被害者の方の多くが「私が我慢すればいいのかなと思うんです」と言います。もう、ほとんどの方が言うと言ってもいいです。
我慢と言うのは「その先にいいことがある」時にするものです。誰かとケンカをしそうになった、でもぐっとこらえて冷静さを保った。「あの時に言わなくてよかったな」と思うことは山ほどあります。
「今は貧乏だけど、でも絶対に今やっている仕事を成功させる。その後はお金持ちになれるから、今は買いたいものがあっても我慢する」は生きた我慢です。
でも、「夫はモラ夫だけど、経済力がないから生活のために我慢する」はどうでしょうか。その後にいい事があるのでしょうか。子どもたちは自立して家からいなくなり、夫婦ふたりだけになって幸せになるのでしょうか。このモラ夫と。
我慢は何のためにするのか。我慢した末に何があるのか。
そして誰のために我慢するのか。
その理由として子どもに「あんたたちのために我慢した」とだけは言わないで欲しい。別の理由を考えておいて欲しい、と思う。