捨てる基準の変更

先週長く使っていた折り畳みパイプ椅子を廃棄ゴミに出しました。ゴミ処理券を貼ったその椅子を集積所に持っていって置くと、なんとまぁボロボロなこと。

いつも家の中に普通にあったので気づかなかったけれど、こうやってお日様の前に出して周囲の目に晒されると、今までよく使っていたと思うくらいボロボロです。

今回は椅子の足をつないでいたビスが取れてしまい、使用不能になったので処分したものですが、本当はこうなる前に捨てるべき状態なんだろうと思います。

物に愛着を持つタイプなので、なかなか物が捨てられない。よくないなぁと思っていましたが、ある日、お金持ちの友人宅に行くと、ずいぶんとレトロな扇風機が置いてありました。

「あ、そのつまみ取れそうだから、強く動かさないでね。」

「この扇風機、いったいいつの?」と聞くと「さぁ?」と笑いながら、「私、家電品は徹底的に使うタイプなのよ」と申される。

確かに以前テレビでYouTubeが見たいというので、私が設定したテレビも韓国製の安いもので、新しくはありませんでした(だからそのテレビでYouTubeを見るためには何やら部品が必要で、「これを買ってきてね」と言ったものでした。)

彼女はお金持ちだし、節約するタイプでもありません。ただ「電化製品は壊れるまで使う」がモットーなのだそうです。

確かに扇風機などは風が来ればいいだけなので、羽とモーターがあればいい。小さな卓上扇風機の黄色い羽根がレトロで、むしろインテリア的にいい感じ。たぶん確実に30年以上前のもののようです。

さてこうなると、彼女の「使えるものは徹底的に使う」は、私の「ボロボロになるまで使わないようにしよう」を凌駕してしまいそうです。

でもあの捨てたパイプ椅子はあちこちガムテープで補修してあって、見るからに見すぼらしかったのに比べ、この30年以上前の扇風機はかわいらしくてきれい。

つまりきれいに大事に使うかどうかが決め手なのかもしれません。大事にきれいに使う。きれいで無くなったら捨てる。

これからこれを価値基準にしようか。

「みじかくも美しく燃え」は悲惨な末路

どこかで見たことのある画面はどこで見たのかとつらつら考えたら、「ポン!(ふるっ」

「ルノワールの絵だ!」

そうだ、印象派と呼ばれる人たちの絵とタッチが同じなのです。

最初にはたと気づいたときは「ルノワール」と思いましたが、タッチの感じはむしろモネ。(絵の知識は学校の美術で習っただけのものですが(^^;)

映画のポスター

制作者は印象派の画像にモーツァルトの音楽を載せたかったのではないかしらん。先にこの構想があって、このストーリーに巡り合ったのか、ストーリーが先で後から印象派の画面を思いついたのかわかりませんが、ともかくこのクラシカルな融合により、「不倫カップルの逃走劇」というおどろおどろしいテーマが「みじかくも美しく燃え」になりました。

逃走が長くなり、ふたりが愛を交わすシーンは次第に所持金が尽きて売り食いが始まり、ついにはエルヴィラがお金のために体を晒す(膝小僧を見せるだけ)シーンに変わります。そしてそれを責めるスパーレ中尉はプライドが高くて働かない。

新聞に載り、手配書がまわり、追われたふたりは森に入り、花や木の実や野草を食べて嘔吐するまでになります。

なんだかこのあたりは「フレンズ」を思い出しましたね。15歳のポールが仕事を見つけて2人の(後に3人の)生活を築くようになるのに比べ、貴族のせいか、伯爵ふがいない。

1967年の映画ですが、画像は瑞々しく、スエーデンの風景や言葉も珍しい。もしお時間があってアマゾンプライム会員でしたら一見の価値はあると思いますのでどうぞ。

一度見てみたいと思っていて偶然見つけた映画ですが、死ぬ前に見られてよかったです。アマゾンプライムありがとう!もうすぐブラックフライデーなので、その時にまた入会するからね。

「みじかくも美しく燃え」をやっと見ました

その昔、映画音楽のスタンダード曲がオムニバスで入ったLPレコードを買ったことがありました。平成、令和の若者はLPレコードなんて知らないだろうなぁ。

SPレコードというのもあって、これはいわゆるシングル盤。A面とB面の(裏表、と書いておかないとわからないかも)2曲が入っているレコードのこと。LP(long play)レコードはシングル盤に合わせて「アルバム」と言われていました。

その映画音楽のアルバムには大ヒットした曲ばかりが収められているのですが、中に私の知らない曲がありました。

「みじかくも美しく燃え」

何このセンチメンタルなタイトルは?

聞くと美しい曲ですし、アルバムの説明文には(昔のアルバムには必ず曲の説明を書いた冊子が入っていた)19世紀のスウェーデンで実際に起った事件を映画化。既婚者の伯爵で軍人の男性ととサーカスの美しい綱渡りスター芸人。恋に落ちた2人は、駆け落ちをします。逃亡生活の末、所持金が尽きてしまった彼らは、ある決断をします。

というお話でした。

何より初めて聞いたその曲はこのストーリーにふさわしく、流れるように美しい。原曲はモーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番 第2楽章」。

どなたも1度は聞いたことのある定番のイージーリスニングで、日曜の朝などに聞きたくなるようなしっとりとした心地よさがあります。

この曲とストーリーに興味があり、昔レンタルDVD店などを探してみたのですが、見つけることができないまま21世紀になってしまいました。もう探すこともないままにしていたら、先日無料で入ったアマゾンプライムのビデオでひょっこりと姿を現しました。

「お!」

「『みじかくも美しく燃え』じゃん!」(このタイトル言いにくいですねぇ(^^;

長いこと探していて、とっくに諦めていた映画を偶然に見ることができるという、現代ならではのめぐりあわせ的な出来事。

さっそく見てみると、なんだか不思議な気がしてきました。

「この画像、どこかで見たことがある」

【11/18】避難応援プロジェクト満席となりました

今年最後の「避難応援プロジェクト」が満席となりました。ただ今キャンセル待ちを受付けております。

2019年から始めた避難応援プロジェクトももう5年目。

ありがたいことにこのプロジェクトを経て無事に避難された方々からご報告をいただいくことが多くなり、やっているこちらも励みになっています。

そもそもこのプロジェクトを始めたのは電話相談の中で「何から順に手をつけていけばいいかわからない」というお声をよく伺ったからです。

「働き場所を見つけるのが先か、引っ越しが先か」「弁護士を決めるのが先か家を出てから決めるか」など、どれも確かに迷ってしまうことばかりです。しかも状況はその家ごとに違いますので、ネットの脱出術をそのままあてはめるわけにはいきません。

5人という定員は少ないように感じるかもしれませんが、50人の講座ではなかなかおひとりおひとりからお話を伺うことができません。せっかく来たのに一度も口を開けずにそのまま帰ってしまわれる方がいるのはとても残念なので、この5人のみというプロジェクトを始めました。

オンラインを希望される方が多いのですが、参加者の安全のため、今後もオンラインを行う予定はありません。大変申し訳ありません。

また、今までの土曜日だとモラ夫が家にいるのでなかなか出られないという方のため、来年度は平日に1日やろうかと考えています。託児もつけたいのですが、保険や部屋、保育士の手配が必要で、こちらは少しハードルが高いかなと思っています。

もし他にいろいろなご希望の方がいらしゃいましたら、参考にさせていただきますのでこちらからご連絡ください。よろしくお願いします。

マニュピレーターは極密の蜘蛛の巣

人を動かすには餌か罰、どちらかで動かすのが王道であろうかと思います。要するに「~できたらご褒美に~あげる」と「できなかったら罰として~させる」というふたつです。

「罰として~させる」は何も原資はいりません。物を用意することもいらないので人を動かす時にお手軽に使えます。

〇〇したら罰金な!

〇〇できなかったら〇〇させないからな!

モラ家ではこのフレーズがいつも飛び交っています。いつも片方が片方に対して勝手に決めて、そのダメージを受けるのは弱いもう片方です。

親子関係で考えてみればわかりやすいです。

いつも規則を決めるのは親、それに従わなければならないのは子。親は子を教育する立場なので、この手をよく使います。

この親子関係に見られる教育的立場が夫婦間で存在するのが家庭モラハラです。

なぜ対等であるはずの夫婦間で「教育的指導」が存在するのか。考える間もなくとにかく生活するためにはこの一方的な指導の基に必死で動かなければなりません。そうしないと相手が勝手に決めた罰として、怒号や無視や生活費が止められてしまいます。

ではもう片方の「~できたらご褒美に~あげる」はどうでしょうか。これもモラ夫はよく使います。ただ、モラ夫のご褒美は「機嫌がいい」というなんの原資もいらない、何も持ち出しがないものです。でも、この「機嫌がいい」は家庭がのびやかになり、妻子のドキドキが無くなり、心地よく過ごせるという極上のご褒美なのです。

この「人を動かす術」を使う人のことを「マニュピレーター」、陰で操る人といいます。この言葉を知ったとき、私は目から鱗が噴出しました。

何をしろとは言わない。でもしなければ機嫌が悪い。だから彼の思うように動かざるを得ない。これがモラハラの構図です。

ただ、それがわかっていても生活を続けるためには動かないわけにはいかない。蜘蛛の巣にかかった蝶のように、ずっと蜘蛛に生き血を吸い続けられることになります。

理論がわかってもこの蜘蛛の糸にかかってしまったら、もう一生このままなのかなぁと絶望的になりながら、生きたまま血を吸われ続けるのです。

「#ちょっと待って共同親権」が新聞広告に!10月27日(金)の朝日新聞朝刊に掲載

10月27日(金)朝日新聞の広告欄にデカデカと出ました!

「#ちょっと待って共同親権」

この広告費はクラウドファンディングによって賄われたそうです。

https://wan.or.jp/article/show/10733

そしてこの広告についているQRコードをスマホで読み取ると、

「#私の声を消させない」キャンペーンに飛びます。

「ちょっと待って 共同親権ムービーには上野千鶴子さんを始め、児童精神科医の渡邊久子先生、民法学者の小川富之先生など、ずらっと共同親権に反対する著名な方が並んでいます。

小さな声でも集まれば大きな声になる

この気持ちを持って共同親権に反対していきましょう。

何度も言いますが、私は共同親権に反対しているのではなく、現在何の手当もされていないDV・モラハラ被害者家族がそのまま共同親権になるのはとても危険だから現段階では反対せざるを得ないということなのです。

電話相談を受け付けています

サイトトップにありますように11月分の電話相談の受付を始めました。

今年最後の電話相談期間になります。普段は30分という時間設定はないのですが、この期間だけ30分相談を行っています。人は1分間に300字を話すそうで、話し言葉は書き言葉の何倍もの情報量を相手に伝えています。

30分と聞くとなんだか短いように聞こえますが、最初にインテイクのメールをいただいておりますので大体の事情はわかっています。それの追加分のお話を伺い、回答することになりますので、簡単な内容でしたら30分でことたります。

ただ、「私の話を聞いてほしい!」という方は30分ではものたりないでしょう。30分間ずっと自分が話続けて、「はい、終わりです」となる可能性もあります。ご自身のお話をたくさんされたい方は1時間。簡潔にお答えできるような実務的なご相談は30分。これを使い分けると効率的な相談ができます。

30分は2千円なので、割と手軽に利用していただけるかなと思います。ちょっと試しに話してみようかなといういう方は、まずは30分でお試ししてみませんか。

モラハラ電話相談、詳しくはこちらから

https://morahara.cocoon.jp/denwasoudan.html

モラハラ以外のご相談も受け付けています。

再任用のおっさんと免許更新

日免許更新に行ったのですが、毎度思うのはどうしてあの自動車免許の写真は前科3犯のように写るのだろうかということです。写真付きの証明書を求められるといつも自動車免許証を出しますが、その度に前科3犯の写真を出さなければなりません。

誰に聞いても免許証の写真が嫌と言います。免許証の写真は持参してもよいのですが、とっておきの盛りに盛った写真では自分でも気恥ずかしい気がするので(実は前回やった)、今回は美容院に行った後に行きました。

#ここまで気合を入れるかと自分でも思う

#だって前科3犯写真、嫌なんだもん

日差しが強い夏には外に出る時は襟付きのポロが一番首を隠すのでご愛用なのですが、免許証の写真がポロではちょっとと思ったので、万難を排してハイネックのノースリーブを着て、カメラの前に立ちました。

すると、カメラの隣にいた老年の男性担当者が「日焼け止め取って」

は?

確かに日焼け止めは塗ってきたけれど、洗顔フォームなんて持ってきてないし、そもそもなぜ証明書の写真を写すときに顔を洗わなければならないのだろうか。日焼け止めをつけていると写真機になにか写ったりするんだろうか。うろたえていたら、

「あ、日焼け止めとったのか」

担当の方が言っている日焼け止めとは、アームカバーのことでありました(笑)

カメラの前に立ったときにはもうはずしていたのですが、並んでいた時につけていたので「こやつに言ってやらねば」と待ち構えていたらしい。

見渡せば、この免許更新の場所にいる担当者は老年の男性ばかり。警察の再任用者かしらん。どうも再任用の老年男性は、すきあらば注意をしたくてたまらない風体なので苦手なのです。

令和5年度 配偶者暴力(DV)防止講演会ー東京ウィメンズ

東京ウィメンズプラザでは令和5年度の事業としてモラハラの講座を行います。オンラインでの視聴が可能ですので、全国どこからでもお申し込みできます。

軽くみないで!パートナーからのモラハラ(精神的DV)―その実態と被害者への影響

講師:藤本 圭子(ふじもと けいこ)さん 弁護士

日時:令和5年11月18日(土)14時~15時40分(受付開始 13時40分より)

申込締切:11月13日(月)

お申し込みはこちらから↓

https://www.shinsei.elg-front.jp/tokyo2/uketsuke/form.do?id=1689814378418

このライブ配信以外にも録画を東京ウィメンズプラザで視聴できます。

日時:令和5年12月1日(金)19時~20時40分(受付開始 18時30分より)
会場:東京ウィメンズプラザプラザ 視聴覚室(1階)

お申し込みはこちら↓

https://www.shinsei.elg-front.jp/tokyo2/uketsuke/form.do?id=1690173261979

立川市でも録画放映をします。

■日時 令和6年3月12日(火)14:00~15:40(受付開始13:30)
■会場 立川市女性総合センター アイム 第三学習室

お申し込みはこちら↓

https://www.shinsei.elg-front.jp/tokyo2/uketsuke/form.do?id=1690174873908

夫が単身赴任の家は平和ー夫も結構楽しいそうです

モラハラでなくても、普段家にいない夫が家にいるというだけでなんだかいつもと違うので「夫は家にいない方がいい」と言う方は多いです。

私の実家は父が単身赴任生活が結構長かったので、いつも「夫(父)」がいない家でした。父は週末になると帰ってくるのですが、母はそれが不満。「なんで週末ごとに帰ってくるんだろうねぇ。電車賃がもったいない」と言いました。

父の単身赴任先は寮とは名ばかりで、狭い部屋に最低限の家具といったとても侘しいところでしたので、私も「こっちの家の方が快適だからだよなぁ。帰ってきて好きな音楽を聴いていたいんだろうなぁ」と思っていました。

そういうこともあり、私の中では「単身赴任=侘しい」という図式があったのですが、最近複数名の単身赴任経験者(全員男性)と話をする機会がありまして、彼らの単身赴任生活を聞いてみると、意外や全員「単身赴任時代は楽しかった」と口をそろえて言いました。

「なじみの飲み屋でいつも美味しいご飯を食べてた」「あちこち飛ばされたから、飛ばされた先で観光地巡り。いろいろなところに行けて楽しかった」「いつも自由にしていられて趣味三昧。家にいると嫌味を言われるから、あれはあれで楽しいもんだよ」

ふ~~~ん

なんだか私の思っていた「単身赴任=侘しい」という図式がボロボロと崩れてしまいました。もちろんこういう人たちばかでなく、父のような狭い部屋にいつもコンビニ弁当といった、侘しい生活を送っている方もいるかもしれませんが、そうでない方も結構いるようです。

また、夫が単身赴任でいない家は食事は手抜きでいいし、うっとうしい物体がいないので清々するしで、これはこれで良きこと。

ただ、たまに「モラ夫が急に転勤になって、来週戻ってくることになりました。どうしたらいいですか(焦りまくり)」というご相談を受けることもあります。

来週ではもう準備もなにもできません。夫がいるとできない荷造りや、避難先の手配もできません。夫が単身赴任をされている方で、一緒にいたくない方は、いないときに準備を進めましょう。