■ あとがき ■

映画によくあるパターンにこんなものがあります。
悪事を尽くした悪者が、逃げる途中足を滑らせて崖から転落しそうになったのです。主人公がそのまま突き落とそうとすると 悪者が必死で語りかけます。

「なぁ、俺が悪かったよ。本当に悪いと思っているんだ。これからは善人になって、決して悪いことはしない。誓うよ。本当だよ《
主人公の手がふと止まります。
「俺には故郷に年老いた両親がいるんだ。俺が死んだら両親は嘆き悲しむよ。俺の子供だってそうさ。父親が死んだと聞いたらどんなに悲しむだろう《

子供が泣く姿をふと頭に描いた主人公に一瞬の油断ができます。
その隙を悪者は見逃しませんでした。
形勢を立て直し、そのまま主人公を谷底につき落としてしまったのです。 落ちていく悲鳴を聞きながら、悪者は口を歪めてつぶやきます。

「簡単にだまされやがって、バカなやつ《

加害者はあなたの慈愛、寛容さ、良心を利用し、自ら生き延びます。

彼らは人間ではありません。

目を見開いてください。





v目次   v加害者とは   v被害者とは   vモラハラの特徴   v被害者の様子   v脱出とその後   vACとわたし