それならDV調停、裁判も均一にして

目黒で5歳の結愛ちゃんを虐待して殺した父親の判決が15日、ありました。台風のニュースに多くの時間が割かれる中、私もネットニュースしか見ていません。求刑18年に対して13年の判決は、ある弁護士に言わせると「2割3割引き当たり前」であり、売り買いの駆け引きの時に、最初に大きい数字を言い、値引きで落とすやりかたと同じですね。

主犯が13年で、積極的に助けなかった母親が8年。精神的DVは一応考慮されたようですが、実際にやったことに対してそれしか差がないのかと思います。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191015-00000594-san-soci

この記事の中に量刑傾向というものがありました。このくらいの事件ではこの程度の量刑というものが大体決まっていて、それ以上の量刑を科すには、それなりの理由づけが必要なのだそうです。感情で数字を出してはダメ、というのは理解できるし、裁判員も「もっと多くの量刑をとは思った」けれど、妥当な線で決めたようです。

同じような犯罪なのに、あっちとこっちで量刑が著しくばらつくのはそれは不公平というものです。ですが、DV調停や裁判のお話をたくさん伺い、裁判所という、本来公平であるべき場所で、かなりのバラツキがみられることに慣れきってしまい、もはや「裁判所とはそういうもの」「調停委員、裁判官で大きく差があり、すべて運」と諦めの境地にいる者にとっては、「そこは公平なんだ」と首をかしげてしまいます。

ただ事件後、沢山の資料を読みましたが、母親には力強い支援者がたくさん寄り添い、今後も継続して支援が受けられるであろうことが予想でき、それはこの悲惨な事件の中で唯一明るい光を感じました。

被害者には支援者が必要です。被害者はひとりでは立ち上がれません。方向がわかりません。多くの支援が望まれます。