こちらの続きです。
このテーマはまだまだ世間の注目を集め、ワイドショーばかりではなくNHKのニュースでも取り上げています。奇跡の逆転当選を果たした知事のいきなりのスキャンダルです。
斎藤知事代理人の会見では「PR会社の社長はやってもいないことを自分がやったと『盛った』」と話をしていました。もし実はちゃんと彼女が戦略を立て、その結果の奇跡の当選だったとしたら、これはずいぶんと彼女を侮辱する話です。
ちなみに「アレはオレがやったんだ」と、人がやったものを自分がやったことのように言うことを「アレ俺詐欺」と言うそうです。うまい!
ただ、この話はnoteに載せますと1本斎藤知事にホウ・レン・ソウすれば何事も起こらなかった話で、このあたりが地上戦に疎い現代の若者の姿なんだろうと思います。
昔私が行政の仕事をしていた時、今回のPR会社の社長と同じような年代の女性代表に区の仕事を委託することになりました。他の団体と争って勝ち取った仕事でしたから相当気合が入っていたのだと思います。なんとある日突然「区とコラボのお仕事をすることになりました!」とプレス発表してしまったのです。
確かに「お宅にお願いすることになりました」と担当者は言ったかもしれませんが、どこの会社でも行政でも、ハンコを20個くらい集めて決裁しないと本当に決まったとは言えないものです。
「だから行政はのろい。もっとスピード感を持って」と言われるかもしれませんが、このプレス発表が1週間先になったところで仕事に支障はないはず。区の仕事を受注できたと浮かれた代表がプレスを呼んで発表してしまったのです。
大慌ての担当者が本人を呼んだところで、一旦出てしまった記事を訂正するわけにもいかず、厳重注意で終わりました。
彼女たちはとにかくアピールをしたがる。「これができる私ってすごいでしょ」「これも私たちがやった仕事」と、「バーキン買ったの、いいでしょ」「三ツ星シェフのお店に行ったの、いいでしょ」と同じノリでアピールします。確かに仕事で実績のアピールは大事ですが、1分1秒を争ってメディアに流したがります。
私もマスメディアと沢山仕事をさせていただきましたが、「この番組の広報はいつからしてもいいか」「どういうことを書いていいか」と必ず担当者と打ち合わせをしてからアップしていました。メディアの仕事に限らず、普通仕事とはそういうものです。ほう・れん・そうを無視して勝手にやると、本当に後から取り返しのつかない大騒ぎになったりします。
この私が関わった団体も空中戦が得意で「会議はクラウドでやりますので」と、意気揚々としていましたが、事業が始まってすぐ「子育てを地元でしたいので、この仕事から下ります」とやめてしまいました。。。その後、どうすんだよ。。。
斎藤知事側は「彼女が話を盛った」といい(盛ったは誇張した、大げさに言ったと解釈して)それらしき事実はあったが、彼女が自分を過大評価して書いたとの立ち位置を今日までのところ崩していません。
PR会社の社長が「すみませ~ん、私が舞い上がっちゃって話盛っちゃって」と言えば一件落着なのですが、彼女も元凶となったnoteを修正したり削除したりはしていますが、全部を削除してはいません。これはもう、彼女の意地なのではないかと思います。
実際選挙期間中はぴったり寄り添って、寝る間も食べる間も惜しんで斎藤さんのためにお仕事をしたのに、ボランティア扱いされて「盛った女」「あんなことを書いて困惑している」と言われたら、もはや「斎藤は敵」とばかりに向かっていくかもしれません。
そこをしらっと「お騒がせして申し訳ありませんでした。斎藤さんにお詫びします」と泥をかぶることができたら、大人の階段を上ることができるのでしょう。斎藤さんもそれを期待していることでしょう。