結局は家族バラバラ

従妹の家は自営業で、いつもお金があり、叔父も叔母も優しくて子どもの頃とてもうらやましく思っていました。叔父も叔母もいつもたくさんのお小遣いをくれ、従妹は趣味のピアノを上手に弾いていました。

三世代同居の祖母が亡くなり、叔父が亡くなり、近所に住んでいた従弟が叔母と同居することになったことから騒動が始まりました。気がいいと思っていた従弟は配偶者に気をつかい、配偶者の気を引こうと母親につらくあたるようになったとのこと。

そのあたり方も尋常ではなく、もはや老人虐待だとのこと。

従妹はその弟とは絶交状態にあって長く連絡をとっていません。私が幼い頃うらやましく見ていた家はそれなりの問題を抱えていて、今はもう家族がバラバラになっただけではなく、それぞれがそれぞれを恨み、憎んでいます。

共同親権だ、家族の絆だと言っても、長い年月を経ると人は変わり、家族も変わっていく。どんな未来を思ってどうしても親権が欲しいのでしょうね。一緒に暮らしても、最後はこうやって憎みあう家族になってしまうかもしれないのに。

生煮えのまま法律を作るつもりか

ずっと法務委員会やら衆議院やら参議院やらを見てきましたが、はっきりとわかったのは「とりあえず法律を作ってしまえ。何かあったら変えればいい」という姿勢です。

なぜ「とりあえず作ってしまえ」なのか。多勢の自民党がうるさいからです。自民党を突っつく声がしつこくて、ねちこくて、めんどくさいからです。

何を聞かれても「それは裁判所で」と言いますが、そもそも日本の場合調停前置主義のため裁判の前に調停を経なければならない仕組みになっていますが、それは裁判官の数が足りないからです。

足りない部分を昨日まで普通の会社で営業していた、あるいは主婦だった人を集めて「調停委員」という名前をつけてその人たちに裁判官の代わりをさせているのです。なぜこんな大事なことを裁判官がしないのか。

今でも足りない裁判官が共同親権ができたらこれから一気に増えるのでしょうか?

#まさかでしょ

どうやら本当に「とりあえず作ってしまえ」と思っているようだという方向が見えてきたとたん、メディアからも弁護士会などからも「反対、反対」の声が怒涛のように巻き起こっています。

今から悲劇や騒動が予想されるのにそれでも作らなければならないのはなぜ?

もっと慎重に、きちんとそれが適応できる制度や仕組みを作ってからでは遅いのでしょうか。

「缶が当たった」と語っている

今日トップページの方に追加しましたが、「口論となった10代妻の顔面に500ml缶を投げつけ…翌日、妻と子どもが家を出ると「妻がいなくなった」と警察に相談 22歳の男「缶が妻に当たったことは間違いない

https://news.yahoo.co.jp/articles/2a15a9f24fb0d2ecc56094c0e4f027eec4bffd9c

口論して妻に未開封の500ml缶を投げつけるのもひどいけれど、悪びれず警察に「いなくなった」と言いに行くというのも世間知らずです。22歳の無職の男って、ヒモだったのでしょうか。

そして「缶が妻に当たった」と缶の意思で妻に飛んで行ったような言い方をするのがさすがだなぁと思います。俺がやったわけではなく、缶がやったのだと。

これが「でも缶を投げたのはお前だろう?」と言うと「投げさせるようなことを言った妻悪い」ときっというでしょう。

このごろシリーズのように言っていますが、自責の念がない人は共同親権を持つべきではありません。おそらくこの男も離婚になれば嫌がらせで共同親権を主張するのでしょう。

22歳の職なし男が親権欲しいなんて、アホちゃうか。

おれ「が」悪かったの遠い道のり

この記事の中でしばはしさんが「共同親権に向いていない親がいる」「それは自責の念がない親です」と答えています。

何かあった時にはすべて相手が悪い。自分は悪くないと言い張る。そのうち「いえ、ボクも悪かったと思いますよ」と言ってもそれはうわすべりの言葉で、その後で「僕も悪いけど相手があーだからこーだから」と延々と相手の非をあげつらい、「僕も悪かった」の内容がひとつも出てきません。

加害者更生プログラムを行っている団体の方のお話では「僕も悪かったけど」の「けど」が取れるのはとても難しいことだそうです。「けど」を言わなくなったらそこが卒業でしょう。

「自分が全部悪かった」と言えるには自分と向き合って、自分のいたらない部分を見つめて、どうしてそうなったかを分析して、その分析も社会が悪い、親が悪いと言わず、「修正する機会はいつでもあった、楽をしようと責任を相手に押し付けて逃げていたのは自分」と腹の底から言えるようになったら、

共同親権にしてあげる。

衆議院補欠選挙で自民惨敗 すべての席を失う

4月28日(日)に行われた衆議院東京15区、島根1区、長崎3区の選挙区で自民党はすべて敗北しました。派閥の政治資金問題で逆風があったからと言われていますが、もうそろそろ自民党の独走はいいかげんやめようという動きもあったかもしれません。

独走させると先日の「留守番は児童虐待」みたいな明治親父たちの法案を何の抵抗も疑問もなく通そうという動きになります。

「でも野党は頼りないし」というのもその通りだと思います。あの震災の時に与党だった立憲民主党の無様さは「やっぱり無理だったんだね」と思わざるを得ませんでした。

それでもへたなことをすると足をすくわれるという緊張感を持たせるためにも、投票に行って自民党の独走を止めなければなりません。止めなければ「女性に活躍していただく」と言った口で「留守番は児童虐待」というダブルバインドを平気な顔で言い続けます。

#働きに行ったら誰が子どもの面倒を見んだよ

共同親権法務委員会では徳島県第1区の仁木博文議員が、ずっとお昼寝されていたのはネット中継でも見ることができました。

自民党が議席を独占している間はやりたいほうだいです。一票は軽くありません。一票が重なれば大きな力になります。

選挙には必ず行きましょう。

「共同親権の賛成派の私ですら怖いと感じています」

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/80730

JBpressに掲載されたこの記事は、面会交流支援を行っていて、衆議院法務委員会の参考人として意見を述べられたしばはし聡子さんがインタビューに答えたものです。

このしばはしさんの意見の中で私が同感に感じる部分がふたつありました。ひとつは共同親権を進めるにあたって、「共同親権に向いている方」と「共同親権が難しい方」の二通りがあると言う部分です。

今共同親権を推し進めようと先頭集団(今変換しようとして戦闘と出たのですが、これも当たっているなぁ)に立ち、拡声器でがなりたてているような人たちは「向いていない人」です。もちろんこのようなことをする人には絶対に共同親権にしてはいけません。

もしこの人が共同親権を申してた場合は即時却下でしょう。

そのしばはしさんの言葉の中で、「向いていない人は自責の念がない人です」と述べられています。「誘拐」「連れ去り」と一方的に非難し、自分に非があるとまったく感じない人は共同親権に向いていません。

「連れ去った」のではなく、置いていけないから連れていくしかなかったのです。

#置いていったら「置き去りにした」というくせに

そしてしばはしさんは現在の裁判所の考え方にも疑問を投げかけます。

”調停裁判は「相手を変えよう」「相手を説得しよう」「相手を支配しよう」という理屈になりがちですが、離婚後も父母の関係は続きます。ですから、裁判所や司法の側にも争わない議論の進め方を考慮した改革が必要だと思います。”

これに私は賛成します。ただ、現在の裁判所の構図からいって不可能です。なぜなら裁判所とは争う場所だからです。争う場所でカウンセリング的なことができるはずはありません。

もしソフトランディングが可能なケースがあったなら(復縁ということではなく、共同親権が可能なカップルだったとしたら)、家族再生センターでも作って、定年退職した何も知らない調停委員ではなく、この方面に熟知した専門家を配置したらよいのです。

「争いたくないんです」「少しぐらい損をしても丸く収めて離婚したいんです」と仰る方は多いです。ただし、モラ夫の場合はこれはできません。できたならモラ夫ではありません。

しばはしさんが「向いていない人は自責の念がない人です」とはっきり言えるのは、現場にいる方だからこその発言です。第三者機関を入れなければならないほどの高葛藤な元夫婦の間に入って子どもを面会させるわけですから、モラ夫ひとりだけでも大変なのに、おそらくその現場にはモラモラ怒鳴り散らす父親や、わけのわからないことをいう母親がたくさんいるでしょう。

その父母たちを見ているからこそ「共同親権には賛成だけど今作っている法案は怖いと思う」という結論になるわけです。

「女性支援に関わる弁護士狙い撃ち」バイトルに勝手に応募され着信700件メール2000件…運営会社を提訴

https://www.tokyo-np.co.jp/article/323828

共同親権法案に反対する弁護士事務所が勝手にバイト募集の募集をされて、700件の電話着信と2000件のメールがあり、業務を妨害されたとしてサイト運営会社に500万円の損害賠償を提訴しました。

これがリーガルハラスメントです。「共同親権は子の健やかな成長に必要」と共同親権を強行しようとしている人たちの正体です。

これが弁護士でなく個人、しかもシングルマザー一人を狙い撃ちにされたらどうなるのでしょう、というかもうそれをされている人たちがたくさんいます。

離婚しても面会交流調停、養育費減額調停と間断なく申し立てられるので、日給で働いている方たちは裁判所に行くたびに収入が減りますし、弁護士費用もかさみます。

元夫は子育てをしているわけではないため暇があふれていますので、弁護士には依頼せずにひとりで来て、滔々と意見を述べて調停を引き延ばします。

こうやって嫌がらせをし続けている人たちが親権を持ったらどうなるか。医療、教育、行政といった子どもと関わる場所にうろつきまわり、嫌がらせをすることは明白です。

モラル・ハラスメントは精神的な嫌がらせという意味です。まさにこれはモラル・ハラスメントです。

共同親権を夢見ても

現在共同親権について国会で審議中ですが、共同親権を推進する人たちは大体ひとりよがりなので、すべて自分の思い通りに事が運ぶと思っていますが、果たしてそうでしょうか。

民法766条ができた時に、「父又は母と子との面会及びその他の交流」とひと言入っただけで、「何が何でも面交させろ」と裁判所から命令が出ることになってしまい、それが子にとって大きな負担になるということがやっとわかって、あまり強制しないに変わったのが令和2年。

そうなると裁判所は問題のある父母は会わせないということになり、共同親権にすれば親権があるから会えるよねとばかりに頑張っているわけです。

あの~、そもそも問題のある親には会わせられないというのは共同親権だろうが単独親権だろうが会わせられないんです、はい。そこ、わかってますか?

共同親権になったらオレのハンコがないと何もできないだろうとばかりにずかずかと他人の家に入り込もうとしているようですが、面会交流はさせられないと元々裁判所が判断を下しているような人には共同親権にはならないと思います。

そして審議の中で「養育費を払わないような親には親権はない」という言葉が出ていますので、今まで養育費を払っていない親に親権はないです。

#もしかしたらあわてて5千円とか振り込んで「払った、払った」と騒ぐんだろうか

「子の福祉」「子の健全な成長」とコピペのようにほざいていますが、あなたと交流することが子の福祉にならないのに「会えない子どもがかわいそうだ」というのが笑える。君らがかわいそうなのは自分で、子のことは考えていないでしょう。

そもそも、なぜ子と別れることになったのかわかっているのだろうか。勝手に家から出て行った原因を作ったのは自分のせいだと理解できない人に親権は与えられない。

子の福祉のためにならないと裁判所が判断したら親権はないし、子にもやっぱり会えないままなのです。

さて、次はどーする?

「共同親権」導入の改正案 反対する団体が廃案求める集会がありました

共同親権に関する審議はただいま参議院で行われています。これに反対する団体が集会をひらきました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240424/k10014431281000.html

法務委員会や衆議院で次々に可決したとたん、怒涛のようあちらこちらで「大丈夫か?」というマスメディアの声が上がりはじめました。こんなに反対や心配の声が上がっているのに本当にやっちゃう気でしょうかね。

アスペルガーアラウンドのSORAさんがご夫婦で登場

「うちの夫はモラハラで」と仰る方の中で、夫がASDの場合が非常に多いと感じています。

ASDと一緒の空間で暮らすとモラハラ被害者と同じような症状になります。ASDは人の気持ちを汲み取るということができませんので、見える部分では「人の話を聞かない」「自分の意見を押し付ける」「相手を尊重しない」「自己中」、経済観念がありませんので「自分の好きなものにはお金を使うが、家族のためにお金を使わない」といったモラ夫現象がでてきます。

とてもこういった人と一緒に暮らすのは困難です。そして周りが被害者の言うことを信じてくれないということから、ギリシャ神話の予言者「カッサンドラー」から名前をとって「カサンドラ症候群」と呼ばれるようになりました。

外面のいいモラ夫に周りがみんな騙され、妻の言うことを信じてくれないのと同じです。

そのASDの夫とご夫婦のSORAさんは、カサンドラから脱出するためにはどうしたらよいかというサイトを立ち上げたのが「アスペルガー・アラウンド」です。

今はご夫婦とも中年期を過ぎてらぶらぶのお二人ですが、そうなるまでには壮絶な戦いがあったとのこと。

おふたりのトークイベントなどにも参加させていただいておりましたので、事情の方は大体知っていましたが、心が通じ合わなくても生活することはできるというお手本のようなおふたりです。

特に興味をひいたのは、SORAさんが相手に何も求めていないこと、幸也さんの愛はないけど好きですという感覚。

記事はこちらです

ASD夫との特別な関係が書かれています。ご一読くださいませ。