記念日反応

私は犯罪被害者支援にも携わっていていろいろと勉強もしたのですが、その中で聞いた言葉が「記念日反応」です。

犯罪被害者の多くはその被害に遭うまで普通の生活をしています。1秒前までは普通の平和な生活だったのに、一瞬で事件に巻き込まれて亡くなったり傷を負ったりします。被害は当人だけでなく、遺族や被害に遭った方たちの関係者にも及びます。

事件現場にたまたま居合わせて目撃した場合も被害者になります。大切な人を亡くしたり、傷つけられたり、その場面を見てしまいとてもショックを受けた場合、この記念日反応が出ることがあります。

記念日反応(アニバーサリー反応)とは、事件のあった日が近づくと体調を崩したり、精神的に不安定になったりすることです。例えば今の季節なら紫陽花が咲いた、梅の実が店頭に並ぶ、ぐずぐずと曇り空が続く、テレビの天気予報で「梅雨入りです」と言った、木々の葉が雨で濡れている、カレンダーが6月になった、このような「あの時と同じ状況」になると、体が不調になります。

私が携わった、夫を事件で亡くした方は毎年入院されていました。

被害に遭って早期に立ち直った方に共通しているのは、よりよい支援が早急に行われた場合だそうです。それは専門機関だけではありません。周囲の人たちの思いやりのある態度や(励ましの言葉は時には逆効果になります)、適切な生活支援などは心の回復に大変役立つそうです。

被害に遭われた方や身近に被害者がいる方などで困った場合は相談先があります。

https://www.nnvs.org/supports_top/  犯罪被害者等電話相談

0570-783-554 

全国共通ダイヤルです。0570だから料金がかかっちゃうんですけどね。。。