そもそも養育費を払っていない親に親権はない

2年後に共同親権が施行されることにあり、この業界でも不安の声があちこちから聞こえてきます。ただ、あの国会の中で繰り返し述べられていましたが、親権者になるためには養育費の支払いが絶対に必要です。

養育している側は当然養育にお金がかかっていますので、支払い済み。監護していない方が養育費を払わなければなりませんが、現在、養育費を支払っているのは24.3%と言われています。残りの7割強の人には親権者として必要条件が足りません。

のこのこと「3年前に離婚したが、共同親権になりたい」と裁判所に来ても、「支払っている証拠を見せてください」と言われ、支払いがなければ門前払いです。

もし「生活に余裕がなくて払えなかった」というなら、その生活に余裕がない証拠が必要です。

「別れた夫が共同親権を申し立てたらどうしよう」と思っている方で養育費をもらっていない方は、夫が資格がありませんので安心しましょう。

ただ、養育費をもらっているが、共同親権は避けたいという場合は、DVの証明が必要になるかもしれません。

国会では簡単に「DVは別、DVは別」と大安売りしていましたが、どうやってDVの証明をするのかが問題です。

「言ったもん勝ち」であれば、これは男性からも「妻から精神的DVを受けた」という申告がやってきそうです。証拠がないモラハラはどうするのか。

「証拠がないからといって認定しないというわけではない」と言うならば、たくさんのDV被害者が誕生しそうです。私は電話相談を受けていて、「これはモラハラじゃないなぁ」というケースもたくさん伺ってきました。

でもご本人はモラハラだ思って私に相談しているわけです。DVというより「話し合いができそうにもない夫婦は単独親権」というようにした方がいいのではないかと思ったりします。

「共同親権の賛成派の私ですら怖いと感じています」

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/80730

JBpressに掲載されたこの記事は、面会交流支援を行っていて、衆議院法務委員会の参考人として意見を述べられたしばはし聡子さんがインタビューに答えたものです。

このしばはしさんの意見の中で私が同感に感じる部分がふたつありました。ひとつは共同親権を進めるにあたって、「共同親権に向いている方」と「共同親権が難しい方」の二通りがあると言う部分です。

今共同親権を推し進めようと先頭集団(今変換しようとして戦闘と出たのですが、これも当たっているなぁ)に立ち、拡声器でがなりたてているような人たちは「向いていない人」です。もちろんこのようなことをする人には絶対に共同親権にしてはいけません。

もしこの人が共同親権を申してた場合は即時却下でしょう。

そのしばはしさんの言葉の中で、「向いていない人は自責の念がない人です」と述べられています。「誘拐」「連れ去り」と一方的に非難し、自分に非があるとまったく感じない人は共同親権に向いていません。

「連れ去った」のではなく、置いていけないから連れていくしかなかったのです。

#置いていったら「置き去りにした」というくせに

そしてしばはしさんは現在の裁判所の考え方にも疑問を投げかけます。

”調停裁判は「相手を変えよう」「相手を説得しよう」「相手を支配しよう」という理屈になりがちですが、離婚後も父母の関係は続きます。ですから、裁判所や司法の側にも争わない議論の進め方を考慮した改革が必要だと思います。”

これに私は賛成します。ただ、現在の裁判所の構図からいって不可能です。なぜなら裁判所とは争う場所だからです。争う場所でカウンセリング的なことができるはずはありません。

もしソフトランディングが可能なケースがあったなら(復縁ということではなく、共同親権が可能なカップルだったとしたら)、家族再生センターでも作って、定年退職した何も知らない調停委員ではなく、この方面に熟知した専門家を配置したらよいのです。

「争いたくないんです」「少しぐらい損をしても丸く収めて離婚したいんです」と仰る方は多いです。ただし、モラ夫の場合はこれはできません。できたならモラ夫ではありません。

しばはしさんが「向いていない人は自責の念がない人です」とはっきり言えるのは、現場にいる方だからこその発言です。第三者機関を入れなければならないほどの高葛藤な元夫婦の間に入って子どもを面会させるわけですから、モラ夫ひとりだけでも大変なのに、おそらくその現場にはモラモラ怒鳴り散らす父親や、わけのわからないことをいう母親がたくさんいるでしょう。

その父母たちを見ているからこそ「共同親権には賛成だけど今作っている法案は怖いと思う」という結論になるわけです。

共同親権を夢見ても

現在共同親権について国会で審議中ですが、共同親権を推進する人たちは大体ひとりよがりなので、すべて自分の思い通りに事が運ぶと思っていますが、果たしてそうでしょうか。

民法766条ができた時に、「父又は母と子との面会及びその他の交流」とひと言入っただけで、「何が何でも面交させろ」と裁判所から命令が出ることになってしまい、それが子にとって大きな負担になるということがやっとわかって、あまり強制しないに変わったのが令和2年。

そうなると裁判所は問題のある父母は会わせないということになり、共同親権にすれば親権があるから会えるよねとばかりに頑張っているわけです。

あの~、そもそも問題のある親には会わせられないというのは共同親権だろうが単独親権だろうが会わせられないんです、はい。そこ、わかってますか?

共同親権になったらオレのハンコがないと何もできないだろうとばかりにずかずかと他人の家に入り込もうとしているようですが、面会交流はさせられないと元々裁判所が判断を下しているような人には共同親権にはならないと思います。

そして審議の中で「養育費を払わないような親には親権はない」という言葉が出ていますので、今まで養育費を払っていない親に親権はないです。

#もしかしたらあわてて5千円とか振り込んで「払った、払った」と騒ぐんだろうか

「子の福祉」「子の健全な成長」とコピペのようにほざいていますが、あなたと交流することが子の福祉にならないのに「会えない子どもがかわいそうだ」というのが笑える。君らがかわいそうなのは自分で、子のことは考えていないでしょう。

そもそも、なぜ子と別れることになったのかわかっているのだろうか。勝手に家から出て行った原因を作ったのは自分のせいだと理解できない人に親権は与えられない。

子の福祉のためにならないと裁判所が判断したら親権はないし、子にもやっぱり会えないままなのです。

さて、次はどーする?

弁護士会続々反対表明

家族法制の見直しに関する要綱についての会長声明(日本弁護士会)

https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2024/240216.html

“離婚後共同親権について、さらに慎重かつ十分な国会審議を求める会長声明”(大阪弁護士会)

https://www.osakaben.or.jp/speak/view.php?id=338

離婚後共同親権に関する家族法制見直しについての会長声明(愛知県弁護士会)

https://www.aiben.jp/opinion-statement/news/2024/04/post-106.html

離婚後共同親権の導入について、十分に国会審議を尽くすことを求める会長声明(福岡県弁護士会)

https://www.fben.jp/suggest/archives/2024/03/post_445.html

離婚後共同親権を導入する家族法制見直しに反対する共同声明(札幌弁護士会)

https://satsuben.or.jp/statement/2024/03/08/738/

離婚後共同親権の拙速な導入に反対する会長声明(岐阜弁護士会)

https://www.gifuben.org/info/statement/p2687/

離婚後共同親権を導入する家族法制見直しについて、慎重な議論を求める会長声明(函館弁護士会)

離婚後共同親権導入について、その是非の判断も含めより慎重な検討を求める会長声明(千葉県弁護士会)

https://www.chiba-ben.or.jp/opinion/0f044a3c51ebcea07f6aa1064931bccf8cf41cfc.pdf

共同親権について、十分かつ慎重な審議を求める声明(金沢弁護士会)

https://kanazawa-bengo.com/info/2024/03/post-318.html

離婚後共同親権の導入について、是非の判断も含めて慎重かつ十分に国会審議を尽くすことを求める会長声明(福井弁護士会)

離婚後共同親権導入に関し慎重かつ開かれた議論を求める会長声明(兵庫県弁護士会)

起立せず…野田聖子氏“異例の造反”

本日「共同親権」を認める民法などの改正案が衆議院を通過しましたが、自民党の野田聖子議員は採決で起立せず、造反しました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ef928905ea03a241fd4c61be3a0d7bbc0b511186

今までいろいろなことでクローズアップされ、特に代理母出産を強行して世間の注目を集めた野田聖子議員ですが、昨日の採決では賛成せず、座ったままだったそうです。

子どもができると、自然に子どもを中心に考えることができるのしょう。きっと起立した議員の中にも同様の人がいたと思うのです。でも「造反」はできないから立った。

野田聖子議員だから立たない選択をとれたのかもしれません。立ったたちの多くは「どうせ他人のことだから」変だなと思っても立ったのではないかと思います。

あの「親子断絶防止法」の時に、議員とはいかにいい加減なものであるかしかと見せていただいたので今更落胆はしませんが、立った議員の本人や家族がこの法律によって泣くことになった時、それは自分が立ったせいだと思えるのでしょうか。

この記事についてのYahooのコメントは「もっと慎重にすべき」「野田議員が正しい」というものばかり。こういうのを政治と国民の乖離というのでしょう。政治家が国民と乖離してどうする!

「共同親権」認める民法改正案が委員会可決

4月12日(金)に共同親権を認める民法改正案が法務委員会で可決しました。

4月2日からずっと法務委員会を見てきましたが、共同親権にすることで多方面に影響が出てくるということがわかりました。

高校の学費無償化については夫婦の収入を合算して計算するとのことですから、夫が高収入の場合、無償化からははずれて学費を支払う必要があります。

そもそもこの子どもの親は誰だったかを遡るのは戸籍ですが、その戸籍を使って収入を調べて合算する作業はどこがするんでしょうか??

相手は養育費も払わないのに合算されて、無償化からはずれるというのはおかしいのではないでしょうか。

共同親権になっても養育費を支払わない親はいて、今回養育費を優先的に取れるようにしたとはいうものの、その作業は誰がするんでしょうか。監護親が裁判所に出向いてシチめんどくさい書類や相手の会社の登記を法務局から取ってくるのか、それとも弁護士に大枚はたいて依頼するのか。

ともかく国は立て替えたり監護親に代わって請求するつもりはないことだけはわかりました。

医療については今でも両親そろったハンコは求めていないので、それを踏襲するとのことですが、2022年に別居親に手術があることを知らせなかったとして病院が訴えられ、それは確かに違法だったとして病院が慰謝料を支払うという事件がすでに起こっています。

同居している時は一人のハンコでいいのに、離婚したらふたりのハンコが必要になるのか??

この場合は?この場合は?と、ケースがあまりにもありすぎて、実際のところ「やってみないとわからない」というのが本当のところではないかと思います。やってみて不具合があったらその時に変えるわ、では困ります。

やる前からわかっている不具合ですので、それを全部つぶしてからでないと施行はさせられません。離婚時に共同親権にするかふたりの同意が必要で、話し合いがまとまらない場合は家裁へどうぞということですが、それって家裁のどの受付でどういう手順でやるんでしょうか?調停ですか?

今でもDVの見極めができていない家裁で、どうやって「DVは除外する」のでしょうか。

この後は国会でこの法案が成立する予定ですが、施行は2年後だとか。そして離婚した後に共同親権にすることができるという話はどうなったのか。

よくわからないことだらけです。

衆議院 法務委員会 共同親権法案を質疑 ~令和6年4月10日~

本日の質疑です。

DVや虐待がある場合は特例として除くが続出して、これでは偽DVが横行するであろうことは火を見るより明らかです。

モラハラも「証拠がないからと言って門前払いすることはない」と明言しましたから、「モラハラがありました」と言いさえすればDVになってしまいそうです。それはすぐに混乱を招きます。

ニュースでも「なぜこんなに急ぐんだ」と報道。

採決は4月12日(金)です。

共同親権の審議が国会で継続中

ただいま国会で共同親権の審議が継続していますが、この後のスケジュールがどのようになるのかはわかりません。

何しろ参考人質疑が7時間、議員の質疑が6時間と長丁場なので、いつもなら1.5倍など早回しにするところなのですが、「ここはちゃんと聞きたい」というところが多く、私も全部を聞き取れていません。

1日目の質疑の中で「緊急を要する医療措置の場合でも両方の許可がいるのか」という質問では「監護親のみの判断で医療を受けられる」と言っていましたが、これが緊急だったのかそうでなかったのかは、きっとあのネチネチモラが出てくると「緊急ではなかった」といちゃもんをつけるんだろうなぁ。

みなさん「夫婦は仲たがいしても子どものことになればそうではないだろう」というお花畑の脳みそをしているので、「子が死んでもどうなって自分のエゴを通したい」という人種がいることをどうしても理解できないようです。

一部できているのは裁判所で、現在日々このわけのわからない人種たちからわけのわからない調停や裁判を申し立てられていて、毎度その騒動にてんやわんやしているので、この法案が成立し「争いになった場合は家裁へ」と丸投げされたら天を仰ぐことになるでしょう。

だから一番共同親権にしたくないのは裁判所ではないのかなと思っています。

それにしても5日の議員質疑での大阪府第19区選出の谷川とむ議員が「DVや児童虐待がない限り離婚しづらい世の中が健全だ」と明治男丸出しのセリフを言いました。

離婚しづらい世の中が健全って、以前子どもはふたり以上もつのがが健全という発言と双璧です。噂には聞いていましたが、これが自民党ですよ。自民党がずーっと政権握っている限り、離婚しづらい世の中にしていくんですよ。

この発言について、その後立憲民主党秋田1区 比例東北の寺田学議員から「夫婦の離婚原因はさまざまある。DVだけではない。食事中も口もきかない夫婦だってたくさんいる。DV虐待ではないから離婚しづらいようにするというのはおかしい」という発言がありました。

よく言った!

この谷川とむ議員のようなのが闊歩しているのが国会です。そして彼らがそう言うのはそれを言えば投票してくれる谷川議員と同じ人たちがいるからです。

今週も引き続き質疑が行われるようですので、URLがわかりしだいこちらで紹介したいと思います。

この委員会質疑、内容が身近なことなのですごくわかりやすいですよ。

衆議院 法務委員会 共同親権法案を質疑 ~令和6年4月5日~

養子縁組はこれまでのように片方の意思のみで成立しないんですね。裁判所がその養子縁組が子どもにとって有益であれば認めるとのこと。これ、大きいですね。実務として養子希望の申し立てをすれば大抵は認めるのか。この際、元夫にはどう知らせるのか。行方不明の夫はどうするんでしょう??

3月29日に行われた反対デモの様子です。