家計簿をつけよう!

私が調停をした時に、大きなトートバッグに持っていったのは19年間つけ続けた家計簿でした。夫は結婚1ヶ月目から生活費を私に渡すことがなかったという証拠の家計簿です。最初の頃はご丁寧にも献立まで書いていました。夫は特に食べ物にうるさかったので、「これしか作れないのか!」と言われないようにつけていたものです。

被害者の方のご相談を受けていて、「家計簿をつけていますか?」と伺うと「つけている」とお答えになった方はほとんどいません。みなさん「つける時間がなくて」とか「つけてもしょうがないので」と言います。夫が「妻が浪費家で困っています」と調停委員に言った時、家計簿をつけていればそのようなことはなかったと証明できるし、夫は嘘をつく人だと調停委員に思わせる絶好のネタなので、つけた方がいいと思いますよ。

被害者の多くは「夫は外面が良いので、調停委員はきっと私のことを信じない」と言います。だったら、この夫は嘘つきだとしっかり印象づけられる家計簿をつけましょう。調停では「妻が1千万円を使った(持ち逃げした)」と堂々という夫がザラにいます。

夫は口がうまいんでしょ?外面がいいんでしょ?説得力があるんでしょ?
だったら、それをひっくりかえしましょうよ。だめだ、できない、と言っている時間があったら、家計簿をつけましょう。今はスマホアプリでスキャンして家計簿になるものがあるそうです。ちなみに私は「てきぱき家計簿マム」というソフトを使っています。項目と数字を打ち込むだけなので、楽ちんです。結構日記がわりにもなって、重宝しています。

コツはざっくりとつけることです。「もやし18円」とつけなくても「食費1350円」でOK。食品と雑貨が入り混じっていたら、どちらかにつけておく。時々交互にする。こんな感じでいいんです。難しく考えなくても、最後の収支が合っていなくても、会社じゃないんだから誰も怒りません。やり続けるとなかなか楽しいもんです。

でも、「今は時間がないから後でつけよう」と思っていると、あっという間に1ヵ月が過ぎてしまいます。3日に1度は家計簿とご対面する癖をつけましょう。