ザ・ノンフィクションー結婚したい彼女の場合*母の干渉

こちらの続きです。結婚相談所ネタが続きますが、私が行っているモラハラ電話相談で結婚相談所を介して結婚した方が少しずつ増え、非常に興味が湧いてきたので、今後この話が出るかもしれません。結婚相談所を介して結婚する方は、以前はほぼありませんでした。結婚相談所が変わったというより、これを利用する人が増えたということなのでしょう。

このザ・ノンフィクション婚活回の後編に、ミナミさんが家で母親と話をする場面が出てきました。母は31歳の娘が40代の自営業資産家と結婚するのが不安だという。お金がある家とない家で育ったふたりがうまくやっていけるのか、自営業だそうだが結婚したら無給で働く労働力にされるのではないか、結婚相談所に騙されているのではないかと疑っています。

でもお母さん、娘は30を過ぎて、飲食店のホールに勤める月給13万円の人です。見た目も普通の領域です。特にここがいいという部分もありません。その彼女が専業主婦になりたいと言っているんです。貧乏人は嫌だと言っているのです。そうしたら年の離れた相手にならざるを得ないのです。年齢も相応で、妻が働かなくても大丈夫な相手は、ミナミさんではなく他の方を選ぶのです。

母と娘が語り合う部屋の中は、今流行りのすっきりとしたリビングではなく、雑然と日用品があらゆる物の上に置いてある普通の一般家庭。娘を幼稚園から大学まで私学に入れ、バイオリンやバレエを習わせたのは、相当無理したと思います。見栄もあったでしょと言ったら言い過ぎか。

ミナミさんは反抗期がありませんでした。ずっと母の言いなりで、それに不満もなく成長したため、自分の意見というものを持つ練習ができていなかったのです。

さらに親元で暮らしていたため、生活というものをわかっていません。共稼ぎ必須の町田さんと結婚した場合のシュミレーションとして、少しアルバイトをして稼ぐという計画表をアドバイザーに渡したところ、アドバイザーから指導がありました。

「パートで働いた月に5万の収入で何を買うの?」「宝塚とか絵を描く画用紙とか」「それは全部自分の小遣いでしょ」

ミナミさんは家庭を持って働いたお金は、ほとんど家の家計に入るということを知りませんでした。母親は彼女に教養を身に着けさせようと教育費にずいぶんとお金を費やしましたが、生きていくために必要な勉強はさせなかったようです。

30歳を過ぎて、ようやく母に「私はこうしたい」ということを言えるようになったミナミさん。婚活をしてから確かに成長の後は見られます。婚活とは人間力を磨くことと知りました。

ただ、ミナミさんが結婚したら「やっぱ、あっちの方がよかったんじゃ」「もう少し別の人と会った方がよかったんじゃ」と、常に後悔するだろうなーというのが見えるのです。

#でも、みんなそうだから(笑)あっちにしておけばよかったと思っている人は山ほどいるから。みんなそうやって夢と現実ををすり合わせて諦めながら生きていくのだから。

結婚相談所の方たちは相手に対するいろいろな希望を持って入会する人が、結局こういう人と成婚するのだろうなというのが会ったとたんわかるそうです。更に成婚した人が離婚するだろうなというのもわかるそうです。離婚理由もわかるそうです。でも結婚相談所はくっつけるのが商売なので、何も言わずに「おめでとうございます!」と言って送り出す。

なかなかシュールじゃありませんか。