「だけどこれだけは覚えておいてください。この世に子どもを愛さない親なんていないということを」(発言小町より)
ある日、読売新聞のサイトにある「発言小町」を何気なく見ていたら、母親から冷たい言葉を浴びせられ、嘆いている娘からの投稿に対してこの返答があるのを見ました。
この世に 子どもを愛さない親なんて いない
とても押しつけがましく、説教くさく、上から目線で書いてあるそれを見たとき、私のアドレナリンが一気に放出されました。
あなたは世界中の母親をひとり残らず知っているのか?なぜ知っているのか?それを見たことがあるのか?どうやって見たのか?
知っているわけがない。見られるわけがない。知っているのは自分のことと、そうに違いないと歪曲された色眼鏡でしかみることができない固まった思いこみ。
その思いこみのせいでどれだけの娘たちが困難な道を歩むことになったか、あなたに聞かせたい。
モラハラパブに寄せられた、母からのモラハラで傷ついた方たちの書き込みをこの人が読んだなら、どんなお説教をたれるでしょうか。
きっと堂々とあなたたちは間違っていると言うに違いありません。
私が「家庭モラル・ハラスメント」を書いたのは、事の一片だけを切り取って話すだけでは人は理解してもらえない。一番最初から
筋を通して全部話さなければわかってもらえないと思ったからです。幸い被害者だけでなく、この本を読んだ多くの一般の方たちからも支持され、
モラハラとはかくも残酷なものなのだと理解していただけたものと感謝しています。
同じように、小さな頃から母親からの精神的虐待に遭った娘たちに、どのような影響があり、彼女たちはどのような人生を送ることになったか。
そして自分は母に愛されていないと知ったとき、彼女たちは何を思い、その後の人生をどう変えていったか。
成長した7人の娘たちの証言をまとめたのが本書です。
この本を読んだ方たちが自分の今までの生き方を考え、新しい人生のスタートを切るきっかけになったなら、私にとってこれ以上の喜びはありません。
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