シングルの年金

老後2千万円が必要だという政府発表が出て大騒ぎになりましたが、私の周りではそれほど騒いでいる人はいませんのです。40代は「そもそも私たち年金をもらえるのかしら」だし、50代以降は年金額が少ないのを知っているので「そうだろうなぁ、それくらい必要だろうなぁ」なので、「何を今更 騒いでいる 」という感じなのです。

私は割と計画的に物を進めるのが好きなので、年金機構には2年に1度くらいの割合で行って、自分の年金額は把握していました。年金制度は始終変わるし、突然消えてしまうこともあるので、確認の意味もあります。

今は年金定期便が来るので自分の受け取る年金額がわかりますからそれでいいかもしれませんが、年金の仕組みをはその人の年齢で変わるので、一度年金機構に行って説明を受けることをお勧めします。

私なんてこれだけやっていても「60歳を過ぎたら厚生年金は納めなくてもいい」と思っていました。いやいや、60歳を過ぎても働いていたらガッツリ天引きされるのですよ。年金機構の方からは「良かったですね、制度が変わって70歳まで納められますよ」と言われました。良かった?は??

ただこの2千万円足りないですが、これは「夫婦2人生活の場合」で、シングルの場合はどこにもデータが無いので、自分で試算する必要があります。今までの生活の1年分の金額を出す。年金額の1年分は年金定期便を見る。差し引きが不足分、または余剰分です。ただ、定期便の金額から税金と健康保険料を差っ引かなければなりません。年金を受け取る時は、この差っ引かれた後が手取りとして振り込まれます。ネット情報だと大体15%が差っ引かれるそうです。

ただいまのところ差し引き前の男性の平均が16-17万円、女性が9-10万円だそうですので、ここから税金と健康保険料が差っ引かれます。一定額以下の場合は「非課税世帯」となり、税金を納める必要はありません。この計算式でいくと、男性でも生活保護ギリギリの金額になります。夫婦の場合は妻が3号の場合は夫15万+3号分6万5千円となります。夫婦の場合、配偶者加算などがあるのでさらに複雑。だから、ささっと計算してくれて数字を出してくれる年金機構に行って計算してもらった方が手っ取り早いのです。


さて、離婚の場合に必ずやっておく必要があるのは年金分割ですが、これは次回。

googleってすごい

私は鳥ではなく進化した人間なので、方向がわかりません。ついでに地図も読めません。2次元には対応できますが、3次元にはできません。「三角錐の向こう側を点線で書く」なんて絶対無理。だって見えないんだもん。

そんな私に神が与えたのはgoogleマップでした。地図上に自分の位置が出て、これから行く道が線になって導いてくれる。エジソンの蓄音機にも勝る発明ではないかと思っていました。もうgoogleなしにどこかへ行くなんて考えられない。

ただー、時々あれれ?ということもあります。最短距離を取らずにV字に導こうとする場合などは、結構最短距離はアーケード街だったりします。こういう場合はgoogleに頼らず、そのあたりの人に画面を見せて聞いた方がいい。

先日は道路を渡った真正面のビルが目的地なのに、ぐるっと回って裏側から入るように導かれたことがありました。なんなんだ、全然オッケーgoogleじゃないじゃないか。

ともあれ、先日googleの新しい使い方を知ってびっくりポンだったので書きます。私は電車の乗り換えは乗り換えアプリを使っているので、googleにこんな機能があるとは知りませんでした。現在地から目的地までを入れると、バスの乗換えが出てくるって知ってました?知らない土地でのバス路線図は難しいので、せいぜい1本で行くバスしか使えなかったのですが、googleは何通りもの行き方を示してくれ、更に「M3あと5分で到着」なんてことも出してくれる。超びっくりしましたー。しかもこれ、日本での話ではなく、海外での話です。これで海外バス乗り継ぎも怖いもの無しですよね。

ただ、私のデバイスではなぜか目的地の保存ができないので、PCで目的地を保存してメールで送っておくというめんどくさいことをしなければならなかったのですが、それでも便利。観光地などはそのそばにある建物が画面に出てきて、タップするとその建物の写真が出てくる。

ほーんと、旅がとっても楽になりました。その分、「道を訪ねてから生まれる思いがけない出会い」というのがなくなって、少しさびしくもあります。

選挙と初アルバイト

今日は参議院選挙ですね。私は1度だけ棄権したことがありますが(理由は忘れましたが、きっとのっぴきならない事情があったのでしょう)、それ以外はすべて投票しています。投票するのは当然女性が生きやすい社会を作る人ですが、結構選挙のときだけ良いことを言う人が多くてね。先日市議会議員選挙がありましたが、セクハラで有名な人も当選しましたよ。

さて、ちょうど10年前、私が東京に来たばかりの頃、衆議院議員選挙がありました。当時まだ就活の時期で定職がなく、アルバイトを探していたら、選挙関連の仕事がありました。2009年はリーマンショックで景気は最悪、中年子持ち女の就職先なんか、どうしたってないよねという時期です。

選挙関連の仕事とは、共同通信が行っている出口調査の結果を受け取るというものでした。銀座あたりの大きなビルの中にがーっとパソコンが並んでいて、6~7人がひとつの島を作って、各地から入ってくる出口調査の結果を電話で受け取って、PCに入力するものです。全部で6・70人以上はいたかなぁ。私はもう、興味津津(笑)。どうせバイトするならやったことがないバイトをしたいよねと思うタチ。本業だったら慣れた仕事がいいけれど、短期バイトなら、未知のものを選びたいというタチ。どんだけ好奇心旺盛なんだか。

バイトはバイトサイトで見つけましたが、そのバイトをするにはある会社の派遣登録が必要。で、しましたよ。派遣登録。それまで年齢ではじかれてばかりいたので、どうせ今度もだめなんだろうと思っていたら、選挙のときはバイトが足りないようで、合格。 PCを使えるかが条件だったせいでしょうか、 いるのは若い人ばかり。 私はたぶん集まったバイトの最高齢だと思います。 PCが使えるかと言っても、ポンとキーを押すだけ。

1時間に1本くらいの割合で、出口調査の報告が来ます。その報告をするもの現地で雇われたバイトさんのようで、ものすごく緊張してお国訛りで報告してくれます。なかなか楽しい。お昼には宮内庁御用達のお店のお弁当、おやつにコージーコーナーのシュークリームが配られ、ジュースバーやお菓子も置いてありという、何とも贅沢なバイトでした。

私は学生時代のアルバイトを除けば正規の仕事しかしたことがなく(私の年代で結婚や出産などでリタイヤしなかった人はこれが普通)、年齢がネックで就活もうまく行っておらず、東京でやっていけるだろうかと思っていたところだったので、「やっていける!」とこれで自信がつきました。帰りは土砂降りの雨。民主党が大幅に議席を獲得し第1党になった、私にとっても日本国に政治にとっても、記念すべき日でした。

主のいないFacebook その4

2学期が終わり、我が家に子どもたちを招いてのクリスマスパーティが、その年最後のイベントでした。年が明けたら3学期。それぞれの家庭で過ごすお正月。そしていつものような新学期が始まるはずでした。でも、新学期にカスミちゃんは来ませんでした。

「カスミちゃん、転校したって」

仕事から帰った私に、半べそのような表情の子どもが言いました。
「どこに?」
「わかんない。先生も知らないって」

子どもが転校する先を先生が知らないわけないだろうとは思いましたが、ともかくカスミちゃん家族は行き先がわからないまま、どこかへ行ってしまいました。ママ友に聞いても「突然居なくなったんだって」としかわからず、本当にカスミちゃん一家は消えてしまいました。

その後、たまたま担任の先生とお話する機会があったので、カスミちゃんの行方を聞いてみましたが、「事情があって言えないの」としか言いませんでした。

「みんな泣いたのよ。クラス中が泣いたんだ」

肩を落とした先生が下を向きました。

クラスの人気者だったカスミちゃんは、突然消えてしまいました。

10年とちょっとしか生きていないのに、カスミちゃんは大きな試練の荷物をすでに抱えていたのです。