NHK朝ドラの家族はいい人ばかり

4月からNHKの朝ドラは日本で初めて女性として弁護士、裁判官、裁判所長それぞれを務めた三淵嘉子さんがモデルの「虎に翼」になりました。虎に翼とは「鬼に金棒」のように強いものにさらに強いものが加わるという意味だそうです。

実は去年、朝ドラの再放送「あまちゃん」から朝ドラにはまり、再放送の朝ドラを見ていましたが、今回は新旧両方の朝ドラを見ています。

それにしても「あまちゃん」にしろ、2023年10月から放送された「まんぷく」にしろ、今押送中の「オードリー」も「虎に翼」も、家族がみんないい人なのはサザエさんのワンパターンを超えるのではないか。

夫婦円満でお互い思いやって、お父さんもお母さんも優しくて、兄弟姉妹もいい人で、お友達がこれまたいい人で、たまに悪い人もいるけれど、きちんとちゃんと悪い人で、後からいい人になったりする。

朝ドラを見ていなかったので気づきませんでしたが、こうやって続けてみていくと、このVSOP(very special one pattern)をずっと見ている人がいるんだなぁと、自分をさておいて思ったりします。

朝からギトギトした人間関係や、モラハラ場面を見せつけられるのは気が重くなるからという理由でしょうが、だったらなぜ「おしん」は大ヒットしたのか。

遠い時代の設定だったから、我がことのように思えずドラマはドラマとして見ていたというのは違うと思います。みんな「おしん」を見て、敵役の姑や義妹を「こんちくしょう」とこぶしを握ってみていたといいます(私は生活上リアルタイムには見られません)

ともかく朝ドラは15分の間にちゃんと手に汗握る場面があり、「明日も必ず見よう」と思う展開があります。その構成は見事です。

今「オードリー」と「虎に翼」の両方を見ていますが、う~ん、今の私は「オードリー」の方を先に見たい。まだ出世前の堺雅人や佐々木蔵之介や、往年の有名人が多数出ているせいかもしれません。その点、「虎に翼」はちと魅力がない。

もちろん日本で初めて弁護士になった方のストーリーですから、日本の法曹界の歴史を知る上でも見続けますが、シリアスかと思えばコメディになる、この中途半端な作り方にまだ慣れていないせいかもしれません。

「オードリー」と「虎に翼」の違いはもうひとつ。「虎に翼」は1週5回で、土曜日は総集編となります。「オードリー」は6回。これはたぶん放送局で働く人たちの働き方改革のためではないかと思っています。深夜まで収録したり編集したりをやめようということではないかと。

ただ、ウチのテレビは朝ドラの録画とニュースとBS番組いくつかしか映さず、ほとんどはPCでYouTubeを見ているだけとなので、テレビ局がどんなにがんばっても視聴率に貢献はできないと思いますが。

テレビはオワコン?