イタリアンパセリと芹

寒い時は(簡単に完結する)お鍋が一番と、鍋物を多用することが多い日々ですが、先日きりたんぽをいただいたので、きりたんぽ鍋をしてみました。

作り方を見ると、必要素材の中に芹がありましたのでスーパーに行ってみると芹はない。生協では4本ほど入ったものが198円!

高っ!

しかたなく、安い水菜にしようと思いましたが、きっとこのきりたんぽは野趣の強い芹だからこそ美味しいのではないかと思い、しかたなく4本198円(税込218円)の芹を買ってきました。

作ってみたら本当に美味しい鍋ができましたが、やはり4本の芹ではものたりません。ふと今年の正月に母が来た時のことを思い出しました。

ベランダにはイタリアンパセリを植えてあるのですが、このイタリアンパセリ、独特の苦みがあってサラダなどに混ぜると勝ってしまい、サラダがこれに征服されてしまうので、なかなか使えないままにぐんぐんと伸びて増えてしまいました。

丁寧に育てているのに枯れてしまう花と、手もかけずにほったらかしにしているのにぐんぐん成長する草。

#人間もそうなのかもしれないなぁ

母がベランダの草花を見て、「あぁ、芹が植わってる!」と嬉しそうに叫びました。

「芹じゃないよ、イタリアンパセリだよ」と言いましたが、耳が遠い母には届かず、何度言っても「芹だ芹だ」と言います。

どうでもいいのでほったらかしにしていましたが、植物に詳しい母が見るとイタリアンパセリは芹に見えるらしい。

ふと、この独特のイタリアンパセリは芹の代用として使えるのではないかと思いました。

きりたんぽ鍋の残り汁にきのこやゴボウを入れて少し調味料を足し、うどん玉を入れて仕上げにイタリアンパセリを大きく切って入れてちょっと煮込む。

おおーーー!

芹ではないけれど、独特の風味は芹に近く、味らしきものがない水菜よりはよっぽどこの鍋に合う。なにより茫々と伸び広がってプランターに群生しているからタダ。煮込むから堅い茎も食べられます。

芹は以前は一束198円で買えたものが、3、4年くらい前からものすごく高くなって400円もするようになってしまい、「鍋に芹」は夢になっていたところでした。

春には苗がそれこそ198円程度で買えるので、これを育てて冬の鍋に使ってみることにしてみます。

「せりなずなごぎょうはこべらほとけのざ」と春の七草のトップバッターの芹が高級野菜になってしまいました。