目には目を

千葉県野田市で父親から虐待を受けて亡くなった、心愛さん殺人事件の判決が先週金曜にありました。「心愛は嘘を言っている」「他の人たちも嘘を言っている」と、裁判所でも「自分は悪くない」を貫いた父親。

DV加害者は真っ黒から薄いグレーまで、 グレーゾーンがあります。私はなんでもかんでもモラハラにしてしまいたくないので、薄いグレーのような場合は、 なんでもかんでも離婚すればいいというものではないと思うので 夫への対応を変えたり、第三者を入れて話し合うなりしてみたらとお話しすることもあります。

ただ、今回のように真っ黒な加害者というのはなかなかお目にかかりません。目黒の結愛ちゃん殺人事件の父親はたぶん「自分は悪くない、なんで結愛のヤツ死にやがったんだ」と心では思っていても、法廷では頭を垂れました。そうした方が罪が軽くなると、弁護士から言い含められたのではないでしょうか。

今回の加害者も弁護士から反省の色を見せれば刑は軽くなるとか言われたと思うのです。ところが真っ向から「自分は悪くない」と言い張る。加害者の実母にいたっては「児相がもっと虐待のリスクを説明してくれたら止めたのに」とこの期におよんで児相のせいにしようとする。この母にしてこの子あり。

小さな頃から何かあったら「これは〇〇ちゃんのせい、あなたは何も悪くない」と言われて育ってきたのではないでしょうか。すべて責任転嫁をする家庭で育てられ、モンスターが完成したというところかもしれません。これはもう池田小事件の宅間並みのモンスター。サイコパスの見本みたいな男。

加害者の特徴は二面性を持つこと。普通法廷という場では外の顔が出るものですが、この加害者の場合、一貫して「自分は悪くない」「周りが嘘をついている」と思い込めている。すごいなこれ、と思う。

量刑を重くしても抑止力にはならないとよく言われますが、私は被害者に対してしたことをそのまま加害者にさせればいいと思う。2時間スクワットをさせたのなら、同じことを加害者にさせればいいと思う。冬の夜に一晩中立たせたのなら、同じように外で立たせればいいと思う。

こういった事件があるたびに、そんな風に思うんですけどね。