久しぶりに働こうと思っている方へーちょっと小耳に

今まで専業主婦の方がモラハラの家から避難する時に考えるのは、「どこで働こうか」「何をしようか」ということだと思います。正直、「避難してから久しぶりに働きます」というのはかなり冒険ですし、ご本人も無茶が好きな方は別にして、不安が大きいと思います。

そういう方はまずは同居している時にパートから始めるのがよいと思いますが、そう言うと「夫はその分生活費を減らすと思います」と後ろ向きになる方がいます。

いいんです減らしても。とにかく前に進むためには一時辛抱しましょう。そもそも避難したら夫の稼ぎは入って来ず、今までと違う経済状態になるのですから、その練習と思いましょう。そして自分にあった職種はどういうものが良いか吟味しましょう。

私はずっとフルタイムで仕事をしてきたので、派遣の仕事ということをしたことがありませんでした。東京に来てアルバイトに毛の生えた仕事を得たのはいいのですが、通勤に片道1時間半かかりました。しかも慣れない満員電車。座れない。

ずっと立ちっぱなしの電車から自転車に換え、家にたどり着くのは20時。

それまで通勤と言えば車だったので、仕事よりの通勤で疲れました。

仕事が始まって1カ月くらい過ぎた頃。ふと、これは通勤時間も時給に含めるべきではないかと考えて計算すると、その会社は若干時給の高いところだったのですが、往復3時間を労働時間に加えると、普通の時給よりも下がる。

疲れた上に時給換算したら低くなるのは損ではないか。トイレに行くのも手を挙げて「トイレに行きます」と言って行かせてもらうのもなんだかなーと思っていました。

そこで登録しておいた派遣会社から流れてきた求人募集で近場の仕事を見つけ、「親の介護をしなければいけないので」と言ってその会社を退職し、自転車で10分の仕事場に鞍替えしました。

仕事が17時に終わって自転車で10分で家に帰れる!なんて楽ちんなんだろう!しかもその仕事場はソフトドリンク飲み放題だったのです(⌒∇⌒)

時給は安いけれど、体にはとっても優しくて居心地のよいところでした。

給料は低くても、通勤時間や職場の環境を優先した方が長続きします。当然時給が高いよりも月給制の方が土日祝祭日に関わらず安定した収入になるので、月給の方がよいことはもちろんです。私はこれすら知らずに仕事探しをしていたので遠回りしました。

あれはインフルだったのかの思い出

こちらの続きです。

結婚していた頃、大きな病気に罹ったことはなかったのですが、それでも風邪をひいたり腹痛になったりということはありました。ただ、具合が悪いと夫の機嫌が悪くなるし、悪いと知れると「なぜ気をつけないんだ!」「寒い恰好をしているからだ!」などと責められるばかりなので、病気のことを悟られないよう気をつかわなければなりませんでした。これはどこのモラハラ家庭も同じかと思います。

病気で気が滅入っている時に心配どころか責められるという、今考えると人道的にどうなんだという生活をよくしていたと思います。

気をつけようにもフルタイムの仕事と家事とふたりの子どもの世話で自分の体のことなどに気をつける余裕もなく、ただ、ひたすらに夫の機嫌を伺いながら日常の仕事を回していましたが、ある日熱っぽくなり病院に行きました。

39度以上の熱だったので、座薬を出してもらいました。あの頃はそれほどインフルエンザに対する関心がなく、インフル=風邪みたいな扱いでしたから、今のように「検査しましょう」ということもありませんでした。

私に与えられた使命はただひとつ。今日家族が寝るまでにいつもと同じように食事を作って洗濯をして、翌日の朝食の準備をしてという家事を滞りなく終わらせること。そのためにはとにかく動かない体を動かすようにすること。だから解熱の座薬でした。

とにかく薬で熱を下げ、家事を終わらせて布団に潜り込むと体中が痛い。節々が痛みでギシギシいう。「いたたたたた」と言いながら寝返りをして、「いたたたた」と言いながら起き上がり、「いたたたた」と言いながら服を着る。

これが今回と同じでした。高熱と関節痛。あれはたぶんインフルエンザだったのでしょう。インフルエンザだろうがコロナだろうが、どんな病気でも寝込むことは許されなかったあの頃を思えば、ゆっくりと寝込める今は天国です。

病気になったら寝るんです。家族がいたら介護してもらうんです。それは普通の家なら当たり前のことです。

新年早々ですが、もしこういう生活を続けている方がいらっしゃいましたら、すぐにでもこちらへ連絡してください。きっと解決策があります。

https://soudanplus.jp/

朝日新聞の記事ー「モラハラ夫」と妻に熟年離婚を突きつけられた53歳管理職の言い分ー

朝日新聞の記事にこんなのがありました。

https://digital.asahi.com/articles/ASSDC232XSDCULLI008M.html?pn=16&unlock=1#continuehere

”東北地方のある団体で管理職を務める男性(53)の妻(49)が2人の子どもを連れて家を出て行ってから1年半がたつ。”

記事はこの男性の証言で作られています。記事は突っ込みどころが満載。よくある日常の一コマなのですが、妻が出て行ったのは些細なことの口論が原因だとする夫。

電気を消す、消さないでケンカになり、翌朝しつこく夫がそのことを持ち出すと子どもから「しつこいな。バカじゃないの」と言われ、”カチンときて子どもの頭をコツンとたたいた”

“妻は子どもたちを連れて実家に。子どもが父親から暴力を受けたと、児童相談所に通報されていた。”

これを読んだ方は「こんな些細なことで離婚するなんて、そしてこの妻や子の言い方はヒドイ」と思ったと思います。ただ、これをよく読むと、不思議だなーと思うところが随所に出てきます。

そもそもこの男性はこの小さな出来事で妻が家を出たと本気で思っているのでしょうか。おそらく溜まりに溜まった男性への怒りが、たまたまこの小さな出来事がきっかけで離婚になったと思われます。

そして、「子どもの頭をコツンとたたいた」はおそらく夫の証言とは程度が違うだろうし、もしかしたら日常的に暴力があったのではないかと推察されます。

だいたいDVは「妻の傷は暴れたので押さえようとした時についた」というのが大多数です。「はい、自分が怪我をさせました」というのはまずありません。この「暴れる妻を抑えようとしてついた」が金太郎飴のように言い訳に使われます。

DV夫が自分のしたことを過少化するのはよくあることです。「コツンと叩いた」は本当にコツンだったのかかなり怪しいし、子どもが親に「しつこいな。バカじゃないの」というなんて、それを言った子どもが悪いと読者に思わせるためのもの。大体前日にあったことをねちこく言い続けるあたりがものすごく怪しい。

そしてちょっと笑ってしまうエピソードもありました。

”妻の実家は近隣の市の大地主だったが、父親はすでに他界。実家には母と、妻の弟夫妻が住んでいたが、弟が心不全で急に亡くなった。そこから妻は、母親の面倒をみるといって実家にひんぱんに通うようになった。男性にも病気がちの母がいて、近くで一人暮らしをしていたが、妻が世話することはなかった。”

自分の親は自分で世話をしたらよいのではないでしょうか。なぜここで妻が世話をすることがなかったという文章が入るのだろう。妻は夫の親の世話をするのが当たり前という大昔の考え方がこの男性は持っているということです。そうなるとこの男性のDV疑惑はさらに深まります。

さらに言えば、この記事を書いた記者もこの文章を読んだ読者がどう思うか想像できずに書いてしまっています。時々新聞記事ではこういった??な記事があります。

”「帰りが遅くても、せめて子どもの夕食は作ってよ」と言うと口論になり、妻に引っかかれたこともあった。腕を押さえたことはあるが、手をあげたことはない。”

でたーーー、あるある。

”月々の婚費、養育費として約30万円を振り込んでいる。”

婚費と養育費は一緒に払うことはありません。記者さん、もっと勉強しようよ。婚費は妻子に払うもの、つまり養育費を含んで婚費といいます。これは男性のインタビューをそのまま記事にしたのだとしたら、男性も間違っている。

以前「慰謝料1500万円を要求された」という人が事件を起こしましたが、普通の人で慰謝料1500万円というのはまず考えられないのでこれはたぶん財産分与を含んだ金額だと思います。離婚に際して払うものが慰謝料も解決金も財産分与も養育費も年金分割もみんなごっちゃになっている人がとても多いです

モラハラをやっていると、こういう記事も裏読みしてしまいますが、知らない方は「なんてひどい妻なんだ!」で思うんでしょうね。だって、それがねらいだし。

浦島太郎とAC

信田さよ子さんが書かれた初期の本の中にAC(アダルトチルドレン)について書かれたものが数点あります。その中の記述に「ACの人は若く見える」というのがあったと思います。ACの人はそうでない人と違った時間の過ごし方をする(時間が経つのが遅いという意味だったかも)、だから若く見えるのだという内容だった気がします。

今それを確認することはできないので申し訳ないのですが、「アダルトチルドレン」「若く見える」で検索すると様々な解釈でいろいろと書かれています。

私が信田さんの本を読んで「あっ」と思ったのは、昔から私も若く見られたからです。小柄で丸顔のせいだと思っていたのですが、ACだからという説がなんとなく納得できました。いまだに若く見られます。

ACは苦労ばかりしますが、若く見えるというのは唯一の利点かもしれません。

私が最初に「AC 若く見える」で検索したその昔、浦島太郎AC説というのがずらずらずらーと出てきました。浦島太郎は実はACで、だから年を取らず、玉手箱の中に年齢が入っていたのだと。開けてしまったから一気に年を取ってしまったということのようです。

ただ、私が今一番「これかな」と思っているのは、「トラウマを受けた人は若く見える」という説です。犯罪被害のような大きなショックを受けると、実年齢よりとても若く見えると言います。感情が動かないせいでしょうか、肌が透き通るように白くて皺もない。

ところがトラウマ治療をして回復していくとだんだん実年齢に近づいて、年相応の顔になるそうで、若くは見られたいけれど、心の傷は癒したいという両方を叶えるのは難しいようです。でも、大きなショックを受けたら一晩で髪が真っ白になったとか、一気に老けたという話も聞きます。これはどういうことでしょうか。

私は両方あるだと思っています。老け込む人と、まったく変わらない人。そして若く見えるようになる人に分かれるのだと思います。

注意しておきたいのは、「若くなるのではなく、若く見えるようになる」ということ。健康的な若さではなく、被害ゆえの若見えですから、決して体が良い状態ではないのだろうとは思います。

ショックによって老け込むというのはなんとなく医学的なものと理解できるのですが、若く見えるというのは精神医学的なものがからむのかなと思います。

私の知識ではこれが限界。ともかくACの中には実年齢より若く見える人がいるというのは多くのACをカウンセリングしてきた信田さよ子さんならではの見識であり、私も含めた沢山のACが納得していることなのは確かです。

共同親権ー「等」で混乱する

いろいろな法律やら条令で混乱するのは「等」です。私も行政で働いてこのわかりにくい条文を以前に比べればなんとなく読めるようになりましたが、いまだに苦手です。そもそもたぶん条文はよくわからないように記述して混乱させて諦めさせようとしているのではないかと思うくらい意味不明なものが多いです。

共同親権でもすでに離婚した夫婦が共同親権になった場合、「緊迫の事情」「日常の行為」「特定の事情」等の具体的内容等については、と等が並びます。

私も文章を作っていて「等」はとても便利な文字なのでよく使います。〇〇、××と並べていって、自分としては思いつくのは今のところふたつだけだけど、世の中にはもっと何かあるかもいしれない場合に「等」と使います。

ところがこの等がくせものなのです。等を辞書で引くと

でこぼこがなくそろっている。ひとしい。「等価等分均等対等同等・平等(びょうどう)・不等式

順序段階クラス。「等級高等差等初等・上等・親等・特等品等優等

同列仲間。「等輩郎等(ろうどうろうとう)」

と出てきます。〇〇等と書けば〇〇と同列である、等しいということになります。何がくせものかと言うと、ある具体的なことが起きた時、これは等に入るか入らないかでもめるのです。〇〇と同じかどうかがきちんと決まっていて列挙されていればいいのですが、何もなくて携わった人の感覚で入るか入らないかを決める。

私はもう役所で「等」でもめることは散々ありまして、持ちこんだ人に「入ります」とか「入りません」とかを説明しなければなりません。こういった杓子定規はお役所はお手の物なのでとっても頭の良い方が、「これは入らない。なぜならば」ととってもわかりやすい言葉で説明してくれたものです。

#なんというか、役所頭ってあるんでしょうか、とっても頭脳明晰な方がいるのです。

法令には逐条解説というものがありまして、その条文を詳しく解説したものが大抵あるのです。その逐条解説をよくよく読んで頭に叩き込んで熟すと前述のような頭のいい方のような説明ができることになっています。

私は役所に入って1年目にこの逐条解説を作れと言われ、面食らったことがあります。私はDV相談員として雇われているのに、なぜにそげなむつかしいことをさせられるのだろうか。

まず逐条解説の作り方なる本や資料を読み、よくわかんなーいとなった時に「それは事務のやる仕事だから」とまっとうな方のご意見でご放免になりました。

脱線してしまいましたが、法律の後ろにはものすごく多くの解説が普通くっついているのです。だから「等」が出てきたときにはこの解説を読めばいいのですが、勉強せずに今までの経験や聞きかじったことだけで対応する人もいるので、共同親権を阻止したい方はものすごく勉強して役所と同じくらいの知識を詰め込む必要があります。

もし不満な時は「それは何条のどの部分か」と突っ込めるくらいに。たとえばこんなの↓

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/consumer_contract_act/annotations/assets/consumer_system_cms203_230915_02.pdf

これが逐条解説。

共同親権に関してはあちこちで厳戒態勢を敷いていて、今は前夜の静けさですが、たぶん多くの親権を持たない親たちが、2026年になったらせーので裁判所に駆け込むのではないかと思います。

実際の話、始まってみないと何がどうなるのかわからないというのが実情ではないでしょうか。当の裁判所も何が起きるかわからないのだから、とりあえず考えられる事態だけは想定して迎え撃つ準備をしているような気はします。

男女参画センターの異様な変化

男女参画センターと言えば、モラハラや離婚の相談に無料でのってくれる行政機関です。私も勤務していたことがありますし、今まで多くの被害者たちがここに相談し、支援を受けてモラハラ家から避難することができている貴重な場所です。

センターでは相談の他にいろいろな講座を企画し、DV被害を防ぐ啓発を始め、女性が生きやすくなるようなさまざまな講座を提供しています。

私もその企画講座に招かれ、あちこちでお話させていただいてきました。その男女参画センターの企画内容がおかしなことになってきています。

私も4年前、モラハラ被害者への啓発ということで講座講師を務めさせていただいたのですが、主催者から使用するレジュメに細かく修正を求められたのです。

〇男性が加害者、女性が被害者という一方的な言い方はやめろ

〇怒っている男性のイラストはカットせよ

〇夫に忖度するようになります→カットせよ

このように、男性=加害者 女性=被害者というような構図に対して修正を求められました。もちろんモラハラは男女問わず行われるものですし、女性の加害者男性の被害者がいるのは重々承知しています。ですが、閉鎖された家庭の中で、経済力を持たない女性が夫からモラハラ被害を受けることが多いため、講座の最初に「男性の被害者がいることは承知しています。随時読み替えての解釈をお願いします」と前置きしてお話させていただいてきました。

それで何かクレームが来ることはなかったのですが(たまにアンケートで「男性の被害者もいる」というようなことを書かれたことはありました)、講座の内容にかなり注文がつけられるようになってきました。

「家を出るまでにお金を貯めましょう」とか「夫には何も言わずに家を出ましょう」とか、普通のことまで言えないようになってきました。

ちょっと前、とある講座の中で講師だった弁護士の発言を参加者が録音し、SNSにあげたのが大きく作用したのだと思います。主催者も録音されていることを前提に講座をつくらなければならないようになってきました。

また、以前より「男女参画センターで相談できるのは女性だけというのは不公平だ」という声があり、男性の相談も受けるような流れがあります。ただ、実際には相談員をひとり常駐させるほどの需要がないのが現状です。私のいたところでは、何の資格も訓練も受けていない男性事務職員が応対していました。

男女参画センターは、先達の女性の方たちが立場の弱い女性を救うべく作ったものです。そこが今、曲がり角に来ています。ただし、リアルに講座に行かなくても、モラハラからの脱出への情報はネットをググればいくらでも出てきます。弁護士が作っているHPにも沢山出ています。

風が吹いてきたならば、別の場所に移ればいいだけです。

死別と離別の違い

こちらの続きです。

まだいっぷくさんは気づいておられないようですが、籍が入ったまま夫が死亡しているので、いっぷくさんは法律が変わらない限り一生寡婦控除を受けられます。これは離別だと寡婦控除はないので、不平等だと評判の悪い制度です。

本来であれば遺族年金も手に入れられるのですが、夫さんは無年金だったそうなので、こちらは残念ながらということになります。

相談員をしていた時、この手のご相談を沢山受けてきました。熟年の方たちは「離婚した方が得か、せずに別居だけしておいた方が得か」でご相談に来られます。

夫が厚生年金の方は「夫が亡くなれば遺族年金や遺産が入りますよ」とお話しすると、ほぼ100%の方が「私が先に死ぬこともあります!」と強く仰います。だったら離婚するのかと思えばそうでもない。

別居だけの方はいっぷくさんがそうだったように、もし夫が介護が必要になった場合、知らんふりすることができるか。籍はまだあるわけだから、どんな責任をとらなければならないのかなどを考えておられます。

世の中にはいろいろな形態の家族がおり、様々な考え方があります。離別した夫でも面倒をみる元妻もいれば、籍が入っていても一切関知せずの人もいます。その考え方は人それぞれなので、誰に何を言われようと自分の考え方を通すのが一番だと思います。

この頃私の周辺では妻が先に痴ほうになったり、体が不自由になるケースが多くみられるようになりました。まだ60代です。男性の場合自分が介護されることを想定して人生設計をしていたのに、自分が介護することになるという、予想外のことに戸惑っています。

モラ夫が手厚く介護するとは思えませんし、実際妻が使えなくなったらさっさと離婚したケースもありました。本当に人はいつどうなるかわかりません。計算通りにはいかないものと考えていた方がよさそうです。

別居中の夫が亡くなったという衝撃

先週、DVブログ界に大きな衝撃がありました。何度もこの小部屋でご紹介している「お茶のいっぷく」さんのブログに「夫が亡くなりました」のタイトルがのっていたのです。

いっぷくさんは壮絶な身体的DVを受け(当然精神的、経済的DVも)、10年前お子さんを連れて家を出ています。離婚はされていません。

別居はするけれど離婚はしないという方は多いです。

「夫は離婚を拒否している」「夫が怒るので離婚を言い出せない」「婚姻費用さえもらえれば離婚にはこだわらない」「夫が死んだら財産が入るので、籍は入れたままにしておく」「自分自身が離婚をする決心がつかない」などなど事情は様々です。

いっぷくさんはどれなのかはわからないのですが、何度も「夫は無年金、無保険、ホームレスのような風体」と書かれていますので、財産があるからというのはないと思います。

夫とは同じ市内に住んでおられて、夫から電話で「あれが欲しい、これが欲しい」と言われることもあり、嫌々ながら下着を届けたりしていました。近所の方から荒れ放題の庭木の苦情もあったそうです。

夫が寝たきりになったら介護をしなければならないのだろうかと思い悩んでいた日々が、ある日突然夫の死亡で目の回るような後始末に忙殺されることになりました。現在もその後始末の真っ最中です。

パートの仕事を続けながらの亡くなった後の手続きや、残された家の整理など、本当に大変なことだと思います。持ち家と少しのお金は残っていたようですので、体を一番に考えて無理せずにしていただきたいなと、遠くから心配しています。

今回の出来事はDV被害で別居をしている被害者全員が「もしかしたら自分も」と思うであろう出来事です。その証拠にブログ村のランキングが急上昇。

自分が突然死亡したら(孤独死という言葉はあまり使いたくない)、後始末が大変だろうからどうにかせねばとは思いますが、夫が死亡した場合のことを私はあまり考えたことがありません。

元夫の周辺には仲のいい親戚が沢山いるので、何とかしてくれるだろうと思います。子どもたちは成長しているとはいえ、こういった遺産相続や葬式や家の後始末などはやったことがないので、アドバイス程度はできると思いますが、私が出ていくとあちらの親戚一同の神経を逆なでることになるので、見守ることしかできません。

とにかく私がどうにかなった場合のことだけ私は考えればいいのですが、子どもたちの父親が私より先に亡くなったら(不摂生がたたって成人病の巣らしい)、はて、お線香の1本もあげるべきなのか?

幸い現在子どもたちは父親とは普通につきあって行き来しており、従弟や親戚とも交流があるので、あちらの家の方々と亡き父の後始末をするんだろうなと思っています。

離婚後、子どもが父親と一切関わらないというお宅もありますが、元夫が亡くなれば当然遺産相続があるわけで、「一切放棄する」ならばいいのですが、まとまったお金が手に入るチャンスなので、父からもらう遅れた慰謝料くらいに考えて手に入れたらいいのになぁと思います。

#ただし、いっぷくさんのようにゴミ屋敷の始末とセットになったら考える

国際板終了のお知らせ

モラハラ被害者同盟には「夫婦・カップル板」「モラハラパブ」「つぶやき板」「国際板」があります。当初はひとつの板だったのですが、いろいろな方がいろいろな書き込みを始め、「人が深刻に悩んでいる時に、おもしろおかしい話題を出して欲しくない」という方がおられましたので、「モラハラパブ」を作って雑談ができるようにしました。

そして中には返信を求めていないという方も出てきて、それではと返信機能がないつぶやき板を作りました。

まだモラハラがあまり知られていなかった頃、カップル板やパブに国外に住んでいる方、国内にいる外国人を夫に持っている方が特有の悩みを書きこまれるようになり、これは区別した方がよかろうと国際板を作りました。

いろいろな書き込みがあった国際板ですが、1年以上書き込みがありませんので、今年12月31日をもって撤去することにしました。もしご自分の投稿を記念に残しておきたいという方がおられましたら、今のうちに保存してください。

長い間のご愛顧、本当にありがとうございました。

私は女の味方ではありません

NHKの朝ドラ「虎に翼」の中で、寅子は女性初の裁判官としてラジオのレギュラーも持つようになり、とても有名になります。特に女性の間では「女性の味方」として絶大な人気を誇るようになりました。

そんな時、浮気をした妻と離婚しようとした夫が調停を申し立て、寅子の担当になります。妻は「ちょっとくらいいいじゃない、女は寂しくなる時だってあるのよ」「あなたは女の味方でしょ」と言います。

寅子は「不貞行為に男らしいも女らしいもありません」と夫に謝るようにいいますが、逆切れした妻が調停室を出ていきます。

私もモラハラに女だから男だからはないと思っています。加害者が男だろうが女だろうが許せないものは許したくありません。ただ、やっぱり女性は社会的に弱者の立場であることが多いので、そのあたりはそれを含んで考えていきたいとは思っています。

世の中には妻が浮気をした場合、夫から出ていけと言われたら、子どもを連れて出ていくでしょう。離婚になったらそれまで築いた財産は半分になります。もらえるかどうかわからない退職金さえその時にいくらもらえるかで換算し、半分妻に渡さなければなりません。

財産は半分になり、子どもとは引き離されるという苦難の道がありますから、離婚を言い出さない(言い出せない)夫は沢山います。妻が精神的に不安定な場合も、妻が連れて出た後の子どものことを考えると離婚をしない(できない)夫はたくさんいます。

妻が精神的に不安定なのは夫のモラハラのせいということも多いでしょうが、妻が元々持っていた気質によるものも少なくありません。

実際私の母が偏った思想や被害者意識満々でいまだに生きているのは不幸な生き方でしかないと思っています。私が女である母の味方をしないのは共感できないからです。

母はとても狭い領域の考え方しかできなかった。「昔の人はみんなそうだった」といいますが、「みんな」「そう」でしょうか?そうではない人も沢山いるではありませんか。

味方をするとかしないとか性別で区別するのではなく、寅子も言っているように「弱い人、困っている人の味方」でありたいと私も思っています。

ただ、ドラマに時々登場しますが、嘘をついて同情をかったり、女を売りにする人たちとは距離を置きたいと思います。