相談員をしていた時、とても気を使ったのは相手の経済観念と私のそれがとても違っている時に私の感じ方を押し付けないようにすることでした。
経済観念はその人の生きてきた結果なので否定はできません。でも「お金がなくてとても困っている」状態を伺って、口あんぐりの時が時々あります。
新聞に貧困女子の話が載っていたことがありました。
「収入が少なくて貧困にあえいで、食べるものがない」「水もドラッグストアで買う」というのを見てびっくり。
「食べるものがないのに水はペットボトルを買うのか?」「水って水道をひねると出るのではないか?」
どうも今の方たちは、水はペットボトルやウォーターサーバーから出るものと思っているようです。海外では水が硬水だったり上水施設が貧弱だったりして水を買って飲んでいますが、日本は軟水だし上水設備もよいのでこれを飲んでも体に影響しません。
と言っても生まれた時からペットボトルの水しか飲んだことがなければ、蛇口から出る水は飲めないということになる。そして「水をドラッグストアで買うくらい貧乏なんです」と言われると困ってしまいます。
お金の価値や使い道は本当に人それぞれでなので、一概にあなたが間違っているとは言えないのですが、これを役所で言うと「冷たい」と言われるのでぐっと飲みこみます。
ただ、生活保護を扱っているようなところではしっかりと「指導」されます。税金を払っている人が水道水を飲んでいるのに、生活保護家庭がウォーターサーバーでは理解が得られないからです。
私はずっと倹約をしてきているので、どうも一般の方と価値観がずれているなぁと思っていますが、60代以上の年金生活の方々の中にはもっとすごい生活をしている方もいるので、こっちはこっちでなかなか合わせづらかったしします。