「離婚後不安だから共同親権」はアリか

ここに何度も書いてきましたが、モラハラ離婚では共同親権にするメリットはひとつもありません。ただ、養育費がストップする恐れが少なくなるというのだけはメリットだと思います。これも自動的に国が徴収し、子どもに払われる仕組みさえあれば必要ありません。

ただ、モラハラ被害者も含めて離婚はとても勇気のいる決断です。その決断をひとりでして、その後、子どもたちをひとりで育てなければならないというのはとても心細いと思います。

実際はひとりではなく、相談もするでしょうし、人の手を借りることもあるでしょう。ですが、やはり子どもを育てるのは父親がいなくなった後は母親の責任になります。

離婚の時に単独親権にしてひとりで責任を負うという決断ができる人がどれくらいいるだろうかと考えると、離婚時に共同親権を選ぶ人は一定数いると思います。

逆に「全部お前が責任を取れ」と言って、単独親権を押し付ける人もいるかもしれません。

相談員をしていたとき「ああ、どうなってもいいから誰かに決めて欲しい、言った通りにするから」と言った方がいました。

誰かに決めてもらって、その結果が自分にとって良くない場合は決めた人のせいにするというのが通例です(我が母がそう)自分で決めたからには自分で責任をとるのが普通です。

「もう関わりたくないから、お前がひとりで親権を持て」という父親もいるでしょう。

この共同親権の法改正は、人としての生き方、力量を試す試金石になるのかもしれませんね。