共同親権の審議が国会で継続中

ただいま国会で共同親権の審議が継続していますが、この後のスケジュールがどのようになるのかはわかりません。

何しろ参考人質疑が7時間、議員の質疑が6時間と長丁場なので、いつもなら1.5倍など早回しにするところなのですが、「ここはちゃんと聞きたい」というところが多く、私も全部を聞き取れていません。

1日目の質疑の中で「緊急を要する医療措置の場合でも両方の許可がいるのか」という質問では「監護親のみの判断で医療を受けられる」と言っていましたが、これが緊急だったのかそうでなかったのかは、きっとあのネチネチモラが出てくると「緊急ではなかった」といちゃもんをつけるんだろうなぁ。

みなさん「夫婦は仲たがいしても子どものことになればそうではないだろう」というお花畑の脳みそをしているので、「子が死んでもどうなって自分のエゴを通したい」という人種がいることをどうしても理解できないようです。

一部できているのは裁判所で、現在日々このわけのわからない人種たちからわけのわからない調停や裁判を申し立てられていて、毎度その騒動にてんやわんやしているので、この法案が成立し「争いになった場合は家裁へ」と丸投げされたら天を仰ぐことになるでしょう。

だから一番共同親権にしたくないのは裁判所ではないのかなと思っています。

それにしても5日の議員質疑での大阪府第19区選出の谷川とむ議員が「DVや児童虐待がない限り離婚しづらい世の中が健全だ」と明治男丸出しのセリフを言いました。

離婚しづらい世の中が健全って、以前子どもはふたり以上もつのがが健全という発言と双璧です。噂には聞いていましたが、これが自民党ですよ。自民党がずーっと政権握っている限り、離婚しづらい世の中にしていくんですよ。

この発言について、その後立憲民主党秋田1区 比例東北の寺田学議員から「夫婦の離婚原因はさまざまある。DVだけではない。食事中も口もきかない夫婦だってたくさんいる。DV虐待ではないから離婚しづらいようにするというのはおかしい」という発言がありました。

よく言った!

この谷川とむ議員のようなのが闊歩しているのが国会です。そして彼らがそう言うのはそれを言えば投票してくれる谷川議員と同じ人たちがいるからです。

今週も引き続き質疑が行われるようですので、URLがわかりしだいこちらで紹介したいと思います。

この委員会質疑、内容が身近なことなのですごくわかりやすいですよ。

衆議院 法務委員会 共同親権法案を質疑 ~令和6年4月5日~

養子縁組はこれまでのように片方の意思のみで成立しないんですね。裁判所がその養子縁組が子どもにとって有益であれば認めるとのこと。これ、大きいですね。実務として養子希望の申し立てをすれば大抵は認めるのか。この際、元夫にはどう知らせるのか。行方不明の夫はどうするんでしょう??

3月29日に行われた反対デモの様子です。

福原愛さんの会見を見て

長男をどちらが監護するかという件について争っていた裁判は「和解」という形で決着がつきました。和解というと納得して握手したように感じられますが、そうではないでしょう。愛さんは法の前にどうしようもなくこの結果を受け入れざるを得なかったのだと思います。

会見はYouTubeで見られますので見てみましたが、まず頬がぷっくりとしたのが特徴的だった「愛ちゃん」がシャープな頬になり、まるで別人になったようでびっくりしました。

この件で相当悩まれて激やせしたのかと思いましたが、それだけでなく整形手術を受けたそうですね。スキンケアをしたそうで、お肌がぴかぴかです。

さて、愛さんは短時間で会見を済ませ、あとは代理人が受け答えをしてました。会見の中でなぜ長男を返さなかったのかという疑問に対しては「どなたかにそうアドバイスされたそうです」と答えていました。そのアドバイスをした方は現在日本が「子どもと長く暮らして実績を作れば親権が取れる」をそのまま適応させたのでしょう。

愛さんも一か八かでやってみたのかもしれません。ただ、今回はハーグ条約がありますので、日本的戦略を当てはめることができなかったということになります。

日本の裁判所が子を父親の元に返すようにとの判決を出したのが去年の7月で、今日の会見まで半年かかったのも少しでも子どもと一緒にいたかった愛さんの気持ちかもしれません。

面会交流はできるとのことですが、今回の件がありましたので、親子ふたりでの面会ができるのかは不透明です。おそらく第三者機関的な人が付き添う形になるのではないかと思います。

記者会見の中で、この出来事が今国会で審議されている共同親権を象徴するのではないかとの見方からか、今回の判決が国会にどう影響するかという話が多く出てきました。

これが日本国内だったら「離婚するので別居します。子どもは母が育てます」で終わりだったものが、引き渡しという話になりました。今回はハーグ条約のためですが、これから共同親権になった場合、どのように変わっていくのか注視していく必要があります。

まだ出ない共同親権の法案

日本が共同親権を取り入れるという法案が3月に出る予定ですがまだ出てきていないようです。3月ということなのであと3週間ほどありますから、これからというところなのでしょうか。

国会は裏金問題の政倫審ばかりで一向に出てくる気配がありません。

思えば2016年「親子断絶防止法」が当時の国会で成立すると言われた時に、突然モリカケ問題が持ち上がり、国会がそちらに行っている間にこの親子断絶防止法はどこかへ行ってしまいました。

この親子断絶防止法というわけのわからないネーミングの肝は「子どもを連れて家を出るときには必ず面会交流の取り決めをしなければならない」というものでした。

ありえない法律だと思いませんか?

東京都から「この法案は秋には成立する予定です」と言われたのは夏でした。びっくりたまげて、その後永田町などというところで院内集会に出席するという経験をしました。

いつ出るか出るかとハラハラしていたら、モリカケが出てきて幸いなことに消えて行ったのですが、もちろん全部がこのせいということはなく、陰で防止法成立反対の運動をしてくださった方たちのおかげでこの結果になったのだと思います。

法律がひとつできると生活が変わってしまいます。思えば2011年に民法766条が出てきたときは条文を読んだだけでは「まぁ、そうですね」という感じだったので、その後これほど面会交流が強制されることになるとは思いませんでした。

民法766条第1項
父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子との面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護について必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を最も優先して考慮しなければならない。

これだけで当初面会交流が家庭裁判所で強制されることになりましたが、当然いろいろと問題が出てきて、強制では無くなってきているようです。

ただ、当初はこの面交必然の適用を受けた方たちは相当苦労されたと伺っています。

まだ出てこない共同親権法案ですが、モリカケと同じような政倫審でどこかへ埋もれてしまえばいいのですが。

調停委員はここを見ている

モラハラ離婚をしようとすると、ほぼお世話になるのが離婚調停です。なぜならまずモラ夫は子どもを連れて家を出ることにまず賛成はしません。だから家を出る際に刃傷沙汰にならないよう、昼逃げのような形になります。

婚姻費用も養育費も離婚も全部調停で行いますが、ここに重要な人物として登場するのが調停委員です。そもそも調停委員とは裁判官の数が足りないので配置されている人物で、いい人のいればそうでない人もいるといった玉石混淆状態にあります。

社会人として経験豊富な方を採用しているそうですが、どんな経験が豊富なのかはわかりません。年齢構成は60代以上の方が多いようです。つまりおじ(い)さんとおば(あ)さん。

私も相談員をしていましたが、最初に見るのはネイルでした。以前はピアスやネックレスといった装飾品や衣装選びに目が行ったものですが、今はネイルです。まるで凶器のようなネイルをつけている方はまずアウトだと思ってください。

「いやだー、これネイルチップ(付け爪)よ~」という方もおられると思いますが、裁判所の調停に行くのに鬼爪のようなデコレーションネイルをつけていく必要があるのか考えてみてください。

「ネイルはもうメイクと同じ。つけないと気が済まないのよ」「これだからジジババは嫌だわ」と仰る方。

行く先の裁判所のメインキャラクターはジジババです。ジジババに気にいられようと思ったら、その日その時間だけでもはずしてください。これはもう戦略です。

「相手はいい人のふりをするだろう。気にいられようと演技するだろう」というならば、あなたも常識のある人のふりをしてください。それが頭の良い人です。

ヘアカラーはもう何色でもかまいませんが、ボサボサの髪はやめてください。「モラ夫がお金をくれないので美容院に行けない」という方もいるかもしれませんが、今どきは1000円カットというのもありますので、調停の前だけでも行ってさっぱりしてきてください。

自分の価値観を調停委員にあれこれ言われたくないという方もいるでしょうが、「そのこと」にああだこうだは言いませんが、その人を判断する材料にはなります。

常識のない人なんだな

こんな妻では夫は大変だな

と思われたら損なので、その時だけでも常識人としてふるまいましょう。

これは行政の相談員をしていた私の見解で、調停委員がどう思っているかはわかりませんが、同じ年代の人ですから、あまり外していないと思います。

モラハラあるある ー「あ、お箸がなかったのね」

こちらの続きです。

さて、そのようにしてフジテレビでの「こたえてちょーだい」再現ビデオは回を重ねていきました。私が関わったのは最初の3回だけで、後は視聴者の方が続々と送ってくる体験談を元にして番組は作り続けられました。

フジテレビ側はその後「モラハラの番組を放送しますよ」と連絡をして来なくなりましたので全部の回を見ていないのですが、たまたま録画することができた回で「おおー」と思った回がありました。

パートで働くたぶん40代の方だと思いますが、まさにモラハラの典型で、そのエピソードのひとつがこれでした。

結婚した直後、妻は朝食を作ります。「今お味噌汁をよそうから先に食べててね」と夫に背を向けて味噌汁をよそう妻。夫は「お、美味しそうだな」とテーブルにつきますが、食べ始めようとしません。

気配に気づいてふと振り返る妻。

夫は目をテーブルに向けたまま無表情でみじろぎもしません。

あーーー、わかるーーー。この俳優さん、うまいーーー。

うちもこうでした。テーブルに突っ立ったままずーーとおかずを見つめている。おんなじーー。

「どうしたの?」と妻は聞くけれど何も言わない。何も言わず、ずーーっと無表情でテーブルに目を落としている。

「あ、」と妻が「お箸がなかったのね」とあわてて箸を置くと無言で箸を取り食べだす夫。

わかるーーー。そーなのよーーー。これがモラハラなのよーーー。

怒鳴るわけでも殴るわけでもなく、無表情で無言で「お前の落ち度を気づけよ」と全身で表現する。

箸がなかったらないと言えばいいし、箸ぐらい自分で取りに行けばいいのに、このじーっと身じろぎもせずに黙ってテーブルを見ているというのが嫌がらせ。これがモラハラ生活の最初だったそうです。

以後、このような嫌がらせ生活が始まったのですが、この家の最大の不幸は最初は母と一緒に父の嫌がらせに怯えていたふたりの息子たちがそろって父親と同じになったことです。

母をバカにする、命令口調で話すといったモラ度満開の大人に成長していきました。妻は家でひとりぼっちです。

「今は子どもの方が怖いです」と語る方は「この先が真っ暗で何も見えません」とご自身の声で語っておられました。

これは2007年頃のものなので、当時18歳、20歳くらいだった息子たちはそれぞれ36歳、34歳になっていて、どこかでモラハラ家庭を作っているか家にいて、妻は3人のモラハラ男たちからの嫌がらせにあっているかもしれません。

この回は「こたえてちょーだい」の神回だと思っています。

モラハラが世の中に広まったのは「こたえてちょーだい」から

モラハラが世の中に一気に広まったのはフジテレビの「こたえてちょーだい」というフジテレビの番組です。「こたえてちょーだい」では視聴者からのいろいろな話を元に再現ドラマを作って放映していました。

最初にこの番組のディレクターさんから「モラハラを取り上げたいので協力して欲しい」というオファーががあり、掲示板に書き込んでおられた中からおひとりをお願いし、取材をしていただきました。

これだけ月日が流れるとなぜその方お願いしたのか今となっては覚えていないですが、その頃掲示板だけでなく、たまたまDM等でもやりとりをさせていただいていた方ではなかろうかと思います。

身バレがしないようには特に気を使いましたし、ディレクターさんにもしっかりとお願いしました。

放送当日は何度も録画タイマーがちゃんとできているか確認して仕事場に行きましたが、もう気はそぞろ。

仕事場のテレビのある部屋に行ってはちゃんと映っているか、どうなっているかちらちらと見ながら、戻りながらを繰り返しました。

番組が終わった頃、担当ディレクターさんが「すごい反響です!オペレーターの電話が鳴りやみません!すぐに来週第二弾を放送しますからまた協力してください!」とガラケーの向こうから息せき切った声で叫ばれました。

そうだろー、そうだろー、午前中の奥様向けの番組なんだからターゲットとしてはばっちり。私はもう早く家に帰って録画を見たいばかり。

後からディレクターさんに伺ったら、番組への電話の本数は歴代1位だったそうです。

それまで新聞、雑誌とメディアでは多く取り上げていただきましたが、テレビはその情景を生々しくダイレクトに見せてくれたため、この反響はしごく当然のことなのでありました。

そしてこれがモラハラが世の中に広まっていった大きなきっかけとなりました。

その後、当時モラハラ被害者同盟常連のみなさまにご協力いただき、第二回、第三回とモラハラ特集は続いたのでありました。