし、「いい調停委員さんだったよ♪」という方がおられましたら、それはもう運に恵まれたということだと思います。

弁護士に心当たりのないかたは法テラスが紹介してくれます。法テラスは法務省が管轄している機関なので安全です。収入の少ない方向けに扶助制度があり、相談は3回まで無料、弁護士依頼も安価でできます。その安価もない方にはローンもあります。ご相談ください。

貯金の隠し方

2年前から「避難応援プロジェクト」という、モラハラ家庭から避難するための具体的な方策の作戦会議をするイベントを行っています。これは「一緒に住みながら精神的に離れる」という話ではなく、物理的に離れるにはどうしたらよいかという作戦会議です。

今年はコロナウィルスの関係で、おそらく少しはマシになっているであろうと予想される後期に行いたいと思っています。

この会議は、参加者が知りたいことを前もって集めて、それを少数の参加者と共有しますが、昨年度の記録を整理していくと、みなさんお知りになりたいことが、あることに集中していました。

あることとは「自分の貯金をどう隠すか」です。

必死にわずかのお金を少しずつ貯めたものを、離婚時に財産分割されてしまい、相手の手に渡ってしまうのは、モラハラ被害が慰謝料を取れる可能性が低い事も相まって、慰謝料は取れない、自分のお金は持って行かれるでは踏んだり蹴ったりじゃないかと思われる方が多いといいうことです。

これは実にもっともなことです。財産分割だって相手が隠しているかもしれない、養育費だってちゃんと払うのかわからないという状況で、何とか子どもと暮らせるだけのお金を確保しようとするのは当然のでしょう。

「口座からいったんおろすのはどうだろうか」「子どもの口座に移したらどうか」「毎月少しずつ移したらどうか」など、様々なことをみなさん考えておられます。

子どもの口座に移すですが、子どもの貯金は出所が親なので、財産分与の対象になります。(夫のお金+妻のお金+子ども名義の貯金)÷2という考え方だそうです。子ども名義の貯金については裁判所はかなり厳しく追及するそうですので、もし離婚調停で財産分割をする場合はなかなか難しそうです。

もっと詳しく言うと、子どもが祖父母からもらったお年玉は、その祖父母が夫方だったら夫の特有財産となり、母方だったら母の特有財産になるとのこと。つまり1/2の分割対象にはならない。でも、毎年のお年玉にを誰からもらったとより分けて貯金することは普通はしないので、大抵は子どもの貯金は1/2の分割対象になるそうです。

では、毎月チビチビとへそくりを積み重ねたらどうかですが、少なくとも銀行口座に入れると分割対象になってしまいますので、千円札をどこかに隠しておくとかでしょうか。万札を隠すと収入の少ない家の場合夫が気づくことがありますので、へそくりは千円単位かなぁと思います。

ともかく  長い間 チビチビと 口座を使わずにとっておく  ということかもしれません。

貯金通帳預かってます

私の場合、夫の収入を知らなかったとも知っていたとも言える微妙な状態でした。何しろ生活費を渡してくれないので、額も知らなければ現物を見たこともない。

後年、タンスの上などに給与明細が無造作に置いてあったりしたので、額は何となく知っていましたが、お金が私に来るわけではないので、まったく興味がありませんでした。こんなにもらっているのに、なぜ生活費を渡してくれないかという疑問すら出てこない。

そういうものだと思ってしまう北朝鮮状態。思ったら理不尽だ思うし、どうにかしたい、今の状況を変えようとしなければならない、でもそれはできないから思うことを止めると状態だったのだと思います。

多くの方からお話を伺うと、「光熱水費や通信費やローン、学費など、通帳から落ちる物は夫が払っていた」という話をとてもよく聞きました。つまりはっきりと金額がわかるものは、夫が出していて、食費や日用品など、毎日出ていくような物には出さないのです。

これは一見して夫の負担が大きいように見えますが、実際のところ光熱水費は厳しく言われているので2万円で足りるし、通信費も夫の前で少し長く電話をすると(当時はスマホはない)夫がイライラしてくるのがわかるので、本当に基本料金に近い少ない額でした。

「ローンを払っているからいいじゃないか」と言われそうですが、田舎の小さな家のローンなんて38千円/月です。子どもの学費を払っているじゃないかと言われそうですが、給食費5千円です。5千円×2人分が学費となり、チマチマとある集金は私が払い、子どもたちの衣服や学用品など、子どもに関するものはほぼ全部私です。

一番多く占める食費は全部私。夫は運転免許がないので車を使わない。よって車にかかるお金は全部私。夫は乗るだけ。ガソリン代や保険料車検など、結構かかりますがこれも私。

収入は夫の方が断然多いのですが、私の収入はほぼすべて無くなります。

これがモラハラ家庭のスタンダードなのですが、沢山相談を受けていると、例外的な方も割といることがわかりました。

「避難前に家にどれくらい財産があるか調べておいてくださいね」と言うと、大体の方が「夫が全部隠しているのでわかりません」と仰るのですが、例外的に「家計は全部私が管理しているので大丈夫です」と言う方もいらっしゃるのです。

モラ夫は他人を信用せず疑い深いので、絶対に家計は譲らないものだと思っていましたが、自分で家計を管理するのが面倒くさいモラというのもいて、その場合は家の財産を妻が管理しています。

これは避難・脱出・離婚にはとてもいい状況となります。その状況にいる方は、離婚の際お金の配分がどうなるか研究し、離婚後の生活に備えたいものです。

弁護士選びは慎重に

モラハラ離婚の場合、モラ夫は話し合いになりませんので、ほぼ裁判所で行う調停離婚になりますが、その時は弁護士に依頼することになります。弁護士は特に必要なものではありませんが、いろいろと事情がありまして、弁護士に依頼した方がよろしいと思います。

いろいろな事情のひとつは、あなたは今険しい山に初めてひとりで登ろうとしています。ガイド無しでどのように登るおつもりでしょうか。もちろん今はネットが充実していますので、様々な情報は結構手に入りますから、やってやれないことはありません。

ただ、初めて山に上るにはどのような装備が必要で、頂上はどこで、どの道をどう通っていけばいいのかをガイドしてくれるのが弁護士です。そして最も重要なのは、別居して調停をして離婚するまで、あなたは一度も夫と会わずにこれをすることができます。

弁護士がいない場合、夫が急にあなたのところに来たり、子どもの学校に来る可能性、メールやLineを頻繁に送ってきたり、両親に電話をして脅したりする可能性があります。それをすべて退けてくれるのが弁護士です。

山に登ったら、「あと1時間ほどで中腹に着きますよ」「この先に景色のいいところがありますから、そこで写真を撮りましょう」「トイレはこの先にもうないので、ここで済ませてください」など、逐一教えてくれます。もちろんこれはネットにもある情報ですが、それはネットに上げた人の個人的な体験談であり、体力も天気も違うのに同じようにできるかはわかりません。

弁護士は依頼人の状態に合わせて調整してくれます。↓これはサイトにある弁護士選びのコンテンツですが、結構人気がありまして、ご利用になられる方が多いです。ここに出てくる弁護士に依頼された方もいます。

https://morahara.cocoon.jp/bengoshi.html

とにかく弁護士はDV事案を多く手掛けている方に依頼しましょう。物理の先生に数学を教えてと言ったら、国語の先生に英語を教えてというほどひどくはないけど、専門の人とはやっぱり違うということになります。

そのひとつですが、離婚裁判を傍聴していて、それはそれはあっと驚くような質問をした弁護士がいました。たぶん聞いた人は全員目がテン。それほどひどかった。あまりにもひどいので家に帰ってから弁護士の名前を検索すると(離婚裁判は妻、夫、弁護士の名前が全部わかります)、まったく畑違いの方でした。マジで国語の先生が訳した英文のようなもの。

今時の弁護士は大抵HPを持っているので、検索してみるといいと思います。ただし、「DVに強い」と書いてあっても全然知らなかったり、DVについての解説をずらずら書いてあっても「なんじゃこりゃ」の人もいますので、DVに詳しい友人や相談員と相談しながら依頼してはいかがでしょうか。

不要な争いはしない

いつだったか、講座の前振りでした話です。

「今日、ここに来るときに駅まで自転車で行ったんですが、途中、前からおっさんが乗っている自転車が来たんです。こちらは左側を走っているのだから相手が悪い。でも、おっさんはどんどこ走ってくる。

本来ならば、おっさんが危険な車道に寄って、私に道を開けるのが当然と思うのですが、おっさんは避ける素振りもなく、真っすぐこちらに向かってくる。左側を走っている私は、この位置をキープし、安全に走行できる権利があるのですが、実際は違法なおっさんに安全な道を譲り、私が車道に出ました」

ここで聴衆の方から「えーーー」っと声にならない、残念だなぁといいたげなムードになりました。

正義のクマガイならば、当然おっさんに道を譲るよう抗議するものだと思っていたのかもしれません。

でもね、相手はおっさんですよ、定年退職したおっさん。これが小中学生だったら、いったん自転車を止めて「右側を走るのは危ないよ」とでも声をかけるかもしれませんが、なにしろおっさん。

おっさんに真正面から正論をぶつけたところで聞くはずがない。いつぞや、歩いている時体がふれそうになったので、すれ違う時に「すみません」と頭を下げたら

  「クソババア!!!!!!!!」と返ってきました。

私よりも20歳は年上のクソジジイからクソババアと怒鳴られ、はぁ~??という感じでしたが、これ東京では普通の光景。

というわけで、このお年頃のジジイとは関わり合いにならないのが一番なので、私が避けました。無用な争いはしないに限る。

熊谷さんならきちんと自分の権利を主張すると思ったと期待される方には申し訳ないですが、ほとんど〇チ〇イのような人をまともに相手をしちゃいけません。結局理不尽な思いをしなければならないのは自分なのだから。

ただ、結婚した相手と争いを避けたいから自分の権利を譲るというのは止めた方がいいです。最初にそれをすると、相手は譲られて当然、妻に権利なんか最初からないと決めつけられますから、ここは絶対に譲ってはダメ。めんどくさかろうが、どうしようが、権利を放棄すると、相手がモラハラ化してしまいますので、やめましょう。

ただ、本物のモラ夫には何を言っても通じません。奴隷女が何をなまいきな事を言うのかと火に油を注ぐことになりますから、さっさと離れる対策にシフトしましょう。

日常に潜むモラハラ対処法

テレビ朝日「スーパーJちゃんねる」のトレバズのコーナーで、「日常に潜むモラハラ対処法」が特集されました。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000217885.html

時間が経つと多分リンクが切れるのでお早めにどうぞ。

中で「モラニゲ」が紹介されているので、「モラニゲ効果」が出ているのかもしれません。相変わらずアマゾンレビューには逃げられ夫たちからの☆1書き込みが続いています。

Twitterに離婚してから子どもに会いたいと執拗に迫る夫たちに「一緒に住んでいる時にがんばれよ」という記事がありましたが、そのとおりだと思います。

養育費1万円の残念さ

女優の杏さんが離婚をしたのは昨年のことですが、今現在も養育費を受け取れていないというネットニュースがありました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/59ce23cedf6178151dc714f8d4efa02e10e409b2

芸能人の離婚と言えば高額の慰謝料や養育費が取りざたされるところですが、今回の場合はひとりにつき月額1万円、3人いるので計3万円で、しかも支払いは始まっていないとのことです。

この報道が事実ならば、ちょっと不思議な点はあります。

”杏さんは東出さんが仕事面で苦しいことは理解していますが、さすがにこの金額には言葉を失ったそうです。金額が少ないからではありません。父親としての誠意が感じられなかったことに、大きなショックを受けたみたいです。だから、養育費の話はいまだに、まとまっていないそうです」”

確かに有名な俳優さんの養育費として月額1万円はびっくりさせられます。私が今まで聞いた中で1番少なかったのは月額5千円です。それでも払っている、誠意を見せていると言いたいのかもしれませんが、子どもらがきちんと成長するにはどれくらいの費用がかかるのか、考えたことがあるのかと問いたい。

おそらく東出さんは杏さんは沢山稼いでいるから、特に自分の稼ぎはあてにしていないだろうということでの1万円なのかもしれませんが、それとこれとは別。杏さんのいうように、父親としての責務を果たして、子どもに父から送金があるよ、みんなのこと忘れていないよと言いたいのではないでしょうか。

このニュースでは杏さんは東出さんを憎んではおらず、ただただ、父親としての自覚を持って欲しいと思っているように読めます。

その自覚すらない男と結婚してしまった自分が情けないという思いもあるかもしれません。子どもたちに「ふがいないパパでごめんね。そんな男を選んでしまってごめんね」という申し訳なさもあるかもしれません。

東出さんがどういうつもりで1万円の養育費を提示してきたのか。そこのところどうなんだい?と聞いてみたい気がします。

その原因は何なのか

どこでこの話を聞いたのか忘れましたが、なるほどなぁと思ったことがあります。

どこにでもある普通の家のお父さんが言っていました。

「本当に腹が立つ。オレが家に帰ると子どもらがさーーと2階に上がるんだよ。お帰りも言わずにだよ。っっとうに誰のおかげでメシが食えてると思ってるんだ!」

なんで子どもらは父親が帰ってくるとリビングから居なくなるのか。鍵をあけて玄関に入ったとたん、響いていた笑い声がぴたりと止まるのか。

妻と子が楽し気にしていたリビングの空気が一瞬で冷たくなるのか。妻がそそくさとキッチンに行き、翌日の準備などを始めるのか。

腹が立つ前にその理由を考えた方がいいと思う。そしてこういうことをされた腹いせにハラスメントを爆発させると、窮地に追いこまれることになると知っておいた方がいい。

退職日に花束を抱えて帰ってきたらだーれも居なくなっていて、置手紙と弁護士の名刺がテーブルの上に置いてあるというのは、ドラマの世界だけではないですよ。

がまんは何のため

被害者の方は「自分さえ我慢すれば」と仰る方がとても多くいます。「私がわがままなのかな」「自分さえがまんすればいいのに、我慢が足りないのだろうだろうか」と仰います。

我慢するというのは、大きな甘い果実を手に入れるためにするものです。嫌な気分のままモラハラ夫と我慢して一緒に暮らし、手に入れられるのは夫が定年退職して一日中家の中に居る家での二人暮らしです。気分は嫌なまま、さらに経済的な締め付けはひどくなります。

昼間、町には老人たちが沢山いますが、不思議と男性は図書館、公民館などに集まります。図書館では新聞を読みながら居眠りをする、公民館では無料のコンサートを聞きながら寝ている。

女性は公民館のサークル活動やジムに沢山います。ジムでは体を動かすより口を動かす方が一生懸命。あちこちで2、3人固まってのおしゃべりで日がな過ごしています。男性もいるにはいますが、圧倒的に女性が多い。

どちらにしろ、持て余した時間を潰すのに毎日あちこち出歩いている方が大勢います。

これはむしろいいことで、老人がふたりで家の中にいると辛気臭くてよろしくないし、夫婦のどちらも「相方が家を出て行ってくれればいいなぁ」と思っていますから、どちらかが家を出ることになります。そしてその方が夫婦関係がうまくいく。

もちろん夫から離れて一人暮らしをすれば同じような老後にはなりますが、同じ家にこういう夫はいませんから、自分のことだけ考えればいい。老後の経済が不安なのは、夫がいてもいなくても同じです。夫がいる人は悠々と暮らしていますか?

さらに年を取ると「ケアマネさん」とか「デイサービス」などという言葉が出てくる。そういう年になっても、モラ夫の場合は小言が絶えません。一日中小言です。何しろ妻しか当たる先がないのですから。

さすがに大きな音をたてるなどは無くなりますが、ブツブツと文句を言う、何か言えば怒鳴りつけるは相変わらず。

がまんはその先にいい事があるときにするもの。

がまんの方向を見間違わないようにしましょう。