そもそも養育費を払っていない親に親権はない

2年後に共同親権が施行されることにあり、この業界でも不安の声があちこちから聞こえてきます。ただ、あの国会の中で繰り返し述べられていましたが、親権者になるためには養育費の支払いが絶対に必要です。

養育している側は当然養育にお金がかかっていますので、支払い済み。監護していない方が養育費を払わなければなりませんが、現在、養育費を支払っているのは24.3%と言われています。残りの7割強の人には親権者として必要条件が足りません。

のこのこと「3年前に離婚したが、共同親権になりたい」と裁判所に来ても、「支払っている証拠を見せてください」と言われ、支払いがなければ門前払いです。

もし「生活に余裕がなくて払えなかった」というなら、その生活に余裕がない証拠が必要です。

「別れた夫が共同親権を申し立てたらどうしよう」と思っている方で養育費をもらっていない方は、夫が資格がありませんので安心しましょう。

ただ、養育費をもらっているが、共同親権は避けたいという場合は、DVの証明が必要になるかもしれません。

国会では簡単に「DVは別、DVは別」と大安売りしていましたが、どうやってDVの証明をするのかが問題です。

「言ったもん勝ち」であれば、これは男性からも「妻から精神的DVを受けた」という申告がやってきそうです。証拠がないモラハラはどうするのか。

「証拠がないからといって認定しないというわけではない」と言うならば、たくさんのDV被害者が誕生しそうです。私は電話相談を受けていて、「これはモラハラじゃないなぁ」というケースもたくさん伺ってきました。

でもご本人はモラハラだ思って私に相談しているわけです。DVというより「話し合いができそうにもない夫婦は単独親権」というようにした方がいいのではないかと思ったりします。