チキンレースに負けるな

以前も書きましたが、毎日のように「離婚だ、出ていけ」と言っていた夫が、いざ妻が家を出て離婚調停となると「悪かった、もうしない」「反省している。やりなおしたい」と言って離婚を避けるのかは、本当に七不思議のように思えます。

理由のひとつは、元々「離婚だ」は脅しで、「離婚だ」と言えば妻は怯えて言うことを聞くからがあります。簡単ですね。

「り   こ   ん  だ」

この4文字で妻はなんでも言いなりになります。今モラハラ禍の中で夫からの「離婚だ」に怯えている方は大変多くいると思いますが、モラハラから脱したいと思うなら、それが離婚するかしないかに関わらず、離婚してもいいという腹づもりが必要です。

「離婚なんて、簡単に言わないでよ。できるわけないじゃない」と思われる方は大勢いると思いますが、これをしないとこの状態からは出られません。夫は何度でも、何年でも「り こ ん だ」と言ってくるでしょう。この悪魔の呪文を唱えさえすれば、妻はなんでも言うことをきくとわかったら、何かあるたびに「離婚だ」を繰り返すでしょう。

前に離婚するかしないかに関わらずと書きました。もしこの夫は真正モラハラ夫ではなく、「離婚だ」と言いさえすれば妻が言うことを発見し、これはしめしめとその上に乗っかっているだけだったら少しは脈があります。

それならば「離婚だ」が効き目がなく、そして妻は離婚してもいいわよと応戦したら、もしかしたらハラスメントの度合いが小さくなるかもしれません。うまくすれば、逆転の可能性もあります。

ただ、「いいわよ」が口先だけで本当は離婚したくない場合。「よし、離婚だな。いいんだな」「これからお前がひとりで子どもを育てるんだな。俺は知らないぞ。全部責任はお前が負うんだな」と言われて、「え、え、え。。そ、そんな、無理。。できない。。」とおろおろしてしまったら、これはもう夫の勝ち。これまで以上に夫の攻撃は多く、激しくなります。なぜなら妻の「いいわよ。離婚するわよ」というのが口先だけだと言うことがバレてしまったからです。

これはもうどちらが先に降りるかのチキンレースです。そしてこのレースに勝つには、本当に離婚してもいいと腹を括ること。そのために離婚した時の準備を固めておくことです。いつ離婚しても大丈夫という状態を作っておいてからレースをすることです。マラソンだって試走して道の高低や風の吹き方、道路の曲がり具合をちゃんと確かめるでしょう。いきなり初めて走って勝てるわけがない。

その後、本当に離婚になったら、それは最初から腹づもりをしていたのだから、問題はないはずです。チキンレース必勝法は離婚に限らずどの場面でも使えますが、ダメで元々くらいの気持ちで始めることです。