不要な争いはしない

いつだったか、講座の前振りでした話です。

「今日、ここに来るときに駅まで自転車で行ったんですが、途中、前からおっさんが乗っている自転車が来たんです。こちらは左側を走っているのだから相手が悪い。でも、おっさんはどんどこ走ってくる。

本来ならば、おっさんが危険な車道に寄って、私に道を開けるのが当然と思うのですが、おっさんは避ける素振りもなく、真っすぐこちらに向かってくる。左側を走っている私は、この位置をキープし、安全に走行できる権利があるのですが、実際は違法なおっさんに安全な道を譲り、私が車道に出ました」

ここで聴衆の方から「えーーー」っと声にならない、残念だなぁといいたげなムードになりました。

正義のクマガイならば、当然おっさんに道を譲るよう抗議するものだと思っていたのかもしれません。

でもね、相手はおっさんですよ、定年退職したおっさん。これが小中学生だったら、いったん自転車を止めて「右側を走るのは危ないよ」とでも声をかけるかもしれませんが、なにしろおっさん。

おっさんに真正面から正論をぶつけたところで聞くはずがない。いつぞや、歩いている時体がふれそうになったので、すれ違う時に「すみません」と頭を下げたら

  「クソババア!!!!!!!!」と返ってきました。

私よりも20歳は年上のクソジジイからクソババアと怒鳴られ、はぁ~??という感じでしたが、これ東京では普通の光景。

というわけで、このお年頃のジジイとは関わり合いにならないのが一番なので、私が避けました。無用な争いはしないに限る。

熊谷さんならきちんと自分の権利を主張すると思ったと期待される方には申し訳ないですが、ほとんど〇チ〇イのような人をまともに相手をしちゃいけません。結局理不尽な思いをしなければならないのは自分なのだから。

ただ、結婚した相手と争いを避けたいから自分の権利を譲るというのは止めた方がいいです。最初にそれをすると、相手は譲られて当然、妻に権利なんか最初からないと決めつけられますから、ここは絶対に譲ってはダメ。めんどくさかろうが、どうしようが、権利を放棄すると、相手がモラハラ化してしまいますので、やめましょう。

ただ、本物のモラ夫には何を言っても通じません。奴隷女が何をなまいきな事を言うのかと火に油を注ぐことになりますから、さっさと離れる対策にシフトしましょう。

日常に潜むモラハラ対処法

テレビ朝日「スーパーJちゃんねる」のトレバズのコーナーで、「日常に潜むモラハラ対処法」が特集されました。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000217885.html

時間が経つと多分リンクが切れるのでお早めにどうぞ。

中で「モラニゲ」が紹介されているので、「モラニゲ効果」が出ているのかもしれません。相変わらずアマゾンレビューには逃げられ夫たちからの☆1書き込みが続いています。

Twitterに離婚してから子どもに会いたいと執拗に迫る夫たちに「一緒に住んでいる時にがんばれよ」という記事がありましたが、そのとおりだと思います。

養育費1万円の残念さ

女優の杏さんが離婚をしたのは昨年のことですが、今現在も養育費を受け取れていないというネットニュースがありました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/59ce23cedf6178151dc714f8d4efa02e10e409b2

芸能人の離婚と言えば高額の慰謝料や養育費が取りざたされるところですが、今回の場合はひとりにつき月額1万円、3人いるので計3万円で、しかも支払いは始まっていないとのことです。

この報道が事実ならば、ちょっと不思議な点はあります。

”杏さんは東出さんが仕事面で苦しいことは理解していますが、さすがにこの金額には言葉を失ったそうです。金額が少ないからではありません。父親としての誠意が感じられなかったことに、大きなショックを受けたみたいです。だから、養育費の話はいまだに、まとまっていないそうです」”

確かに有名な俳優さんの養育費として月額1万円はびっくりさせられます。私が今まで聞いた中で1番少なかったのは月額5千円です。それでも払っている、誠意を見せていると言いたいのかもしれませんが、子どもらがきちんと成長するにはどれくらいの費用がかかるのか、考えたことがあるのかと問いたい。

おそらく東出さんは杏さんは沢山稼いでいるから、特に自分の稼ぎはあてにしていないだろうということでの1万円なのかもしれませんが、それとこれとは別。杏さんのいうように、父親としての責務を果たして、子どもに父から送金があるよ、みんなのこと忘れていないよと言いたいのではないでしょうか。

このニュースでは杏さんは東出さんを憎んではおらず、ただただ、父親としての自覚を持って欲しいと思っているように読めます。

その自覚すらない男と結婚してしまった自分が情けないという思いもあるかもしれません。子どもたちに「ふがいないパパでごめんね。そんな男を選んでしまってごめんね」という申し訳なさもあるかもしれません。

東出さんがどういうつもりで1万円の養育費を提示してきたのか。そこのところどうなんだい?と聞いてみたい気がします。

その原因は何なのか

どこでこの話を聞いたのか忘れましたが、なるほどなぁと思ったことがあります。

どこにでもある普通の家のお父さんが言っていました。

「本当に腹が立つ。オレが家に帰ると子どもらがさーーと2階に上がるんだよ。お帰りも言わずにだよ。っっとうに誰のおかげでメシが食えてると思ってるんだ!」

なんで子どもらは父親が帰ってくるとリビングから居なくなるのか。鍵をあけて玄関に入ったとたん、響いていた笑い声がぴたりと止まるのか。

妻と子が楽し気にしていたリビングの空気が一瞬で冷たくなるのか。妻がそそくさとキッチンに行き、翌日の準備などを始めるのか。

腹が立つ前にその理由を考えた方がいいと思う。そしてこういうことをされた腹いせにハラスメントを爆発させると、窮地に追いこまれることになると知っておいた方がいい。

退職日に花束を抱えて帰ってきたらだーれも居なくなっていて、置手紙と弁護士の名刺がテーブルの上に置いてあるというのは、ドラマの世界だけではないですよ。

がまんは何のため

被害者の方は「自分さえ我慢すれば」と仰る方がとても多くいます。「私がわがままなのかな」「自分さえがまんすればいいのに、我慢が足りないのだろうだろうか」と仰います。

我慢するというのは、大きな甘い果実を手に入れるためにするものです。嫌な気分のままモラハラ夫と我慢して一緒に暮らし、手に入れられるのは夫が定年退職して一日中家の中に居る家での二人暮らしです。気分は嫌なまま、さらに経済的な締め付けはひどくなります。

昼間、町には老人たちが沢山いますが、不思議と男性は図書館、公民館などに集まります。図書館では新聞を読みながら居眠りをする、公民館では無料のコンサートを聞きながら寝ている。

女性は公民館のサークル活動やジムに沢山います。ジムでは体を動かすより口を動かす方が一生懸命。あちこちで2、3人固まってのおしゃべりで日がな過ごしています。男性もいるにはいますが、圧倒的に女性が多い。

どちらにしろ、持て余した時間を潰すのに毎日あちこち出歩いている方が大勢います。

これはむしろいいことで、老人がふたりで家の中にいると辛気臭くてよろしくないし、夫婦のどちらも「相方が家を出て行ってくれればいいなぁ」と思っていますから、どちらかが家を出ることになります。そしてその方が夫婦関係がうまくいく。

もちろん夫から離れて一人暮らしをすれば同じような老後にはなりますが、同じ家にこういう夫はいませんから、自分のことだけ考えればいい。老後の経済が不安なのは、夫がいてもいなくても同じです。夫がいる人は悠々と暮らしていますか?

さらに年を取ると「ケアマネさん」とか「デイサービス」などという言葉が出てくる。そういう年になっても、モラ夫の場合は小言が絶えません。一日中小言です。何しろ妻しか当たる先がないのですから。

さすがに大きな音をたてるなどは無くなりますが、ブツブツと文句を言う、何か言えば怒鳴りつけるは相変わらず。

がまんはその先にいい事があるときにするもの。

がまんの方向を見間違わないようにしましょう。

経済観念は変えられるか

経済観念は今までずっと生きてきた中で培われるものなので、変えるのは相当難しいと思います。モラ夫が妻子にお金を使いたくない、妻の化粧品、子どもの洋服は(もらいものがあるだろう!)自分には不要なものですから、ここにお金を使うとかなりゴネる可能性が大です。なぜなら自分が損をするから。

彼のお金は使っていないし、自分のお金で買うんだと言っても承知しない。この家に「妻のお金は存在しない」のです。自分のものは自分のもの、妻の物も自分のお金なので、俺の金を減らすのは許さん!です。

彼はそういう経済観念の持ち主なのです。これは変えられない。もしこの家で共存しようとするならば、彼の経済観念に合わせるしかありません。とにかく彼が怒りそうな出費は避ける、目に入って怒られるようなものは買わない。買おうかどうしようか迷ったら買わない。

これがモラハラ家庭で生き延びるコツです。

#私は「かわいいな~」と思って買ってきた風鈴が夫の逆鱗に触れ、長期無視の刑に処されました。

#フルタイムで働いていて、風鈴1個買えない。→だから離婚しました~~~

お金に対する考え方は変えられません。それは彼の性格の根幹にもなる事柄だからです。それは貧しい家に育った場合もあるし、お金はあるけどその使い道はきっちりはっきりしているという家もあります。

教育や教養には惜しまないけれど、食費や衣料にはまったく使わない家があります。ここまでするかというくらい、ギリギリにきりつめます。まさに「ボロは着てても心は錦」。

もしこういう家で育った人と結婚したならば、この家の色に染まらなければならない。教育や自己研鑽には惜しまないという信念は一般受けしますので、それのどこが悪いのかと言われてしまって、これは手強い。

本当に、お金に対する価値観はいろいろです。

経済観念はいろいろ

沢山の方とお話しさせていただいて、いつも思うのは「経済に関する話に普通はない」ということです。

お話の中で、ほぼ全員の方「普通はこうでしょう」と仰いますが、モラ夫が思う普通とあなたが思う普通は違うのです。これを「価値観の相違」と言います。

経済に特化して書きますが、消費するものにお金を使いたい人、物に使いたい人、子どもには惜しげもなく使いたい人、そこそこでいい人、親きょうだいに使いたい人、自分たちの生活を大事にしたい人、ひとつずつ取り上げてもお金に対する価値観は本当に人それぞれです。

実際お話しを伺っていても、私の価値観とモラ夫の価値観の方が、お話しくださる方の価値観よりも合っていることがあります。それをケチだと言われたら、私はケチだと思います。でも今までどうしようもなくお金がなかったことはなかったし、何とか暮らしてこれたのは、身の丈にあったつつましやかな生活を実践してきたからだと思います。

前にもご紹介したことのある「リベラル・アーツ大学」の両学長ですが、超がつく富裕層ですが、その暮らしぶりはそれほど豪華なわけではありません。彼は必要なことにはお金を惜しみませんが、不要なものは排除します。徹底的に排除ではない。80%程度ゆるく排除します。このあたりが私の経済観念と同じなのです。

#昨日も駅前のお菓子屋で、お饅頭3個セット買っちゃったよ~。特売だったんだもん

私は家賃など家にかかる経費を除いたら、たぶん10万円で暮らせるんじゃないかな~。そして100万円の特別収入があっても変わらない。それは貯金する。←多くの日本人はこのタイプだと思いますけど。

10万円あったら暮らせる人と、100万円あっても足りない人がいる。このふたりが結婚したら、それは毎日バトルなのは当然でしょう。

「家族のゆくえは金次第」というのは、信田さよ子さんが書かれた本ですが、相談に来られる方の多くはお金にまつわるものがほとんどと言っていいほどです。これは夫に限らず、親、きょうだい、子どももそうです。お金の問題さえ解決すれば、どうにか暮らせる夫婦は多いものです。

私の場合、お金に関する価値観は夫とぴったんこでした。価値観同じ。旅行など、残らないものにお金を使う、物にあまり執着しない。ただ、夫はモラ夫なので、私が必要なもので、自分は必要としないもの、例えば私の着るもの、使うもの、化粧品などは自分は必要ないので排除対象。

これがモラ夫はケチ夫と言われるゆえんです。

秘匿DV保護施設の所在地に言及 嘉田由紀子氏、オンライン集会で

“前滋賀県知事の嘉田由紀子参院議員(無所属、滋賀選挙区)が四月、親権を巡るオンラインの集会で、県内にある家庭内暴力(DV)被害者らの一時保護施設(シェルター)の所在地の特定につながる情報を明かしていたことが、関係者への取材で分かった。シェルターの所在地は被害者保護のため、施設を運営する自治体などが秘匿しており、発言は被害者を危険にさらす恐れがある。発言は一時、動画投稿サイトのユーチューブに掲載されて広く閲覧できる状態になっていた。県が嘉田氏の事務所に対応を求め、削除された。”

https://www.chunichi.co.jp/article/252279

中日新聞より

嘉田議員の選挙区在住の被害者のみなさん。これを絶対に忘れないでください。そして周りの方たちに口コミで教えてあげてください。口コミは強力な媒体です。

ったく、何のためにやったんだか。

「モラニゲ」関連記事が出ました

榎本まみさんが執筆され、私もアバターで出演している「モラニゲ」の記事が続々登場しています。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/82697?utm_source=yahoonews&utm_medium=related&utm_campaign=link&utm_content=related

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/82690

↑「あなたは殺人者と一緒」人格否定、朝まで説教…ヤバすぎるモラハラ夫の言動一部始終
漫画「モラニゲ」無料公開【前編】

https://www.yomiuri.co.jp/komachiplus/hnews/20210428-OYT8T50059/

読売新聞発言小町↑「夫がモラハラ? 「私のせいで」と思ったら確かめたい3つのこと」

https://news.yahoo.co.jp/articles/fc3cbc15bfba43b7032dfaf1e1df25b661999849

結婚後、突然別人のように…モラハラ夫と暮らした10年以上の「心が死んだ生活」↑

いっときだけの文豪

私がこのサイトを開いてから18年が過ぎ、いろいろなコンテンツが増えました。その中で変わらないのがこの「Information」。

最初にサイトを作った時に作りましたが、ずっと同盟を見続けている方から「あのインフォメーションには心を揺さぶられる。この頃あなたの書く文章に切なさがなくなった」と言われました。

そりゃそーだ!離婚したのは18年前。それから幾多の嵐を乗り越えて、今はハッピー全開なのだから切ない文章なんか書けるわけがない。

先日同じように昔ブログを書いていた方とLineしながら「もうこんな文章書けないよねー」「そうそう、絶対に無理」と、当時書いた文章を読みました。渦中のさなかは文章にも魂が宿り、鬼気迫るものがあります。

人間、どんな人でも一時だけ文豪になれる時があります。自分が苦しんでいた時、そこから脱した時、それを振り返える余裕ができた時。それぞれの時にあった出来事を残しておいてください。

思い出すのも辛いという方はお勧めしませんが、そんな極限状態の時に大傑作が生まれます。神の降臨は一生に一度だけです。

きっとよい記念になるし、もしかしたら書籍化もありかもしれませんよ。