「共同親権」導入に向けた民法改正案のたたき台、法務省が8月にも提示

東京新聞に共同親権導入に関する記事が掲載されました。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/264807

「共同親権」導入に向けた民法改正案のたたき台、法務省が8月にも提示 賛否が「親の立場」で割れている

この記事の中で「共同親権になれば離婚後も協力して子育てする親が今より増えるだろう」となっていますが、何を頭がお花畑なのだろう。離婚をするくらい仲の悪い夫婦が、離婚後に協力できるくらいなら離婚はしない。

中には子どものために協力している元夫婦もいるかもしれないが、そういう夫婦は単独親権の今も一緒に子育てできています。共同親権になったら今できていない元夫婦がなぜ急に協力するようになるのでしょう。

わからない。

そして橋本容疑者の続報です。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/264656

「共同親権」旗振り役の元棋士は「実子連れ去りの被害者」か? 国会議員やHanadaが擁護…そして事件は起こった

モラハラブログを書きたい

前々回のプロジェクトで出た質問ですが、ブログを書きたいと言う方がいました。ブログははねなでもアメーバでも、広告をつけて場所を貸してくれるところは沢山あります。簡単に作れるので、専門的な知識はほとんど必要ありません。

ブログだけでなく、SNSでもネットを使った吐き出しは多く見られますが、実はSNSやブログは相手の目に留まることが時々あり、結構危険です。

夫が何も言わずに黙っていても、長い間泳がされて、いろいろなことを書き込んでしまい、調停や裁判の証拠になったりしています。

経済的に苦しいと言いながら、おしゃれなランチを食べに行ったり、友達と遊びに行ったり、買い物をしているなどと書き込んでいると、調停の時などに「彼女はこういう風に書いているだから、経済的 DVはなかったなどと言ってきたりします。

SNSやブログに吐き出すときは、自分のプライバシーはぼかすように書きましょう。子どもが2人だったら3人、男の子だったら女の子、年齢も全く違うものにするなどの工夫をしましょう。

避難応援プロジェクト7月分が終了しました

7月1日、「モラハラからの避難応援プロジェクト〜効率よく安全に別居・離婚するための戦略会議」が終了しました。今回も定員を越え、増席しての開催でした。

毎回なぜか雰囲気が違うのですが、今回は今までなかった私学加算のご質問がでました。私学加算とは高校、大学が私立の場合、養育費に上乗せをして計算される方法です。適用されるのは高校と大学のみで、小中学校は入りません。

小中は義務教育なので、公立の学校があるにも関わらず、あえて私立に行くというのはあまり一般的でないという理由かもしれません。私立の小中学校は裕福な家の子が行くという印象です。

もっとも夫が「支払う」と言えば加算されます。ただし、算定表の金額を値切り倒す人ですから、モラ夫がそれを支払うとは思えません。

この頃チラホラあるのは「子どもが一緒に避難してくれない」というケースです。男子の、小学校高学年以上の子どもがこの傾向にあります。

ちょうど思春期なこともあり、母親に対する嫌悪がある場合や友人関係を優先する場合と様々ですが、これによって避難を考え直さなければならないことになったりします。

えいやっと、子どもを置いて避難をする方もいれば、離れられないとそのまま家にいる場合もあります。これはどちらがいいかと言われても、いろいろなケースがありますので、一概にこちらの方が正しい、とは言えません。

ただ、子どもがそのまま成長し、モラ夫パート2になって、ふたりでハラスメントを始めるケースがあったり、後々「さっさと離婚してくれればよかった」と言ったり、あの時の抵抗はいったい何だったんだということになったりすることがあります。

避難せず、辛抱強く子どもの気持ちが変わるのを待っているという方もいます。みなさんそれぞれの状態です。

今回家庭内別居をしてから離婚に持っていきたいという方がいましたが、家庭内別居は別居にはなりません。モラハラは離婚理由として認められないことが多いので、別居期間を稼いでから調停に持っていきたいのですが、家庭内別居は認められません。

また、一旦家を離れてからご飯を作ったり、掃除をするために元家に出入りした場合も別居とは扱われません。帰ってしまったら、別居期間はリセットされて、また1からのスタートになります。

つまり裁判所に離婚調停を申し立てても、相手が「する」と言わない限り離婚はできません。モラ夫は妻が離婚したがっているのにすんなり同意するわけがありません。もしあったとすれば「養育費いらない」「財産分与いらない」と、大幅な譲歩をした時だけです。

そういった様々な話が飛び交った、2023年7月のプロジェクトでした。

選ぶことを忘れてしまった

NPO法人「レジリエンス」はDV被害者支援の民間団体としてとても定評のある大きな団体です。以前私に相談をしてくださった方のお話を伺うと「これはしっかりとした心理サポートが必要」と思いましたので、レジリエンスさんをご紹介しました。

レジリエンスさんは「こころのケア講座」を頻繁に開いており、500円程度の安価な金額で自助グループの語り合いも行っていますので、まずそちらの方から受けていただこうと思ってのことでした。

ご本人は体調があまりすぐれないという基本情報をレジリエンスさん側お伝えして、語り合いの場の案内をご本人にしていただいていました。

その後、その方から当日のお話がどのようなものだったか、ご連絡いただきました。

まず、ご本人の体調が悪いとのことで、他の方が座っているパイプ椅子ではなく、大きな背もたれがあってゆったり座れる椅子が用意されていたとのことでした。

さらに語り合いの場に沢山お菓子入った入れ物があり、配られた紙コップに好きなお菓子を好きなだけ入れて席に座り、参加者と語り合いながらお菓子を食べたそうなのです。

「お好きなものをどうぞ」と言われて紙コップを渡され、どのお菓子にしようかと胸躍らせた時に、「好きなものを選んでいいんだという感情を長い間忘れていました」。

私も「家庭モラル・ハラスメント」に書きましたが、夫がいなくなった後、子どもと焼き芋を買いに行き、そこで「好きなものを選んでもいいんだ、高い、不味い、なんでこんなものを買ってくるんだ!」と怒られないんだと、焼き芋屋の熱い鉄板をのぞき込んで、めくるめく思いがしたことを思い出しました。

夫と暮らしていると選ぶのは夫が気に入りそうなもの、怒られないものだけ。少しでも怒られそうだったら手は出さない、どんなに自分が欲しくても。それがモラハラ家の普通の生活でした。

この語り合いの会に出られた方はその後離婚され、好きなお菓子をいつでも選んで食べられるようになったそうです。

普通の人が聞いたら「たかがお菓子、好きなものを買えばいいじゃない」と思うでしょう。そのたかがお菓子すら好きなものを選べない、相手の機嫌を見ながらでないと買えない。

これがモラル・ハラスメントです。

離婚の時にペットはどうする?

この記事を書いていて、前プロジェクトに出ていた「離婚の時にペットはどうなるのか」という話を思い出しました。

弁護士の解説だと、「残念ながらペットは生き物ではなく『物』として取り扱われるので、財産分与の対象になる」とのことでした。

子ども同様、家を出る時にかわいがっていたペットならば一緒に連れていきたいと思いますが、シェルターでペット可のところはごくごくわずかですし、アパートなどもペット可のところを見つけるのは難しいです。

以前「飼っているのは大型犬4匹」という方がいて、それはどうしても難しいので、犬が虹の橋を渡るまで避難は延ばして、準備期間にするという話になりました。正直避難を考えている方は、足かせになりますので新たにペットは飼わない方がよいと思います。ずっと住める家に住むようになってからの楽しみとしてとっておきましょう。

もし現在ペットがいる方は実家で預かってもらえるのならそこが一番いいですが、他にも友人知人宅に聞いてみましょう。短期ならば預かってくれる人がいるかもしれません。

私の友人は動物が好きなのですが、前に書いた通りペットがいると旅行に行けなかったり、高額の医療費がかかったり、犬ならば散歩が必要だったりするので「ずっとは無理だけど、短期で動物を預からせてくれないかなー」と始終言っています。

また、離婚の時に子どもがいる場合は養育費を要求しますが、この養育費と一緒にペットの餌代を要求したという方がいました。餌代に限らず、トイレやトリミング代、医療費保険代も要求したとのことでした。

『物』に餌や日常のケアは必要ないので裁判ならばまったく認められませんが、調停ならば話し合いなので、相手が「ウン」と言ってさえくれればどんな取り決めでもできますから、とりあえず要求してみるのもありだと思います。

40代のおしゃれな女性向けの雑誌「STORY[ストーリー]」にモラハラ特集

おしゃれな女性向けの雑誌という、もはやこの類の雑誌を手にとることはなく(美容室ではオレンジページの料理を見てるか週刊文春を見てる)、今は何が流行っているのかまったく興味が無くなった還暦過ぎたおばちゃんが「STORY」に出ました。

いきいき(今はハルメクというのだそうだ)」ではないので読者モデルではなく、モラハラ特集のコメンテーターのひとりとして参加させていただきました。

企画者の方とライターさんのおふたりとZOOMでインタビューを受けました。この頃はZOOMが多いですね。リアルでの取材とどちらかを選んでと言われたので、迷わずZOOM。

外に出なくてもいいので手軽だし、服もそのままでいいし、メイクもエフェクトを使うので、画面の私はしっかり2割増しになっている。

コロナ禍は確実に新しい日常を作り出しました。

そして記事ですが、「モラハラ受難妻」座談会があり、現在調停中の方や受難真っ最中の方など、多様な方が会話をしています。

それでも夫と一緒に暮らしていきたい方にはカウンセラーが、別居中の方には弁護士やカウンセラーが、そして離婚調停中の方には弁護士と私がお答えしています。

#私は弁護士と同じカテゴリなんですね

モラハラコミックと言えばおなじみの榎本まみさんの4コマ漫画が挿入されています。

40代の女性ならではのモラハラの悩みが詰まっていますので、ぜひ手に取って読んでみて下さいね。

戸籍の附票を取ってみよう

モラハラのある危険な家から避難した後、夫に住所を知られたくない方は多いと思います。ではどうやって転居した住所を夫は知ることができるのかを説明します。

戸籍は本籍があるところで何があったかが記されています。本籍のあるところで結婚したら筆頭者とその家族が記入されていきます。

この時戸籍には生まれた日や父母の名前、届出人の名前などが書いてありますが、住所はありません。戸籍謄本や抄本にに書かれるのは本籍の住所で、住んでいる住所はないのです。

住所を知るには、戸籍の附票というのを別に取る必要があります。そこにはその住所に来る前の住所と引っ越した後の住所と引っ越した年月日が書いてあります。

この戸籍の附票は親子や配偶者であれば委任状なしで取れるので、夫は妻や子が引っ越した先を知ることができます。もし離婚した場合は、妻は他人になりますので妻の附票は取れませんが、子どもの附票は取れますので、子と一緒に住んでいる場合はわかってしまいます。

百聞は一見にしかずで、この附票を取ってみましょう。がっつりと記載されているのがわかると思います。

ではどうやって夫がこの附票を取るのを防ぐかというと、「住民基本台帳事務における支援措置申出書」というのを住んでいる役所に提出します。

ただ、誰でも支援措置が受けられるわけではなく、DVがあったと認定された場合に受けられます。認定するのは警察や配偶者暴力相談支援センター、児童相談所等で、認めのハンコが必要になります。

この場合、警察の対応が各地バラバラで、とても嫌な思いをしたという方が大変多くいます。年1回の更新が必要ですので、更新月が来ると具合が悪くなるという方もいます。何しろ警察は犯人の取り調べが日課なので、そういう態度になってしまうのかもしれませんが、もう少し考えて欲しいところです。

逆に更新するのを忘れていたという方もいます。役所では忘れるくらい些末なことならばしなくてもいいのでは?という声がありました。

1度支援措置を受けたらずっと効力が続くようにして欲しいという声も聞かれますが、これは役所にとってイレギュラーな特例措置なので、今のところ変わる様子はありません。

支援措置はDVばかりでなく、虐待などで親から逃げたい子や子から逃げたい親なども支援措置を受けますので、相続などで親や子の居場所を知りたい場合に居所をつきとめる手段が無くなってしまいます。

ともかく戸籍の附票を自分で一回取ってみれば、どういうものなのかを実感できると思いますので、取ってみましょう。

ありがとうが言えないのが離婚

とある離婚した男性の発言です。

「別れたヨメに養育費は払っているが、一度も「ありがとう」とか「いただきました」とかの連絡もない。来るのは〇〇だから困っている。金送れだけ。要求だけして金を取って、送ってもその後は何もない」

私も養育費を元夫からもらっていましたが、一度もありがとうを伝えたことはありません。元夫の子どもを必死で育てているのですから養育費をもらうのは当然の権利であり、もらったからありがとうと言うなんて考えてもみませんでした。

途中勝手に減額してきたので、正規の金額を払わなければ強制執行しますよの連絡をしてからは決められた額を払うようになりました。

お金をもらったら感謝しなければならないのなら、コロナ給付金をもらったら国に感謝しなければならないのか。国民として税金をずっと払っているのだから当然の権利です。

養育費をきちんともらえているのが2割程度という日本ですが、この感情のすれ違いによって養育費が途切れるケースもあるのではないかと思います。

お金を送っても感謝もなにもないのは悲しいという男

夫の分も子育てをしているのだから当然の権利という女

知らない人は「ありがとうと言えばすんなり気持ちよく払ってくれるなら、5文字くらい言ってやればいいじゃない」と言う。

家庭生活で、お互いありがとうやごめんなさいが言えなったから離婚なのです。どんなに雄弁に百万の言葉で語っても言えないのが「ありがとう」と「ごめんなさい」

ありがとうやごめんなさいが言えたら離婚にはならないのです。

ありがとうを言わないから養育費が途切れるなら、養育費を立替を国がするなどしたら、この問題は終結します。その感情の機微をわかってもらえないかな。

心療内科への通院はどこから認められるのか

こちらの続きです。

精神的暴力を受けたという証拠に、心療内科などの通院歴が有効になると思いますが、さて、これがどのくらい取り上げられるのかも不安材料です。

現在も「適応障害」「不安障害」「抑うつ」といった診断名で通院されている方はいると思いますが、これでどこまで精神的被害を証明できるのか。

この症状の原因が夫にあると診断書にきちんと書いてもらえればいいのですが、そうでない場合は他にも原因があるのではないかと思われてしまいます。

長い間通って医師との意志の疎通がしっかりととれている場合は、診断書もそのように書いていただけるかと思いますが(医師によります)、簡単に病名だけ書かれた場合、どのように判断されるかわかりません。

そもそも離婚を考えるような状況になればだいたい眠れなくなるので睡眠導入剤などの処方、将来が不安ならば不安をとりのぞく薬の処方といった服薬による治療をほどこされると思いますが、こういった一般的なものとモラハラという精神的虐待とをどう区別するのか。

モラハラの場合は↑のような悩み事のもう一段上の精神状態にあるのですが、それをどう判断するのがわかりません。

悪意のある人がそれを実行し精神的DVにしてしまうことができるので、おそらく明確に「〇日の通院、病名〇〇」といった具体的なものは出されないと思います。そしてその判断をする場所や人により結果もバラバラといった、現在の役所の体制と同じになる可能性が高いと思います。

担当者がたまたまいい人だったというような、運に左右されることになるだろうなーと想像しています。

画期的な一歩ではありますが、どのように運営されていくのか見守りたいと思います。

改正DV防止法が成立 精神的暴力への保護拡大

”改正ドメスティックバイオレンス(DV)防止法が12日、衆院本会議で可決、成立した。被害者への接近などを禁止する保護命令の対象被害を、殴る蹴るといった暴力による身体的DVだけでなく、言葉や態度で相手を追い詰める「精神的DV」に拡大。命令違反への厳罰化も盛り込み、保護と防止の強化を図る。施行は2024年4月1日。”

https://news.yahoo.co.jp/articles/7b9674b44b4b7f70d30e0f68e0cb24cd3cb93dbc

今まで保護命令には精神的な被害は入っていませんでしたが、12日に成立した改正DV法では精神的暴力も保護命令の対象になるとのことです。

精神的なものもこうやって明文化されて、保護の対象になる日がやっと来ました。

今回の改正法は、「自由、名誉、財産に対する脅迫」が追加されますが、脅迫をどうのように証拠を取るかが問題です。名誉とは何を表すのかもあいまいです。

一番わかりやすいのは「おれの言うことをきけないなら生活費を来月からとめる」という財産に対する脅迫でしょう。ただ、夫婦間のお金のやりとりは大抵現金なので、お金を渡されなかったと証明するのか難しい。

夫が「生活費はすべて妻に渡していた」と言うこともあります。銀行口座にあってもそれを使うと不機嫌になるので出金することができず、それは妻が自分で勝手に下ろさなかったということもモラハラの世界ではあります。

日記というのも有効ですが、「どこまで事実かわからない」と言われかねないので、こういったことを証明するには録音かなと思いますが、その録音がまた難しい。

夫が怒鳴りつけている瞬間にスイッチを入れるのはなかなかできないので、いる間中ずっとスイッチを入れっぱなしにするのが確実です。

録れなかったらそれは消去して、録れたらPCなどに移動させてから消去して、新たな録音をするというのがいいかなと思います。

これだとペン型なのでその辺にあっても疑われることは少ないと思います。

注意していただきたいのは、あなたが録音していると同じように夫も録音している可能性があるということです。そうなるとうっかりとしたことは言えません。

というか、こうやって夫婦がお互い録音しあっているという歪んだ家庭生活は異常なので、さっさと見切りをつけた方がよろしいかと思います。