弁護士の無料相談にご注意を

モラル・ハラスメントで検索すると、この頃弁護士事務所が沢山ヒットするようになりました。弁護士は余っている時代。若い弁護士は仕事をとるのにネットを活用しているのがわかります。できるだけGoogleで上位に表示させてもらいたいので、SEO対策もばっちりですね。

さて、先日「ある弁護士のHPに『初回相談料無料』と書いてあったので相談に行ったら、相談料を取られた」というお話を伺いました。「無料じゃないんですか?」と聞き返せばいいと思いますが、いざ弁護士を前にして、それは言いにくい。きっとなんやかんやと理屈をつけて、こちらの思い違いということにされるのであろうと私も思います。

今弁護士の報酬は自由なので、どういう内容でも好きなように作っていいことになっています。必ず契約の時に気をつけていただきたいのは、着手金で何をやってくれるかを確認すること。本当に様々です。

これについてはまた別に書きますが、今回の「初回無料」は、いわゆる「撒き餌」です。この撒き餌で相談に来られた方の話を聞き、この場で契約をさせたい気持ちが透けて見えます。弁護士の契約については本当にいろいろなのですが、手付金は1件なんぼで、法テラス基準では終了までこの手付金で行います。ベースになる「離婚、親権、養育費、財産分与、慰謝料、年金分割」はこれだけで、婚姻費用、面会交流などは追加費用が発生します。

↑これは避難応援プロジェクトでやってます~。

つまり、月に何件新規顧客と契約するかということで、弁護士は日夜営業努力をしているわけです。初回無料の撒き餌で来た客が契約せずに帰ったら、分単位で稼ぐ弁護士はタダ働きになり、手付金をもらい損ねます。だから契約せずに帰ろうとした客に「はい、相談料」と手を出したのではないかなーと私は思う。

もし、「契約した場合は初回無料」ならば、HPにそう書かなければならないはずですが、私も見直しましたが書いていません。「いやいや、それは弁護士の世界の常識ですよ」というなら、もう弁護士の世界って魑魅魍魎が跋扈(ちみもうりょうがばっこする)する、恐ろしい世界。怖くて契約なんかできませーん。

一番確実なのはどなたか利用された方の紹介です。

第2回「避難応援プロジェクト」無事終了

今年度第2回の避難応援プロジェクトが終了しました。コロナのため、小部屋ではなく大きな部屋にしたので、膝を詰めて作戦を練る雰囲気はありませんでしたが、今回も時間をオーバーしてみっちりのプロジェクトでした。

毎回アドバイザーとして元被害者の方がおひとり参加されるのですが、今回はおふたりが参加されました。ちなみにこのアドバイザーにつきましての募集はしておりません。

5人という少人数にしたのは、ひとりひとりの方々のご質問を受けたいからです。最初30分ほどは、みなさんが知りたいであろう調停や裁判のフローやかかる費用などについて、そして元被害者の方がモラハラ生活からどう抜けられたかなどのお話を伺います。なお、私の避難話はありません。

そしてその後1時間は前もっていただいたご質問に対するお答えをいたします。誰がその質問をされたのかは公表しません。そしてラスト30分がフリー質問タイムです。参加者が毎回違うので、その回によって質問の傾向が違いますが、やはり多くは財産分与と取りっぱぐれない養育費の決め方です。

避難に使用する業者はどこがいいかなどもありましたね。東京は業者がありますから、それほど苦労せずに行けますね。割高ですけど。

私は東京に来る前に、昼逃げのお手伝いをしたことがありますが、大体こういうことは予定通りには行かないもので、よく「病院に行く予定だった夫が急に取りやめになった」などのアクシデントが入ります。その時のために業者と打ち合わせる、変更の際の追加料金を聞いておく、何よりパニックにならないことが大切です。

弁護士や、使える機関の情報、評判なども、具体的名前を入れて出します。こういうことは行政の相談会ではできないし、5人という少人数だから、個々のご相談にもきめ細かにお答えできます。

去年から始めてまだ5回なので、試行錯誤で取り組んでいます。とにかく助成金頼みなので、この助成金が通るかが最大の課題です。来年どおしよー。

魔法の言葉

いろいろな相談を受けている人たちが異口同音に言うのは「相談される方は魔法の言葉を知りたくて来るのよね」ということです。

「夫がアルコール依存症」「意地悪な義母とうまくやっていきたい」「子どもがひきこもり」などなど、とても身近で深刻な問題で来られます。ネットをググればそれなりの回答のようなものは山のようにあります。おそらくここに来られる前も沢山の機関や人に相談されたのだと思います。

あちこち相談し、いろいろ試してみたけれどなかなかうまくいかないという方の表情は本当にに暗くて、疲れ切っています。もうこういった類の悩みは小手先では無理で、エイっと大ナタを振ることが求められますが、それを言っても「でも」「だって」「どうせ」という3Dワード。

「相談をする方は、これを言えばぱっと解決するという魔法の言葉が知りたいのよ。」

簡単に、一言で、人を変える魔法の言葉を教えてくれと言う。それを言えばアルコール依存症の夫はぴたっと酒を止め、意地悪な義母は優しくなり、子どもは引きこもり部屋から出て働くようになる魔法の言葉。

そんな言葉があったら私も知りたい。

コロナが持ってきたもの

コロナ禍はずっと世界中を混乱に陥れていますが、ひとつだけちょっとしたいい事もありました。長く続けていた調停がパタパタと決まっていったという話を聞いたのです。それもひとつふたつではなく、いくつも。

コロナ自粛が長く、裁判所がストップしていましたので、調停も裁判も行うことができず、当事者の方たちも動くことができなかったことが原因とみられます。ずっとこのことばかりを考え続けいたのに、裁判所が「しばらく休止です~」となって何もできなくなってしまった。それも3か月近く。

人間何もすることがなく、ぼーっとしていると、どうも考えが変わっていくようです。なぜ取り下げたり和解に応じたりするかは個々の事情によって違うと思いますが、当事者目線で考えたらたぶん「どうでもいいか」という境地になったのではないでしょうか。

あれほどかっかとしていたのに、長い間何もしていないと、かっかとしていたのがバカらしくなったものやら、コロナで生活の方が大変になったものやら、とにかく被害者側にとっては良い方向に向かったという話をいくつも聞きました。

人間かっかとしたら、しばらく時間を置いてみる、その場を離れてみることも必要なことなんだなと思いました。コロナ禍がもたらした、ひとつの解決策かもしれません。ただ、3か月も何もしない、できないことなんて、そうざらにあることではありません。もうこれは「運が良かった」としか言いようがない。チャンスの女神が走ってくる一瞬を自分に引き寄せた、がんばったご褒美かもしれません。

病院についてきて欲しい

被害者の方の掲示板への書き込みの中でよくわからないものの中に「夫が病院についてきてくれなかった」というものがあります。

私は両親ふたりとも働いていたので、中学生以上はひとりで保険証とお金をもらって病院に行っていました。そういうものだと思っていたから、病院とはひとりで行くものだと思っていました。

たとえばとても交通の便が悪いところで、夫から車で送ってもらわなければならない所に病院があるとか、ひとりでは動けないほど状態が悪いとかならば別ですが、モラ夫に病院についてきてもらったら、「忙しいのに」「なんだこれくらいで」「体調管理くらいできないのか」などなど、嫌みと文句たらたら、もしくはぶすっと押し黙って何も言わないのはわかっているので、むしろ来てもらわなくていい、ついて来られたら何を言い出すかわからないのが怖い、と私なら思う。だから出産のときも付き添ってもらわずにひとりで産みました。

それなのに「病院に付いてきて欲しい」のは、とても重篤な病気の可能性があって、ひとりでは受け止めきれないのか、そのような重篤な病気になったら、さすがのモラ夫も心配してくれるのではないかという淡い期待があるのか、日常注意しなければならないことがあって、それは医師の口から夫に言ってもらわないと夫は理解できないとか、そういうことなのでしょうか。

モラ夫が心配するのは病院費用と俺のメシはどうするかであって、妻の体ではありません。どちらも落ち度は妻にあるので、腹が立つだけです。重篤な病気でも性交渉は無理くりでもやってきます。そういうものなのです。いくら医師が夫に「こうしてください、ここに注意してください」と言ったところで、モラ夫は人からの指示を「命令」ととり、それは俺様モラ夫が非常に嫌うものなので、むしろ腹をたてる可能性が大です。

もし、「夫が自分の体を心配してくれて」「これをきっかけに良くなるかも」と思うのでしたら、そしてそれをきっかけに労わってくれるようになったなら、その人はモラ夫ではなく、ただの昭和の勘違い親父だったということです。

妻が夫より収入が多かったら

今開催中の「避難応援プロジェクト」でよく出る質問です。

Q:妻が夫よりも収入が多い場合、別居しての婚姻費用は妻から夫に支払うのでしょうか。

A:はい、そうです。年金分割も、妻の方が収入が高い場合は、妻の年金の分割になります。ただ婚姻費用の場合、妻と子が一緒に住んでいる場合は子の養育費分を夫に請求するので、計算がややこしくなると思います。それでも婚姻費用が欲しいという夫がいたら、

「早く別れる決心をしてよかった」

と思えます。ヒモは早く切るに限る。

年金分割は夫婦が一緒に暮らした期間の分割になりますから、妻の収入が多い場合は早めに別れないと老後の大切な年金を沢山夫に持って行かれます。もらう場合は「がっかり、たった1万円」ですが、持って行かれる場合は「1万円も盗られる!」と思うでしょう。

何事も早めの決心が吉です。

第1回プロジェクトが終了しました

「モラル・ハラスメントのすべて」

6月20日(土)に本年度初めての「モラハラからの避難応援プロジェクト」を開催しました。当日ご参加くださったみなさま、お疲れさまでした。

いつもプロジェクトは2時間が濃厚で、前もっていただいていた質問が次から次へと繰り出されるので、毎回やっている私も脳みそぎっしりになりますので、きっとお帰りになるときは、ふらふらだったのではないでしょうか。

このプロジェクトは毎回小さな部屋で行うのですが、今回は三密を避けるため、大きめのお部屋をご用意しました。プロジェクトの内容からして、本当は小さな部屋でみっちりとやりたいところでしたが、コロナ対策、いたしかたない。

そして今回は仙台と岡山フェリースを結んで、リモートで行いました。それぞれの会場にお越し下さった方はリモートでの参加です。私も地方に住んでいたので、この類の催しがないことは知っています。大都市ですらDV講座には人は集まりません。ましてや地方では難しいでしょう。

コロナは様々な生活スタイルを変えましたが、ことこの「リモート」に関しては必要に迫られて取り入れてみたら存外便利なので、緊急事態が終わっても継続していく会社や人が多いと思います。私もそのひとりです。

家から出なくても、PCやスマホさえあればそこで用が足せるなら、それにこしたことはないですから。同様に考えている人も結構いて、この分野は急激に進むと思います。

先日「Back to the future2」を見ていたら、家のスクリーンに相手の顔が映り、会話をしている場面がありました。制作年の1985年はこれが未来だと思っていたでしょうが、その想像通りにITは進んでいます。進んではいますが、風習や生活スタイルはそのままなので、今一つスタイリッシュな未来に住んでいる気分になれませんが。

リモートの他に今回活躍したのは先日楽天セールで買った「スマートウォッチ」

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私が買ったのはこれ。睡眠時間や歩行距離、メールやline通知機能が欲しくて買いました。
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友人のお勧めはこっち。バンドの色が沢山あって、こちらの方がおしゃれ。

クーポン利用で2,880円でしたが、今回は大活躍。プロジェクトの間に各地から「声が聞こえにくい」「もっと音を大きく」などの指令がこのスマートウォッチに入ってきます。司会進行しながらこのスマートウォッチがブルブルしてLineのメッセを伝え、あたふたとPCやタブレットを操作するという、なんとも忙しい体験でした。スマートウォッチ、まだ買って10日だけどこのために買ったみたい。

数年前、ウェアラブルという身につけるコンピュータがあるというのを知りましたが、もうすでに私でも買えるくらいの価格になっています。プロジェクトもリモートが普通になりましたので、調停もあまり遠くに行かなくてもできるようになったらいいですね。

ラーメンの恨み

前の「ラーメンシェア」で思い出しました。

まだ子どもたちが幼かった時、我が家は週に1度は外食でした。外食といってもラーメンだったりしますが、とりあえず、あまり文句もなく機嫌を損ねることもあまりない外食はとてもありがたいものでした。

私が食べるラーメンはいつも一番安い「醤油ラーメン」。子どもに分けるにはそれが一番良いからです。夫はいつも自分がその時に食べたいラーメンを注文していました。

ふたりの子どもを連れての外食は大変です。隙あらば這ってどこかへ行ってしまいそうになる下の子を小脇で押さえ、上の子にラーメンを取り分けて食べさせる。夫はひとりでうまそうにラーメンをすすります。

一度でいいから私が好きな白髪葱がたっぷり乗ったラーメンや、コーンバターラーメンを食べてみたいなと思っても、何しろ子どもに分けなければならないので、それはできませんでした。大体むずかる子どもを片腕で押さえたり、あやしたりしながら伸びきったラーメンを必死ですすらなければなりません。

「そんなんじゃ、食った気がしないだろう」

食べ終えてシーシーと爪楊枝で歯をせせる夫。

せめて食べ終えたら子どもをひとり預かって欲しいと思っても、そんなことはするはずもなく言えるはずもなく、考えつきもしない。子どもの面倒を見るのは母親の役目だからです。

夫は人の前ではイクメンの皮を被りますが、それは場面によります。温泉はゆっくり入りたいからひとりで入る。私はふたりの子どもを追いかけまわしながら、夫より先に出なければ機嫌が悪くなるので、わさわさと手早く出る。食事は自分が楽しみたいから子どもの面倒はみないし、大体子どもの面倒は古代より女の役目←この時はイクメンはしない。

そしてこのことを親や友人に愚痴ったところで「そんなの当たり前じゃない」と言われます。

母親が自分の分を分けるのは当たり前じゃない。

母親がひとりで子どもの面倒をみるのはあたり前じゃない。

夫は仕事で疲れているんだから。(私もフルタイムで仕事をしているんですけどー←これには「女の仕事と男の仕事は違うでしょ」の返答がある。あのー、私の仕事って男女区別ないんですけどー)

父親は何もせず、妻が伸び切ったラーメンを片手に子どもを抱えながら食べていても当たり前でした。

こんなのを見ていたら、子どもを産もうという女性がいなくなるのは当たり前だ。

結婚していた頃のことを思い出すことはほとんどないけれど、何かのスイッチが入った時は思い出す。

食い物の恨みは底なしだ←添てんさん節入るw

給付金の行方

我が家にもやっとアベノマスクが届き、コロナ給付金の申請書も出しました。さて、給付金はいつ私の口座に振り込まれるのでしょうか。東京は都会だから早いというわけでは今回はありませんでした。小さな自治体ではもうすでに振り込まれていますし、都会は人口が多い分、発送量も処理量も多くなりますから、遅れがちになるのはいたしかたないかなと思います。

給付金を個人ではなく世帯ごとに配ることについては、多くの方が異議を唱えました。もちろん私もです。

すでに避難している被害者に対しての対応はしてくれました。でも、同居をしているDV被害者は世帯主に振り込まれてしまうから、本人の手には入らないではないかと、これまた心配して下さる方が大勢いましたが、同居しているDV被害者の場合、振込先が本人であろうと夫であろうと、本人の手には渡りませんから同じです。


もし本気で「本人に渡してあげたい」「個人別の振り込みを!」と仰っているのであれば、ちょっとDVのお勉強からし直した方がよいと思います。個人の口座に振り込まれても、モラ夫は「家計に入れるから寄こせ」と言います。言わないまでも被害者ならば「ぜひ家計費に入れてください」と自分から差し出します。それがDV家庭で普通に行われている普通の忖度です。

ここで渡さなければモラ夫は「不機嫌」「無視」「家のあらゆるところで威嚇の大きな音を立てる」「子どもに皮肉をいう」「あらゆる場面で嫌がらせを行う」といった攻撃に出ます。家中に響く「ドタン!バタン!ガシャン!」という苛立ちを伝える音、もしくは完全無視の不機嫌。

「早く出せ!」「10万円寄こせ!」「言わなきゃ出さないのか!!!」「出せ出せ寄こせ!!!!」

それがわかっているから「どうぞ」とお金を差し出します。夫は寄こせとは言いませんでした。妻が自分から差し出すのです。

これがモラハラです。もし今回給付金が「これ、君の分だから」と、夫が妻に渡したら、夫は加害者ではないか、加害者ならば何か企んでいるかのどちらかです。

私がまだ結婚している時にも似たようなお金もらったことがありました。子ども給付だったかな。その時、夫は確かに「○○を買おう」と私に言いました。私は賛成しました。夫の言うことに反対は言えません。言えないから反対という思考すらでてきません。考えるということも思いつかず、夫がそういうならばそれを買う。なんの疑問もなく、「いいわね!」と言う。

それがモラハラ被害者と言うものです。

【くどいけど言う!】まだ間に合います!

https://digital.asahi.com/articles/ASN4Z6JVHN4ZUTFL007.html

総務省は5月1日以降も自治体に申し出れば別住所で受け取れるようにするとしている。

すでに夫に支払っていたら、後から返還を求めるとのことです。
「え?あのケチモラ夫が返還なんかしないわよ」と思われるでしょうが、返還しなければおそらく(おそらくですよ!)税金などと一緒に差っ引くと思います。それも支払わなければ差し押さえもするでしょ。

あー、国はなんでもできるわー。この手で養育費もやってくれればいいのにー。