秋茄子は嫁に食わすな

この諺が出てくると、必ずふたつの解釈がでてきます。

1.秋茄子はとても美味しいので嫁には食べさせたくない

2.茄子は体を冷やすので、大事な嫁には食べさせてはいけない

諺とは昔からあるものです。昔は嫁は子を産む道具と労働力のみに必要とされており、結婚した家では最下級の存在でした。その家の娘が離縁して家に戻ってくると、何より血筋が優先されますので、その娘よりも下の存在でした。血が繋がっていない者はよそ者でしかないのです。

そんなよそ者の体を気遣うわけがない。大体気遣わなければならないほど茄子の成分が危険ならば、嫁だけではなく家族全員「食べてはならぬ」はず。

それを「体を冷やすから」などと言って相手を気遣う良い人風に装う。これを詭弁といいます。

世の中は詭弁で満ちています。一見こちらの身を案じているようで、実は相手を蹴落とそう、相手の意見をつぶそうとしている。

こんなものに騙されないぞと、いろんな詐欺に対峙するのと同様に慎重に話の裏を読みに行きます。