DVを知らない人の考えること

先日ある場で男性とDVの話になりました。彼はDV被害を訴える女性とその夫との間に入っているとのこと。幸い離婚に向けての話し合いになっているとのことですが、彼がひとこと。

「夫にはちゃんと自分のしていることをわからせた方がいいと思うんだ。彼のしていることはDVだとしっかりと認識させようと思うんだ」

「えーー、それは無理と思う」(私)

「誰かが言わなきゃいけないでしょ。このままにしちゃいけないでしょ」

「彼が本当にDVの加害者なら、自分を省みることはできないですよ。もしそれをしようとするならDV更生プログラムを行っている専門家へ案内するのが一番いいですよ」

「いや、ちゃんと心を込めてきちんと話をすれば人間だもの、わかるはずだよ」

心を込めて第三者が話せばDVが止むなら苦労はしない。世界中の専門家が加害者更生の研究をしているのに、素人が「あなたはDVをしている。やめなさい」と言ったらはっと気づいて以後真人間になったら、これはもう降臨ものだと思う。

彼から「やらない前に『無理だ』と言うのはいかがなものか」と非難の眼差しを向けられてしまいまして。

世の人たちのDV理解ってこの程度なのねと、今更ながらに道のりは遠いと思い知ったのでありました。