結婚相談所に来る男女の希望

たまたま結婚相談所にお勤めの方とお話しする機会がありました。その結婚相談所は入会金も高く、月会費も高い。私は結婚相談所とはよさげな相手を紹介してくれて、セッティングしてくれて、結婚まで導いてくれるものとばかり思っていましたが、これは大きな誤解であることがわかりました。

彼女が言うには結婚相談所とは結婚したい男女をストックしておくところで、ご希望の方を自分のものにするには自分を大いにアピールせねばならないのだそうです。

いわゆる「マッチング」というのは、こちらがいいなと思っても、あちらがそう思ってくれなければ会うこともできない。どう売り込むかが「それは会員さんががんばってもらわないと」と仰っていました。

そうか、結婚相談所は会社の人ががんばってくれるのではなく、自分の魅力を最大限にアピールして、会ってもらうようにしなければならないものなのだということを初めて知りました。

ちなみに女性が相手に求めるのは当然収入ですが、この紹介所の場合「年収3千万以上」だそうです(汗。そして男性が女性に求めるのは「顔」だそうです。「ガッキーみたいなタイプで」と、平然と言うし、「落としても蒼井優」などとほざくそうです。

そして年収3千万はおろか億単位の方は、50代でもちゃんと20代の結婚相手が見つかるそうです。

#年収が高くてもケチはいますからね、結婚してじゃぶじゃぶ使わせてくれるかどうかは別の話だから。

それ相当のスペックの方たちが集まる結婚相談所に入会するには、こちらも売れるものを用意する必要があると。女性は若いというだけで他に何も持っていなくても売りになるそうです。

電話相談を受けていて、この頃婚活パーティなどで知り合って結婚した相手がモラハラかもしれないという話を伺うことが多くなりました。これは「結婚ありき」で突っ走ると「あれ?」と思っても、スペックがこちらの条件に合っていれば、全部見なかったことにしてしまうからというのがとても多いような気がします。

電話相談始まりました

お待たせしました。私のオリパラ活動で延び延びになってしまった電話相談の受付を始めました。お申込み詳細はこちらをお読みになって、受付フォームからどうぞ。

https://morahara.cocoon.jp/denwasoudan.html

この相談から実際に避難に踏み切り、離婚も成立された方、まだ続行中の方など様々な方がいます。ただ言えることは、この相談をすることで筋道がたてられ、何をすべきか、どうやってするのかを私がアドバイスしますので、それに沿って動くことができたということです。

長年相談業をしていますから、いろんな例を見ていますし、どういう制度があるかも知っています。ただ、お住いの地域によってできることできないことがあるという壁はあります。そこで「ダメなんだ」ではなく、どこかに抜け穴はないか、突破口はないかと地元の相談所をあちこち探し、ご自分で探し当ててくる方がとても多いです。

これはもう喝さいです。私はきっかけにすぎません。結果を導き出したのはご自分の力です。というわけで、そのきっかけを作るために、よろしかったらこの電話相談をご利用くださいませ。通信料はかかりません。

男女参画センターと婦人相談所

DVの相談を専門に受けるのは男女参画センターと配偶者暴力相談センター(配暴センター)です。これ以外の場所でも相談はできますが、専門ではないので、ズレたお答えが返ってくることがありますのでご注意ください。

以前人権相談に行ったら「そんなこと、どこでもあるでしょう。我慢しなさい」と言われた方がいました。人権相談は相談員が年配者の場合が多く、更に地方には「女はかわらしく旦那様の言うことをよく聞いて」という、いつの時代やねん!という発言をする人がいまだにいますから、やはりここは専門のところの門をたたくべきだと思います。

よく男女参画センターと婦人相談所(配暴センター)はどう違うのかという質問を受けますが、役割分担が違います。夫から身体的、精神的、性的DVを受けていて、実際に避難を考えている場合は配暴センターです。もちろん男女参画センターでも相談は受けられますが、あくまでも相談だけで、避難などの手配はできない場合が多く(できるところもあります)、実際の行動は配暴センターの担当になります。

つまり、心のケア的なものは男女参画センター、実際に避難する場合は配暴センターです。
まだ迷っているという場合はまず男女参画センターの門を叩いてください。担当者が「これは今すぐ動いた方がいい」と判断したら配暴センターへ連携されます。

ご本人の意思は必ず確認されます。嫌だと言えばそこで終わります。無理やり避難をさせるようなことはありません。ただ、回数制限があって延々と相談だけを続けることができない所もあります。吐き出したい、誰かに話を聞いて欲しいという場合はここだけではなく、<DV相談+(プラス)>0120-279-889との併用を考えてみてください。

あ、私の電話相談もご利用くださいね。


DVは通報して欲しいか

盆、正月、ゴールデンウィークはモラハラ家庭にとって耐えなければならない三大鬼門です。長期の休みでイライラしているモラ夫は本当に些細なことに難癖をつけ、わけのわからない持論を展開し、謝れば怒りが更にヒートアップするし、黙っていてもなぜ黙ったままなんだ、俺をバカにしているのかと激高します。

友人から聞いた話ですが、ある夜、同じマンションの近くの部屋から「ドドン、ガッシャン!」というものが壊れる音と、女の人の叫び声と泣く声が聞こえてきたそうです。

「DVだと思うから通報したかったんだけど、どこの部屋なのかわからなくて」

右隣ではなく、左隣かなと思ったけれど、上階かも下階かもしれず。マンションは上下階の音もよく通るので、通報しようにも部屋番号がわからずできなかったそうです。しばらくして泣き声は止んだのでそれまでだったそうなのですが。

私は被害者の方から「わざと窓を開けて声が近所に届くようにしていたんだけど、誰も通報してくれなかった。通報して欲しかった」という話を聞いたことがあります。それくらいなら自分で通報したらと思うかもしれませんが、自分で通報はなかなかできません。

現在では子どもの泣き声はさすがに敏感になり、通報もためらわずに行いますが、大人のケンカ(虐待)の場合はなかなかできません。近所だから後から面倒くさいことになるのではないか、何か言われるのではないかと思うと、通報すべきかどうか悩みます。

しかも何号室かわからない泣き声では通報しても警察が困るでしょう。通報はピンポイントで「〇号室で女の人の悲鳴が聞こえる」としなければ、何号室かわからなければ行きようがない。

大声や鳴き声がずっと続いていれば警察が来て特定もできるでしょうが、警察や消防は結構時間がかかって、到着までへたをすると30分くらいかかったりします。

「誰かに通報して欲しい」よりも、自分で警察や役所に行って相談した方が確実かなと思います。その時にレコーダーに録音しておけば「これはひどい」とわかってもらえます。私も何度か録音を聞かせていただいたことがありますが、やはり臨場感のある録音の方がこちらも身を乗り出してご相談を伺う体制になります。

できれば録音を、そしてそれを持って役所のDV相談担当へ行って下さい。

コロナ禍での長期休み

今年のお盆が終わりました。毎年盆、正月、GWはモラハラ家庭の3大緊張期ですが、今年のお盆はコロナの緊急事態宣言もあり、実家へ行くなどの外出もなく、ただひたすら家にいる時間が長かったと思います。本当にお疲れさまでした。

相談を仕事にしていると、予約なく緊急に来られるのは月曜日と金曜日、そして長期のお休み明けです。金曜日は午後、時には仕事が終了する直前の17時前、月曜は午前に集中します。これは私だけでなく、多くの相談担当者が言っているので、どこの家もお休みの間に何か発生するようです。

金曜に飛び込んで来られる方は「土日に何か起こるかもしれない」という不安で来られる方が多く、月曜は実際に何かあって来られます。多くは「出ていけ、離婚だ」と言われたというものです。

本当に男性は簡単に「離婚だ、出ていけ」と言います。息を吐くようにこの言葉を言います。それがどれくらい妻に不安や衝撃を与えるかまったくわかっていません。「では離婚しましょう」と置手紙を置いて出ていくと「勝手に出て行った」と、これも判で押したようにみんな同じことを言います。

#出て行けと言ったから出て行けば、勝手に出て行ったになるという不思議現象

冗談だったのに、本気にする方がおかしいと、これもまた判で押したように言います。子どもを連れて出て行けば「連れ去り、誘拐」と言い、置いていけば「子どもを置き去りにした」「捨てた」と言う。こんな人たちにかまっている時間はありません。

こんな人たちに振り回されるのはもうご免です。あなたが生まれたのは、こんな人生を送るためにではありません。あなたはもっと生き生きと楽しく暮らす権利があります。

不安を抱えて日を過ごすよりも、相手に振り回されない気持ちでいること(すごく難しいですが)相手に頼らず、自分で生活するにはどうすればいいかという情報を集めること、そして実行に繋げることが大事だと毎度思います。

男女参画センターでは無料のご相談を受けています。またDV相談+(プラス)
0120-279-889でも、あなたの気持ちに沿った相談を受けています。苦しくなったら電話をしてください。

とてもわかりやすい文章で書かれた共同親権

共同親権に関してとてもわかりやすい文章で書かれたものがありましたのでご紹介します。

”面会交流要求で過激化する人たち された側の立場への思いやりが全くない 離婚後の共同親権の危険性を示す”

http://inotoru.blog.fc2.com/blog-entry-5031.html

このブログの筆者猪野弁護士は取材を受けた北海道新聞が、言ったことの真反対の記事を書いたとして北海道新聞に照会文を送付しています。真反対の記事とは物騒です。記者が聞く力がなくてそうなったか、最初から思っている記事を書くために「弁護士」という肩書を持つ人に取材をし、専門家の意見として歪曲して記事してしまうとしたら、これはもうジャーナリズムではなく、新聞を利用した自己作文発表です。

この猪野弁護士が書いているとおり、過激になればなるほど一般はドン引きし、裁判所は怒るんだけどなぁ。

コロナで変わった調停

こちらの続きです。

コロナで調停が少し変わっています。昨年コロナのため裁判所が一時閉じてしまいましたが、再開後も外に出ることができない方のために電話での調停が増えています。今までもあったのですが、機材(普通の電話です)が充分でないため、希望する方全員が利用できないこともあったようです。

ところがコロナのため国の方針として「Stay Home」と言っているからには出かける機会を減らすようにしなければならないので、設備(電話です)を増やして対処しなければならないので、ここを増強しているそうです。

弁護士に依頼している場合は弁護士事務所に本人が行って、そこでスマホをスピーカーホンにして弁護士と一緒に話をします。もし弁護士に依頼していない場合は自宅で電話を受けます。

今までは相手方の住所を管轄する裁判所へ行かなければなりませんでしたが、この方法だと自宅近くの弁護士に依頼することも可能ですから、二人分の旅費を考えなくても大丈夫になります。便利になりましたね。

ただ、自分の窮状をしっかりと訴えたい場合は、電話だと充分に伝えることができませんので、できれば本人が実際に行くのが一番です。でも、ハズレの調停委員の場合はどっちにしろわかってはもらえませんけど。

もっと進んでZOOM調停になるともっと細やかな調停ができるのではないかと期待しているのですが、なにぶん機材(電話です)を増やすのも時間がかかっているので、難しいかもしれませんね。

死ぬ死ぬ詐欺は卑怯者のアイテム

以前ここで描いた大阪教育大付属池田小事件の宅間守。


#「大阪教育大付属」と付けるのは大阪には池田市立池田小学校という学校があり、混同される方がいると本郷さんが仰っていましたので、正式に大阪教育大付属と記します。

ここで宅間守について書きました。200万円のお金をとって(慰謝料という名目ですが、元の配偶者としては200万円を払ってでも別れたかったのでしょう)離婚したものの、しつこくストーカーを続け、大量殺人事件を起こしたのも元妻が自分と別れたからだ、別れなかったら子どもたちは死ななくて済んだ、子どもが死んだのは元妻のせいだと言い続けていました。

自分が何かをしでかしたら全部人のせいというのは、モラハラ夫がよく使う手です。「お前のせいだ」「お前が悪いからだ」という責任転嫁はモラハラ夫の特徴的な行動です。

モラハラ被害者同盟からは今では普通に使われている言葉が生み出されましたが、「死ぬ死ぬ詐欺」もそのひとつです。モラハラパブである方が使われたのが最初です。

別れたら死ぬと言われ、離婚できない方もかなりの割合でいます。「殺してやる」は警察が出動できる言葉ですが、「死んでやる」というのは除外されます。しかも「俺が死んだらお前のせいだ」と言われれば罪悪感から家を離れる決心がつきません。

そういう方には私は「死にたいというのは本人の希望ですから、本人のなさりたいようにさせればいいでしょう。一人前の大人が自分の意思で行動するんです。尊重してあげましょう」と言います。

「死ぬという行為を誰かのせいにするというのは暴力です。相手の体を傷つけるのも、心を傷つけるのも暴力です。そして自分の意のままにするために自殺するぞと脅かすのは最高級の暴力です。自分で暴力をふるっておいて、それを人のせいにするのは宅間のような人格が破壊された卑怯者のすることです。彼が死んでもまったくあなたに責任はありません。彼は自分で死を選んだのです。それは彼の責任においての出来事です」

誰かを動かすために死ぬ死ぬというのは、3歳児が「全部ママのせいだ!」というのとそっくりです。責任を誰かになすりつけて人を動かそうとするという悪知恵だけはいっちょ前にあって、誰かを愛するという部分が発達しないままに大人になった人。

死ぬ死ぬ詐欺は卑怯者がよく使うチープなアイテムですので、惑わされないようにしましょう。大体人を死にそうな目に遭わせておいて、離れると言ったら「死ぬ死ぬ」とは何事だ!バカじゃないか。

今の調停の傾向

パブにこちらの記事を読まれたあやめさんから感想の投稿がありました。やはりあやめさんもハズレの調停委員にあたり、嫌な思いをされたそうです。

私も弁護士をつけていなかったので嫌な思いをしました。弁護士がついているのといないのとでは態度が違う調停委員がいるというのは周知の事実です。以下、パブに書いたものですが、こちらにも書いておきます。

————————以下「モラハラパブ」から転記+付け足し

本来あの仕事は裁判官がするものです。ところがその裁判官の数が圧倒的に足りない。そのため、一般公募してやりたい人を募っているものです。

試験で合格した一般の人が調停委員をしていますが、法律もカウンセリングも知らないままに調停委員をしていますので、そこは裁判官からご指導を受けながら調停をしています。調停の最中に裁判官に来てもらい、「これ、どうしたらいいですか?」と聞きながら進めています。

ところが調停の数に比べて裁判官の数が少ないので、いつもでも呼び出すというわけにはいかないようです。

私も全部裁判官とは言わないけれど、調停官みたいな人を育成してこの仕事をさせるべきだと思います。国は「調停委員で間に合ってるでしょ」とばかりにこれをやろうとしない。人を育成するためには膨大なお金がかかるからです。

また、調停委員という職業も、元々地元の名士のような方が「まぁまぁふたりとも我慢するところは我慢して」などと言いながら治めてきたという歴史があるようです。ただ、さすがに調停委員に対する苦情が相次ぐので裁判所も考えているようで、今は大都市圏はちょっと傾向がかわりつつあるそうです。現在はその過渡期のようですが、地方ではいまだに名誉職、推薦がないとなれないままなのではないかと思います。(私の想像です)。

この人達の予定も考えた上で、次回の調停日を決めないといけないので、予定がたてづらいし、常勤の裁判所の職員だったらいいのにと思ってました。

私もそう思います。当事者二人、弁護士がいたら二人、調停委員二人、調査官、裁判官の予定を合わせなければならないので次回の予定がずっと後になったりします。

決めなければならないのは養育費や婚姻費用の金額なので、もうAIを使って計算してもらった方が手っ取り早くていい。

もし何らかの事情で算定表に以外にはじくときは、それをプログラミングしておけばいい。

もし私が弁護士をつけていたら机をバンバン叩いて「生意気だ!」なんて言わなかったと思います。

だから、調停は弁護士がいた方がいい。必要経費だと思ってつけるべきです。

やっぱり弁護士は必要だ

離婚を考えているで弁護士を依頼すべきかどうか悩んでいる方もいるかもしれません。何しろ手付金だけでなく、成功報酬も必要となると、かなりの金額がかかることになります。どうしようか迷っている方にお伝えします。

絶対に弁護士は必要です!

弁護士に依頼しない場合、すべての交渉をひとりですることになります。特に裁判所というところに初めて行く方も多いと思います。最初に会うのは調停委員という人ですが、(調停委員でググってください)この方たちの質があまりにもバラバラです。

私はこの部分をAIでやった方がいいのではないかと思うくらいバラバラです。人の心情を機械が理解できるかと思われるかもしれませんが、それはプログラミング次第。人間だから心情を理解できるわけではありません。とんでもない調停委員も確実にいます。

裁判所にいるからといって法律を知っているわけでもない、勉強もしない人もいます。高圧的な人もいます。初めて裁判所を訪れ、必死で自分が受けた被害を話すのに、木で鼻をくくったような話し方をする人、専門用語をまくしたてる人、全然DVを理解できない人、ひたすら偉そうな人、そういう人とやり取りをしなければなりません。

これからの生活のことだけでも頭がいっぱいなのに、そういう人と交渉するのは相当厳しいと思います。

私は沢山相談を受けて来ましたが、「夫は口がうまいので調停委員は騙されると思います」と仰る方が非常に多いです。はい、一番身近なあなたがそう思われるなら騙されるでしょう。だったら、弁護士に依頼しましょう。こちらの言い分をきちんと伝えてくれる専門家にお願いしましょう。

必要な時に使うお金は惜しんではいけません。そのためのお金を貯めましょう。そして弁護士に依頼して使ったお金を回収しましょう。そのための必要経費です。

毎度ここでご紹介していますが、使うべきところでお金を惜しむと結局後から後悔するという回です。ちなみに我が母は使うべきところに使わなかったので、現在不満たらたらで施設におりますー。(あ、ちゃーんと今週はひっさしぶりで会いに行きますよー。この後忙しくなって時間がとれない予定なので今のうち)

裁判所を甘く見てはいけません。いろんな人がおります。もし、「いい調停委員さんだったよ♪」という方がおられましたら、それはもう運に恵まれたということだと思います。

弁護士に心当たりのないかたは法テラスが紹介してくれます。法テラスは法務省が管轄している機関なので安全です。収入の少ない方向けに扶助制度があり、相談は3回まで無料、弁護士依頼も安価でできます。その安価もない方にはローンもあります。ご相談ください。