支援をしすぎないのが正しい支援

以前相談員をしていた頃、先輩の方からの助言がありました。

「支援はしすぎないのが正しい支援」というものです。魚をあげるか魚の釣り方を教えるのか、どちらが正しいやりかたかということです。

被害者の方は初めてのことでわからないことだらけなので、最初はこちらから「これいりますよね」とそろえてあげますが、一通りのことが終ると、後は自分で探したり調べたりできるようにします。

自分でできそうなことに手を出すと、その方の自立を妨げることになります。「みんな被害に遭って力を削がれてしまい、本当はちゃんと力があるのにぺしゃんこになってしまっている。支援員がすべきなのは、そのぺしゃんこになった力を、元通りにする手助けをすること」なのだそうです。

何もかも手を出してやってしまうと、自分でやらなければならないのだという気持ちが失せてしまいますし、やってもらって当然、やってもらえないと「助けてくれない」と不平を言うようになります。

ただ、相手によりけりなので、「この人は力がある」と思ったら、「自分で調べてみて」「やってみてわからなかったら聞いてね」と言います。

以前PTG(Post Traumatic Growth 被害に遭った後、以前よりも人間として成長すること)」について書いたことがありましたが、ぺちゃんこになった人が「あれは自分の成長に必要なできごとだった」と思うことができるようになるまで、そばでお手伝いすることが”必要な支援”なのだと思います。

ハンガリー日本人女性〇害 日本大使館にDV被害など相談

#この〇害をわざわざ〇にしてあるのは、googleが「ころす」や「し」という文字を含んだ文章がある記事を自動的にはじいてしまうための防衛策です。英語のdieははじくのかな

ハンガリーでDV被害に遭っていた女性が、夫から子どものパスポートを取り上げられ、帰国することもできず、相談に行った警察からも適当にあしらわれ、結果〇害されるという事件が起こりました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8bfc792a6a710701353c3022643776d461ed6be9

日本大使館は警察に行くようにと言っただけで何もせず、相談に行った警察からは「これは(DVは)ハンガリーでは犯罪でもなんでもない、ばかげている」と言われて追い返され、殺人をほのめかすメールを持って相談に行っても対応してもらえませんでした。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000403388.html

外国人DV被害女性に対して非道な扱いだったとして、ハンガリーでは異例の数百人のデモが行われました。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900018234.html

おそらくこの1件の事件への抗議デモではなく、日ごろからの警察の対応に対する抗議も含まれていたのではないかと思われます。

ハーグ条約批准時に懸念されていた出来事が現実となりました。来年から始まる選択制共同親権も、何か大きな事件を引き起こされるのではないかと危惧されます。

選択的男女別姓を強烈に嫌がる人

その男性は本当に虫のすかない人なのですが、仕事上つきあわざるを得なく、しかたがないので上っ面だけ仲良くしています。あまり頭の良い方ではないのですが、ご自分は有能なつもり。

当初より私を見下していますが、私の今までの職場体験ノウハウにより、とりあえず表面上は何とか付き合っています。

その方が「夫婦別姓を法律で決めるなんてとんでもない!」と言い出しました。「大体家族が別の姓にしたら家族じゃなくなるじゃないか!一緒の姓だから家族なんだ」と仰います。

「私の友人で子どもと親の姓が違う人はそこそこいますが、特に問題ないようですよ。今は学校でも職場でも戸籍姓と通称姓の使い分けを認めてます」と言ったところ、「そういう使い分けができるんだから、戸籍まで変えることはないだろう」とのこと。

#普段使いは許すが、戸籍はまかりならんということらしい。

「そういうやり方ではあっちで手続き、こっちで手続きして、さらにあっちとこっちの姓が違うので同一人物と見なされず、結婚前に積み上げてきた業績が無くなったりして大変不利益を被っている人たちがいるんです」と言うと、「別姓にしても良いという法律を作ると、それに乗っかったぱっぱらぱーな奴らがケンカをして離婚する。離婚が増えて泣く子どもたちが増える」と言う。

なんかこのセリフ、聞いたことがあるなーと思ったら、以前私が書いたこの記事。

この中で取り上げた

https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/seigan/173/yousi/yo1730602.htm

”このような個人主義的な思想を持つ者を社会や政府が公認したようなことになる。現在、家族や地域社会などの共同体の機能が損なわれ、けじめのないいい加減な結婚・離婚が増え、離婚率が上昇し、それを原因として、悲しい思いをする子供たちが増えている。”

これとまったくおんなじ。

もう女は結婚したら男の姓になり、男の言うことに黙って従い、良き母妻であるべきだと正面切って本音を言ったらいいのに「子どもが泣くから」なんていう言い訳をつけて反対する。

まぁ、いつもはフェミニストぶっているのに実はこういう奴だとわかったので、これは周囲の方たちと共有することにしましょう。評価が高いわけでもないので、特にダメージというわけでもないだろうし。

弁護士相談30分無料のわけ

弁護士事務所の中には「初回30分無料」をうたっているところがあります。その無料の弁護士ばかりをはしごする方もいます。その30分無料の弁護士に行き、相談した方からこんな話を伺いました。

「最初は前のめりになって『うんうん』と、とても親身になって話を聞いてくれたんですが、住んでいる家が夫が結婚前に建てた特有財産とわかるととたんに冷めてしまって、『婚費ならひとりでできるから』とお断りされてしまったんです」

弁護士報酬の中で、婚費や養育費などは10%程度弁護士に払わなければなりません。婚費は普通そう長くもらい続けるものではないので敬遠されがちです。婚費だけの調停申し立てだと、苦労の割に実入りが少ないので「ひとりでもできるから」とお断りされてしまうらしいのです。

30分無料の法律相談ではこのお客がどれくらい資産を持っていて、仕事を受けた場合、どれくらい自分の懐に入ってくるかの品定めをする時間でもあります。

けんもほろろな扱いをされて悲しい思いをするよりも、最初から引き受けてくれるような弁護士を探しましょう。男女参画系の弁護士さんなどは、財産が無くても、困難なケースでも引き受けてくださいます。

そういう人はどこで見つければいいのかというと、HPの弁護士紹介のところに「〇〇区男女参画委員」などと書いてあるとそちら系の方です。

ただ、弁護士に依頼すると当然着手金や成功報酬は発生するので、丸々受け取りたい場合は弁護士に依頼しないもありです。

ただ、モラ夫の場合は相当手ごわいので、依頼した方が精神的に軽くなるとは思います。

家族は遠慮しないのか

家族が一緒だとイライラしてしまうことがあります。家族は遠慮がないから感情をぶつけ合うせいではないかという声もありますが、友人と旅に出たりしても同様のことはおきます。

「大丈夫?ふたりで旅行すると大抵喧嘩別れして帰ってくるっていうよ」と言われるほど、これはごくごく普通の出来事のようです。

どんなに親しい友人でも、1日中一緒にくっついていると、何かしら行動や気持ちがすれ違うようになります。旅の疲れも加わって我慢も限界になり、ついトゲのある言葉を出してしまうようになります。複数人で行く旅行で禁句なのは何か間違いがあったときに「だからあの時私が違うんじゃない?って言ったでしょ」と言わないこと。

何か間違いがあったときに「あなたがこっちだって言うから」と言わないこと。

食べ物がマズイ、エアコンがぬるい、暑い、寒いという不満を必要以上に言わないこと(いつまでもグズグズしていないこと)

旅行に行ってケンカして帰って来て、その後口もきかない仲になったというのはたいてい↑のことが原因であることが多いです。最初は気を使って接していても、疲れたり、うまくいかないことが続いてイライラがつのると禁句が次々と出るものです。

これも友だちだと何とかやり過ごせても、家族とはできない理由は「家族」だからです。なんとなく「家族だから遠慮はいらない」という世の中の掟みたいなものがあるので、「家族なのにナニ遠慮するのよ」と言ったりします。

家族でも遠慮は必要だし、秘密も嘘もあります。他人には言えても親には(親だから)言えないことはあります。「家族なんだから遠慮は無用」と言う人は、心が広くてなんでも許容できる人か、実は家族から煙たがられている人かもしれません。

友が去る

先週、実家へ戻る友だちの送別会でした。48年間の東京生活でした。お子さんが二人東京にいて、孫もいるのになぜ実家へ?という問いに彼女は答えました。

「子どもからママ、これからどうするの?」って言われたのよ。

シンママとしてふたりの子をひとりで育てた彼女。高い私立の学校に入れ、好きな道に進ませと、必死で働いてきたのを知っているので、これからと言うときになぜ子どもから離れることにしたのか。

子どもたちの「これからどうするの?」という言葉の中に、「私たちに頼らないでね」「迷惑をかけないでね」というのを感じとったといいます。

彼女は個人事業主ですから厚生年金はありません。満額月額65,000円の国民年金だけです。それも満額もらえるのかどうか。

子どもに頼る気はさらさらないと言っても、東京にいる親族は子どもだけなので、何かあった時は頼らざるを得ない。ちょっとしたことならいいけど、しっかり面倒をみたりするのはできないと彼女は感じとったといいます。

育てた恩を返せとは言わないけれど、頼りにしないでと言われたら、本当にこれからどうしようと考えたそうです。

結果、実家へ帰って家業の手伝いをすることにしたという彼女はサバサバとした表情でした。「子どもと離れることになるのは寂しくない?」と聞くと「もう、いい」と少し怒った表情で答えました。

苦労して子どもを育てても、子どもから「頼らないで」と突き放されたらやっぱり寂しいものがあります。

老後、やっぱり頼りになるのはお金と近くの友人ということですね。

久しぶりのモラハラ攻撃

先日久しぶりにモラハラ攻撃を受けました。ナニ、元夫からではありません。ちょっとしたクレーマーです。若い男で大体の境遇を知っていましたから、なぜこれだけ些細なことで腹をたてて怒鳴り散らすのかは、長年のモラハラ研究でわかっていますので、それほど心臓バクバクということはありませんでした。

大声で怒鳴り散らし、自分を大きく見せて、相手のちょっとした言葉の使い方に突っ込みを入れて謝らせ、自分を優位に立たせたい、謝らせたいという目論見がもう手に取るようにわかりましたので、もはや観察です。

なんだか小さな男が一生懸命喚き散らしてるな~と思いながらお相手していました。ここで説明やら説得やらを入れるとそれは反抗と相手はとらえて話がややこしくなりますので、まぁ、相手の言い分にとりあえず従うしかない。

長くつきあう相手でもなし、短くつきあって後は知りませんの相手ですから、相手がどうなろうと知ったこっちゃない。

わずかな時間のおつきあいですから私はこれでいいのですが、この人と一緒に暮らしている方はさぞご苦労なことだと思います。些細なことで怒鳴り散らし、自分は偉いのだとそっくり返り、さんざん怒鳴った後で小さな家に帰っていく男。貧しい食事をしている男。

一生不幸なままで生きていろ。

ストレスは万病のもと

先日のプロジェクトで「避難後、病気への対策はどうしたらよいか」というご質問をいただきました。プロジェクトには避難経験者が毎回3人参加していますので、3人の回答はみんな同じでした。

「避難前は体のあちこちが悪かったり、服薬しなければいけないほどのうつ状態だったりしたけれど、避難後はからっと治った。病気だったことを忘れていたくらい」

多分質問した方は今体調が悪いので、避難した後寝込むようなことになったら困るということで質問されたと思いますが、そこにいた元被害者全員が、「夫から離れたら健康になった」という回答になりました。

今、モラハラ家庭にいるから病気になっている場合も多くあって、その原因がストレスによることが考えられます。実際私の氷食症や貧血は離れたとたんぱったりと無くなりました。

# もひとつ言うと、仕事を辞めたらもっと健康診断の数値がよくなりました。よっぽどストレスフルな職場にいたんだな

質問された方は持病があって、お金がかかるから避難をためらっているということだと思いますが、経験者たちはみんな「離れたら病気が無くなった」と証言しているとおり、ストレスから解放されると病気がなくなるという話はよく聞きます。

多額の医療費がかかるならば、お役所に相談してみましょう。

久しぶりに働こうと思っている方へーちょっと小耳に

今まで専業主婦の方がモラハラの家から避難する時に考えるのは、「どこで働こうか」「何をしようか」ということだと思います。正直、「避難してから久しぶりに働きます」というのはかなり冒険ですし、ご本人も無茶が好きな方は別にして、不安が大きいと思います。

そういう方はまずは同居している時にパートから始めるのがよいと思いますが、そう言うと「夫はその分生活費を減らすと思います」と後ろ向きになる方がいます。

いいんです減らしても。とにかく前に進むためには一時辛抱しましょう。そもそも避難したら夫の稼ぎは入って来ず、今までと違う経済状態になるのですから、その練習と思いましょう。そして自分にあった職種はどういうものが良いか吟味しましょう。

私はずっとフルタイムで仕事をしてきたので、派遣の仕事ということをしたことがありませんでした。東京に来てアルバイトに毛の生えた仕事を得たのはいいのですが、通勤に片道1時間半かかりました。しかも慣れない満員電車。座れない。

ずっと立ちっぱなしの電車から自転車に換え、家にたどり着くのは20時。

それまで通勤と言えば車だったので、仕事よりの通勤で疲れました。

仕事が始まって1カ月くらい過ぎた頃。ふと、これは通勤時間も時給に含めるべきではないかと考えて計算すると、その会社は若干時給の高いところだったのですが、往復3時間を労働時間に加えると、普通の時給よりも下がる。

疲れた上に時給換算したら低くなるのは損ではないか。トイレに行くのも手を挙げて「トイレに行きます」と言って行かせてもらうのもなんだかなーと思っていました。

そこで登録しておいた派遣会社から流れてきた求人募集で近場の仕事を見つけ、「親の介護をしなければいけないので」と言ってその会社を退職し、自転車で10分の仕事場に鞍替えしました。

仕事が17時に終わって自転車で10分で家に帰れる!なんて楽ちんなんだろう!しかもその仕事場はソフトドリンク飲み放題だったのです(⌒∇⌒)

時給は安いけれど、体にはとっても優しくて居心地のよいところでした。

給料は低くても、通勤時間や職場の環境を優先した方が長続きします。当然時給が高いよりも月給制の方が土日祝祭日に関わらず安定した収入になるので、月給の方がよいことはもちろんです。私はこれすら知らずに仕事探しをしていたので遠回りしました。

中居くんの罪

昨年暮れ頃から「中居正広が9000万の慰謝料を払った」という芸能記事がネットニュースにあったのは知っていました。9000万とはまたすごい金額。いったい何事があったのかとは思っていましたが、周防さんと違ってまったく興味のない中居君なので放置していたら、そういう話ではなくなってきました。

ただ、私は事件をそこまで調べたわけではないのですが、当初から今回の中居くんが犯したという性加害については、ジャニー喜多川の行動をめぐるマスコミの姿勢と同じものを感じていました。

「みんな知っていたよね」というものです。芸能界で役をもらったりするために、自分を売るのはよくある話だと大方の方たちは思っていたと思います。人気芸能人のために女性を集めたパーティーをセッティングしたりすることも「あるだろうなぁ」と思っていました。

「だって、そういう世界だから」。

松本人志の時も、今まで芸能界の裏話的な話にもよく出てきていましたし、多くの人が思っていたのではないでしょうか。それは一般社会からは遠い、「芸を売る仕事の方たちの世界」の話ですから、こちらの世界とは違った常識があるという認識でした。

驚いているのはテレビ局と芸能界の方たちではないでしょうか。フジテレビ側が「テレビ局が主体となって女子アナを接待役にしてパーティを催すなどどいうことはない」と言っていますが、「接待役なのか、同じマスコミに所属するものたちの懇親会」なのか、線引きは難しいと思います。

タレント側は女子アナと言えば高学歴・高能力・高美貌という3高を備えた人という、ご自分たちの世界にはないものを持った魅力的な人と思っていただろうし、もしかしたら女子アナの中には仕事ではないところで有名なタレントと会話ができると喜んでいた人もいたかもしれません。

実業界でも「結婚したい人」の中に「女子アナ」という項目があるくらい(昔はCAだった)、結婚したい相手として羨望の的である女子アナというステータス。

そういえば、女子アナをタレントのように扱った最初がフジテレビではなかったでしょうか。私は何しろ田舎に住んでいたので、見られる局は限られているのですが、「オレたちひょうきん族」の山村美智(美智子から改名したんだそうです)アナウンサーが、ニュースを読んだり司会をするだけでなく、ひょうきんな芸をするアナウンサーとしての最初だった気がします。

そこからアナウンサーとタレントの垣根がうやむやになり、女子アナが芸をするのか、タレントがニュースを読むのかわからなくなってきました。女子アナカレンダーというのも年末に売り出されます。

今回の中居さんが犯した罪は「金出して示談にしたからチャラでいいじゃん」という声明を出したことです。金を渡したんだからもうなかったことにしようぜというのは思い上がりも甚だしい。女性側が一生の傷になる、人格さえも変えてしまうようなことをして、金出せばいいんでしょはない。

そしてもうひとつ、このタレントと女子アナ飲み会をセッティングをしたのがテレビ局で、あえてそちらの方向に行くようにしていたのではないかと言われています。フジテレビは強く否定していますが、一般人である私は「あるだろうなぁ」と思います。

自分たちの部下を接待の道具として、タレントが「あの子かわいいじゃん」と言った女性を接待係にしてしまうというのは、芸能界でなくても一般の会社でもありました。「部長のお気に入りの子を飲み会では隣につける」は普通に行われていました。

それが単なる酌婦なのか、性接待も視野にいれていたのかはこれから調査されることになるでしょう。

ジャニーズの時もそうでしたが、これが大きな社会問題になるきっかけが大口株主の外資が説明を求める事態になり、スポンサーが次々と降板するという外圧によってやっとフジテレビが慌ててコンプライアンスと言うことに気づいたようです。

今までそれは普通のことだったことが、もう社会的にはいけないことに気づかなかったマスメディア。灯台下暗しだったということでしょうか。