恋人同士と夫婦の違い

恋人同士が離れると、離れた方は新しい環境になじんで恋人のことを忘れていき、ふたりの関係は破綻する。

夫婦は離れていると関係が保たれて、ふたりの繋がりは継続する。

恋人は離れてはいけない。夫婦は近づいてはいけない。

法務省が共同親権導入案 離婚後、父母双方または一方に

こちらでお願いしたパブコメですが、法務省は離婚後に父母双方に子どもの親権を認める「共同親権」を導入する案を示しました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA25C220V20C23A8000000/

離婚後の親権に関して「父母の双方または一方を親権者と定める」としたとありますので、共同親権も単独親権も両方ありますよということです。

”法務省の案によると、父母間の協議がまとまらない場合は家庭裁判所が親子や父母の関係を考慮して親権者を指定できる。親権が決まった後も裁判所の判断で変更できるようにする。”

父母の意見がまとまらない場合は裁判所で決定するとのこと。

#裁判所がパンクするのではないでしょうか

”優先的に養育費を請求する「先取特権」を付与することで、一般的に認められる額を差し押さえる権利を持たせる。”

住宅ローンや借金などがあっても養育費をいの一番に払いなさいということですね。

共同親権を推進してくださった方たちのおかげで、養育費の踏み倒しがしづらくなりますね!

そしてこれです。

”共同親権の導入はドメスティックバイオレンス(DV)などへの懸念から反対意見が根強い。意見公募は個人のおよそ3分の2が反対だった。”

みなさん、ありがとうございました!!おひとりおひとりがパブコメに参加してくださったおかげで、反対の数が賛成の数を大きく上回りました。みなさんの声が法務省を動かしました。

共同親権派導入されるかもしれませんが、その導入に際してはとても慎重に審議がなされるだろうと思います。引き続き注視して見守っていきたいと思います。

子どもは成長していく

モラハラの家から出る時、たいていの方は子どもを連れて出ると思いますが、私はずっと子どもが低学年のうちにとお話してきました。

子どもは大きくなると自分の世界を持ちます。小学校高学年以上になると、親よりも友だちの方が大事になるので、すんなりと一緒についてきてはくれない場合があります。

さらに思春期になると、あれしろこれするなという母親が鬱陶しくなり、母親と離れたくなる子どももいます。母がいなければ夫はご飯も自分で作れないだろうし、母の味恋しさに母親の元にやってくると思っている方もいますが、今どきはコンビニの弁当の方が実は子どもは好きだったりします。

コンビニ弁当では栄養が偏るからちゃんとした食事をしてと歯がみして、来い来いとうるさく言われると人間行きたくなくなるものです。といって何もしないでいると自分は捨てられたと思い込んでしまったりしますので、さりげなく「元気してる?」と連絡を入れてみたり、「今日は〇ちゃんの好きなハンバーグを作ったよ」と、短くメッセージを入れてみたりしましょう。

子どもが一緒に行きたくないというので、自宅の近くに部屋を借り、食事を作りに行ったり、様子を見に行ったりしてい方がいたのですが「私が行くとみんな臭いツラをする」とのこと。

「だから私は言ってやったんですよ。『長々長々長々延々と長々』」

「それ、全部言ったんですか?」

「だって言わずにいられないんですよ!」

行くたびに長い説教をするものだから、子どもたちも嫌になって母が来ると嫌な顔をするようになったとのことでした。

説教をして子どもが言うことをきくなら苦労はいりません。

コンタクトをとるならとにかく短く、適度な頻度で。

そしてなによりも、子どもが小学校低学年のうちに行動を起こすことです。

なかなか表記にむずかしい世の中

こちらの続きです。

この事件のニュースがぱーーーっと広まり、いろいろなメディアで取り上げられるようになったら事件の映像が残っているだろうし、本人もあちこちに「触ったぜ!」「握ったぜ!」と吹聴していたでしょうから、たぶん犯人は出てくるだろうなと思ったら、やっぱり出てきました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d9641367d33274d17deca0ae0c069a9f061b8d3e

「酒を飲んで盛り上がってしまって」といつものようにお酒のせいにしているようですが、こういう痴漢行為はお酒は関係ないですから。私も昔はよく道で歩いていたらすれ違いざまに触られたり、ひどいのになると握られたりしたもんです。

まー、散々このすれ違いざま痴漢には遭いましたし、職場でも多々ありました。さわられるとびっくりしますから「きゃー」と言いますが、その「きゃー」が喜んでいると思っているらしいからバカです。いきなり胸をつかまれたらびっくりして声をだすだろーが。

こういった人たちが大人になり老人になっているので、たぶん昭和世代は「触られるのは喜んでいる」という自分勝手な妄想、予想、希望で認知が歪みまくっているのだろうと思います。

結局のこの世代から受け継いだ「世の中は自分の希望通りに回り、人は自分の思い通りのことを考えている」というものすごい自己中的な思想は綿々と受け継がれてきているのでしょう。

今回のことで、「やたらと手を出すと逮捕される」ということがわかったら、少しは世の中が変わるかなと思います。DVも手を出すと逮捕されるとわかったので、加害者たちはモラハラ方面に流れてきましたので。

DVはしてはいけないことだからやめるわけではなく、逮捕されるからやめるというのは残念ですが、やらなくなるのはいいこと。ただし、捕まらないモラハラに流れたというのは、やっぱりそうなるのかという感じです。

そして今回ちょっとびっくりが、触ったのは男性だけでなく女性もいて告訴の中に女性が含まれていたことです。セクハラは異性からのものという固定観念で考えていたらいけませんね。同性同士のセクハラもある。

7月にあった札幌の殺人事件の時に、しきりにニュースのアナウンサーが「女性とみられる人がホテルから出て」という微妙な言い回しをしていたので、これは女装している男性、またはそういう指向の人がからんでいる事件と思っていましたが、少しだけ当たっていました。

昭和世代はこのあたりの思考が固まっているので、思い込みで男女を語ってはいかんなーと思っています。

つぶやき板から拾ったお盆のつぶやき

お盆につぶやき板に書き込みがありました。

亭主関白と思いきやモラハラだった事に気がついた今年。結婚〇〇年で今気がつくとはバカな私だわ。でも逆にモラハラの症状と思えば何だかスッキリした。癌と同じよね。 こんな猛暑でもエアコン稼働させると決して良い顔をしない💢 扇風機と外風のみ。  今も掃除機掛けるからエアコンつけさせて、と言ったら嫌な顔。。散々言い合いをし、ならお前がやれ!となり、今せっせと掃除機かけて洗濯を干してるわ。私はソファで楽を。ざまぁだわ。昼間もあいつが冷房要らないならと私風通しを一人占め。暑くないんだろ?

情景が見えるようです。ただでさえ暑くてイライラしていて、お盆で家にずっといてという状態で、エアコンもご許可をいただかないとつけさせてもらえない。

たぶんご飯にも、部屋の片づけにもこうやっていちいち文句を言うのでしょう。モラハラに気づいて良かったですが、たぶん高齢の方なのでこの状態でずっと暮らしていくことになるのではと気がかりです。

できるだけ夫と接しず、言葉を交わさず、相手の挑発に乗らず、すきを見てご自分の好きなことを見つけて楽しんでください。そのうち夫はお墓に行きます。

後ろを振り向けば、後悔しかないという人

幸せでない方とお話すると一致するのが「自分ばかり苦労している。損をしている」ということです。そして「自分は幸せ」という方のお話を聞くと、相当苦労されているのに「だってちゃんとご飯も食べられるし、健康だし、仕事もあるし、お友だちもいるから充分幸せ」と笑顔で語られます。

聞けば肉体労働で薄給だし、持病はあるし、家族はいない一人暮らしだし、何より語られる半生が涙無くしては聞けないようなものだったりします。

自分ばかりが苦労していると語る人と、小さな幸せをしっかりと受け止めて「幸せ」と言える方。どこが違うのかと言えば、まず人と比べない点です。自分が幸せかどうかは自分だけで考えればよいことで、人と比べてよいことはひとつもありません。

あのお宅はいいなぁ、ダンナさんがいい人で、なんで私はああいう人と結婚できなかったんだろうと百回考えても今の状況は変わりません。

「テレホン人選相談」の加藤泰三さんは「変えられることは変える努力をしましょう。変えられないことはそのまま受け入れましょう」と毎回仰っています。変えられないものを、「あのときこうしていたら」と後悔して、あの時あの人がこうしなかったらと人のせいにしていると、どんどん不幸のアリ地獄に陥っていきます。

現在モラハラ受けている方は、10年先どうなっていたいか、そのために今自分は何ができるかを考えましょう。

私は相談員をしていて、60歳を超えた方のご相談をたくさん受けてきましたが、横暴な夫との生活が辛いと仰る方の多くは「今まで離れるチャンスは何度もあった。あったけど、できなかった」と仰います。

あの時もこの時もやろうと思えばできたけど、あと一歩が動かなかった。今はもう年をとり、その気力も体力も、何より経済力がない。もう無理ですねと仰いますが、いえいえ、離れることはいつでも何歳でもできます。10年後、まだあの時は体力があったと言わないように、小さなことからコツコツといろいろなものを蓄えておきましょう。

「その日」は結構突然来ます。

「共同親権」導入に向けた民法改正案のたたき台、法務省が8月にも提示

東京新聞に共同親権導入に関する記事が掲載されました。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/264807

「共同親権」導入に向けた民法改正案のたたき台、法務省が8月にも提示 賛否が「親の立場」で割れている

この記事の中で「共同親権になれば離婚後も協力して子育てする親が今より増えるだろう」となっていますが、何を頭がお花畑なのだろう。離婚をするくらい仲の悪い夫婦が、離婚後に協力できるくらいなら離婚はしない。

中には子どものために協力している元夫婦もいるかもしれないが、そういう夫婦は単独親権の今も一緒に子育てできています。共同親権になったら今できていない元夫婦がなぜ急に協力するようになるのでしょう。

わからない。

そして橋本容疑者の続報です。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/264656

「共同親権」旗振り役の元棋士は「実子連れ去りの被害者」か? 国会議員やHanadaが擁護…そして事件は起こった

モラハラブログを書きたい

前々回のプロジェクトで出た質問ですが、ブログを書きたいと言う方がいました。ブログははねなでもアメーバでも、広告をつけて場所を貸してくれるところは沢山あります。簡単に作れるので、専門的な知識はほとんど必要ありません。

ブログだけでなく、SNSでもネットを使った吐き出しは多く見られますが、実はSNSやブログは相手の目に留まることが時々あり、結構危険です。

夫が何も言わずに黙っていても、長い間泳がされて、いろいろなことを書き込んでしまい、調停や裁判の証拠になったりしています。

経済的に苦しいと言いながら、おしゃれなランチを食べに行ったり、友達と遊びに行ったり、買い物をしているなどと書き込んでいると、調停の時などに「彼女はこういう風に書いているだから、経済的 DVはなかったなどと言ってきたりします。

SNSやブログに吐き出すときは、自分のプライバシーはぼかすように書きましょう。子どもが2人だったら3人、男の子だったら女の子、年齢も全く違うものにするなどの工夫をしましょう。

避難応援プロジェクト7月分が終了しました

7月1日、「モラハラからの避難応援プロジェクト〜効率よく安全に別居・離婚するための戦略会議」が終了しました。今回も定員を越え、増席しての開催でした。

毎回なぜか雰囲気が違うのですが、今回は今までなかった私学加算のご質問がでました。私学加算とは高校、大学が私立の場合、養育費に上乗せをして計算される方法です。適用されるのは高校と大学のみで、小中学校は入りません。

小中は義務教育なので、公立の学校があるにも関わらず、あえて私立に行くというのはあまり一般的でないという理由かもしれません。私立の小中学校は裕福な家の子が行くという印象です。

もっとも夫が「支払う」と言えば加算されます。ただし、算定表の金額を値切り倒す人ですから、モラ夫がそれを支払うとは思えません。

この頃チラホラあるのは「子どもが一緒に避難してくれない」というケースです。男子の、小学校高学年以上の子どもがこの傾向にあります。

ちょうど思春期なこともあり、母親に対する嫌悪がある場合や友人関係を優先する場合と様々ですが、これによって避難を考え直さなければならないことになったりします。

えいやっと、子どもを置いて避難をする方もいれば、離れられないとそのまま家にいる場合もあります。これはどちらがいいかと言われても、いろいろなケースがありますので、一概にこちらの方が正しい、とは言えません。

ただ、子どもがそのまま成長し、モラ夫パート2になって、ふたりでハラスメントを始めるケースがあったり、後々「さっさと離婚してくれればよかった」と言ったり、あの時の抵抗はいったい何だったんだということになったりすることがあります。

避難せず、辛抱強く子どもの気持ちが変わるのを待っているという方もいます。みなさんそれぞれの状態です。

今回家庭内別居をしてから離婚に持っていきたいという方がいましたが、家庭内別居は別居にはなりません。モラハラは離婚理由として認められないことが多いので、別居期間を稼いでから調停に持っていきたいのですが、家庭内別居は認められません。

また、一旦家を離れてからご飯を作ったり、掃除をするために元家に出入りした場合も別居とは扱われません。帰ってしまったら、別居期間はリセットされて、また1からのスタートになります。

つまり裁判所に離婚調停を申し立てても、相手が「する」と言わない限り離婚はできません。モラ夫は妻が離婚したがっているのにすんなり同意するわけがありません。もしあったとすれば「養育費いらない」「財産分与いらない」と、大幅な譲歩をした時だけです。

そういった様々な話が飛び交った、2023年7月のプロジェクトでした。

選ぶことを忘れてしまった

NPO法人「レジリエンス」はDV被害者支援の民間団体としてとても定評のある大きな団体です。以前私に相談をしてくださった方のお話を伺うと「これはしっかりとした心理サポートが必要」と思いましたので、レジリエンスさんをご紹介しました。

レジリエンスさんは「こころのケア講座」を頻繁に開いており、500円程度の安価な金額で自助グループの語り合いも行っていますので、まずそちらの方から受けていただこうと思ってのことでした。

ご本人は体調があまりすぐれないという基本情報をレジリエンスさん側お伝えして、語り合いの場の案内をご本人にしていただいていました。

その後、その方から当日のお話がどのようなものだったか、ご連絡いただきました。

まず、ご本人の体調が悪いとのことで、他の方が座っているパイプ椅子ではなく、大きな背もたれがあってゆったり座れる椅子が用意されていたとのことでした。

さらに語り合いの場に沢山お菓子入った入れ物があり、配られた紙コップに好きなお菓子を好きなだけ入れて席に座り、参加者と語り合いながらお菓子を食べたそうなのです。

「お好きなものをどうぞ」と言われて紙コップを渡され、どのお菓子にしようかと胸躍らせた時に、「好きなものを選んでいいんだという感情を長い間忘れていました」。

私も「家庭モラル・ハラスメント」に書きましたが、夫がいなくなった後、子どもと焼き芋を買いに行き、そこで「好きなものを選んでもいいんだ、高い、不味い、なんでこんなものを買ってくるんだ!」と怒られないんだと、焼き芋屋の熱い鉄板をのぞき込んで、めくるめく思いがしたことを思い出しました。

夫と暮らしていると選ぶのは夫が気に入りそうなもの、怒られないものだけ。少しでも怒られそうだったら手は出さない、どんなに自分が欲しくても。それがモラハラ家の普通の生活でした。

この語り合いの会に出られた方はその後離婚され、好きなお菓子をいつでも選んで食べられるようになったそうです。

普通の人が聞いたら「たかがお菓子、好きなものを買えばいいじゃない」と思うでしょう。そのたかがお菓子すら好きなものを選べない、相手の機嫌を見ながらでないと買えない。

これがモラル・ハラスメントです。